Topic
栄養・タンパク質
タンパク質の必要量・摂取タイミング・食事構成に関する研究。「高タンパクは腎臓に悪い」などの通説も検証します。
Research
関連する研究
- メタ分析信頼度: 高2015
葉酸補給による神経管閉鎖障害予防 ― ランダム化試験のメタ分析
De-Regil LM, Peña-Rosas JP, Fernández-Gaxiola AC, Rayco-Solon P / Cochrane Database of Systematic Reviews
主要ポイント: 葉酸補給は神経管閉鎖障害を予防する(リスク比0.31、95%CI 0.17〜0.58、5試験・6,708出生、質の高いエビデンス)。
- ランダム化比較試験信頼度: 中2015
食べる順序が食後血糖・インスリンに与える影響(2型糖尿病、パイロット試験)
Shukla AP, Iliescu RG, Thomas CE, Aronne LJ / Diabetes Care
主要ポイント: 対象は2型糖尿病でメトホルミン治療中の過体重・肥満の成人11名。 健常者を対象にした試験ではない。
- ランダム化比較試験信頼度: 中2009
果糖飲料・ブドウ糖飲料を10週間:内臓脂肪とインスリン感受性の変化が果糖群でのみ有意だったRCT
Stanhope KL, Schwarz JM, Keim NL, Griffen SC, Bremer AA, Graham JL, Hatcher B, Cox CL, Dyachenko A, Zhang W, McGahan JP, Seibert A, Krauss RM, Chiu S, Schaefer EJ, Ai M, Otokozawa S, Nakajima K, Nakano T, Beysen C, Hellerstein MK, Berglund L, Havel PJ / Journal of Clinical Investigation
主要ポイント: 過体重・肥満の成人が、エネルギー必要量の25%を果糖またはブドウ糖の飲料で10週間摂取した並行群間RCT(39名が登録し32名が完了)。
- メタ分析信頼度: 中2014
果糖摂取と脂肪肝マーカーへの影響(等カロリー置換 vs 過剰カロリー摂取の統制給餌試験メタ分析)
Chiu S, Sievenpiper JL, de Souza RJ, Cozma AI, Mirrahimi A, Carleton AJ, Ha V, Di Buono M, Jenkins AL, Leiter LA, Wolever TM, Don-Wauchope AC, Beyene J, Kendall CW, Jenkins DJ / European Journal of Clinical Nutrition
主要ポイント: 等カロリーで置換した7試験では、果糖の影響が認められなかった。
- レビュー信頼度: 低2017
持久系運動と腸内細菌叢(レビュー)
Mach N, Fuster-Botella D / Journal of Sport and Health Science
主要ポイント: 対象は持久系運動である。 レジスタンストレーニングを扱ったレビューではない。
- メタ分析信頼度: 中2022
果糖ブドウ糖液糖(HFCS)とショ糖の体組成・代謝指標への影響比較(システマティックレビュー・メタ分析)
Li X, Luan Y, Li Y, Ye S, Wang G, Cai X, Liang Y, Kord Varkaneh H, Luan Y / Frontiers in Nutrition
主要ポイント: 介入研究4件・9群・計767名を統合。全研究が米国で実施され、参加者の平均年齢は41.5歳(37〜52歳)、介入期間の平均は8.5週間(2〜12週間)。対象は過体重・肥満または耐糖能異常のある成人が中心。
- メタ分析信頼度: 中2018
高タンパク質食が健康な成人の腎機能に与える影響(系統的レビュー&メタ分析)
Devries MC, et al. / The Journal of Nutrition
主要ポイント: 解析対象は28試験・計1,358名。 2,144というのは精査した抄録の件数であって、被験者数ではない。
- ランダム化比較試験信頼度: 中2012
低用量ホエイへのロイシン強化は運動後の筋タンパク質合成を早期には引き上げるが、持続はしない(RCT)
Churchward-Venne TA, Burd NA, Mitchell CJ, West DW, Philp A, Marcotte GR, Baker SK, Baar K, Phillips SM / The Journal of Physiology
主要ポイント: 男性24名が片脚のレジスタンス運動の後、25gのホエイ(WHEY)/6.25gのホエイ+ロイシンをWHEYと同量まで添加(LEU)/6.25gのホエイ+ロイシン以外の必須アミノ酸をWHEYと同量まで添加(EAA-LEU)のいずれかを摂取した。
- ランダム化比較試験信頼度: 低2016
加糖飲料の急性摂取が血漿尿酸値に与える影響(ランダム化比較試験)
Carran EL, White SJ, Reynolds AN, Haszard JJ, Venn BJ / European Journal of Clinical Nutrition
主要ポイント: 600mLのソフトドリンクは、ブドウ糖対照より30分後に13μmol/L、60分後に17μmol/L尿酸が高かった(果糖飲料はそれぞれ22・23)。
- ランダム化比較試験信頼度: 中2014
アルコール摂取はコンカレントトレーニング後の筋原線維タンパク合成速度を低下させる
Parr EB, Camera DM, Areta JL, Burke LM, Phillips SM, Hawley JA, Coffey VG / PLOS ONE
主要ポイント: アルコールと糖質を摂った条件で37%、プロテインを併せた条件でも24%、筋線維タンパク質合成が低下した(プロテイン単独との比較、いずれもp<0.05)。
- レビュー信頼度: 低2016
ビタミンB群と脳——機序・用量・有効性(レビュー)
Kennedy DO / Nutrients
主要ポイント: B群8種は互いに密接に関係しており、脳機能では単体ではなく集合として働く——エネルギー産生、DNA/RNAの合成と修復、メチル化、神経化学物質の合成。
- レビュー信頼度: 中2017
BCAA単独は筋タンパク質合成を最大化できるか? ― 神話か現実か
Wolfe RR / Journal of the International Society of Sports Nutrition
主要ポイント: BCAA単独で筋タンパク質合成を高められる理論上の上限は、分解と合成の差(合成より約30%大きい)にとどまる。他の必須アミノ酸は筋タンパク質の分解からしか得られないためである。
- レビュー信頼度: 中2011
トレーニングと競技のための炭水化物(レビュー)
Burke LM, et al. / Journal of Sports Sciences
主要ポイント: 約1時間の高強度種目では、少量の炭水化物(口をすすぐだけでも)が中枢神経系を介してパフォーマンスを高める。
- ランダム化比較試験信頼度: 中2011
炭水化物を夕食に偏らせた減量食の効果(6か月RCT)
Sofer S, Eliraz A, Kaplan S, Voet H, Fink G, Kima T, Madar Z / Obesity
主要ポイント: 炭水化物を夕食に偏らせた群のほうが体重・腹囲・体脂肪量の減少が大きかった
- ランダム化比較試験信頼度: 低2014
高タンパク質の過剰摂取と体組成 ― トレーニング経験者の8週RCT
Antonio J, Peacock CA, Ellerbroek A, Fromhoff B, Silver T / Journal of the International Society of Sports Nutrition
主要ポイント: 体重・脂肪量・除脂肪量・体脂肪率に群内・群間とも有意な変化なし
- レビュー信頼度: 低2019
間欠的な減量(ダイエットブレイク)をアスリート向けに理論面から検討したレビュー
Peos JJ, Norton LE, Helms ER, Galpin AJ, Fournier P / Sports (Basel)
主要ポイント: 制限期の合間にエネルギー均衡の期間を挟むと、減量の継続を妨げる適応反応の一部が抑えられる可能性を、一部の研究が示していると整理している。
- ランダム化比較試験信頼度: 中2018
2週間ごとに減量と維持を交互に行う方が連続的な減量より体重・体脂肪が減った(MATADOR試験)
Byrne NM, Sainsbury A, King NA, Hills AP, Wood RE / International Journal of Obesity
主要ポイント: 体重減少は間欠群14.1±5.6kg、連続群9.1±2.9kgで間欠群が大きかった(p<0.001)。
- レビュー信頼度: 低2015
間欠的断食が体組成と臨床的健康指標に与える影響(レビュー)
Tinsley GM, La Bounty PM / Nutrition Reviews
主要ポイント: 隔日断食(3〜12週間)は体重を約3〜7%、体脂肪を約3〜5.5kg減らした。
- メタ分析信頼度: 高2024
間欠的エネルギー制限と連続的な制限で体重・脂肪量の減りは同等だが、除脂肪量の減少は間欠側でやや大きい
Schroor MM, Joris PJ, Plat J, Mensink RP / Advances in Nutrition
主要ポイント: 3種類の間欠的制限をまとめると、体重の変化は連続制限と有意差がなかった(加重平均差 -0.42kg、95%CI -0.96〜0.13、p=0.132)。
- メタ分析信頼度: 高2014
生殖年齢の女性における鉄補給と運動パフォーマンス(メタ分析)
Pasricha SR, et al. / The Journal of Nutrition
主要ポイント: 相対最大酸素摂取量が平均2.35 mL/(kg·分) 増加した(95%CI 0.82〜3.88、p=0.003、18研究)。
- メタ分析信頼度: 中2016
L-カルニチン補給が脂肪代謝・運動パフォーマンス・体組成に与える影響 ― メタ分析
Pooyandjoo M, et al. / Obesity Reviews
主要ポイント: カルニチン群は対照群より体重の減少が大きかった(平均差 -1.33kg、95%CI -2.09〜-0.57)。
- ランダム化比較試験信頼度: 中2009
ロイシン摂取量と筋タンパク質合成(MPS)の用量反応関係
Moore DR, et al. / American Journal of Clinical Nutrition
主要ポイント: 筋タンパク質合成は用量に応じて増え、20gで最大に達した(10gではない)。
- ランダム化比較試験信頼度: 中2012
食事回数が代謝プロファイルと基質利用に与える影響(クロスオーバーRCT)
Munsters MJ, Saris WH / PLoS One
主要ポイント: 脂質・糖質の酸化に食事回数による差は見られなかった
- ランダム化比較試験信頼度: 中2010
食事回数を増やしても減量幅は変わらない(8週間RCT)
Cameron JD, Cyr MJ, Doucet É / British Journal of Nutrition
主要ポイント: エネルギー制限を揃えると、食事回数の多寡で減量幅に差は出なかった
- ランダム化比較試験信頼度: 低2019
同じ低GI食でも夜に食べると食後血糖・インスリンが朝より高くなる
Leung GKW, Huggins CE, Bonham MP / Clinical Nutrition
主要ポイント: 低GI食の摂取でも、夜20時・深夜0時の食後血糖の増分曲線下面積は朝8時より高かった(それぞれ p=0.008、p=0.021)。
- レビュー信頼度: 低2014
減量に伴う代謝適応をアスリート向けに整理したレビュー
Trexler ET, Smith-Ryan AE, Norton LE / Journal of the International Society of Sports Nutrition
主要ポイント: エネルギー制限は循環ホルモン・ミトコンドリア効率・エネルギー消費の変化を伴うと整理している。
- メタ分析信頼度: 中2021
植物性タンパク質と動物性タンパク質の筋肥大・筋力への効果比較(メタ分析)
Lim MT, et al. / Nutrients
主要ポイント: タンパク質の由来は、絶対的な除脂肪量にも筋力にも影響しなかった。
- ランダム化比較試験信頼度: 中2012
就寝前のカゼインプロテイン摂取が一晩の筋タンパク質合成と筋力向上に与える効果(RCT)
Res PT, et al. / Medicine & Science in Sports & Exercise
主要ポイント: 全身のタンパク質合成速度が有意に高まった(311 vs 246 µmol/kg per 7.5時間、p<0.01)。
- メタ分析信頼度: 高2018
タンパク質補給はレジスタンストレーニングによる筋量・筋力増加を高める(メタ分析)
Morton RW, et al. / British Journal of Sports Medicine
主要ポイント: タンパク質補給により1RM筋力が+2.49kg、除脂肪量が+0.30kg、筋線維横断面積が+310µm²増加した(いずれも p<0.05)。
- ランダム化比較試験信頼度: 中2013
タンパク質を12時間でどう分けるか(10g×8 / 20g×4 / 40g×2)と筋タンパク質合成(RCT)
Areta JL, et al. / Journal of Physiology
主要ポイント: 3時間ごとに20gずつ(合計4回)が、1.5時間ごとに10gずつ・6時間ごとに40gずつのいずれよりMPSが高かった(31〜48%高い)。
- その他信頼度: 中2009
ホエイ加水分解物・カゼイン・大豆分離プロテイン摂取が安静時および筋力トレーニング後の筋タンパク合成に与える影響
Tang JE, Moore DR, Kujbida GW, Tarnopolsky MA, Phillips SM / Journal of Applied Physiology
主要ポイント: 運動後の筋タンパク質合成は、ホエイがカゼインより約122%(p<0.01)、大豆より31%(p<0.05)高かった。
- その他信頼度: 中1996
健康成人の亜鉛栄養状態と血清テストステロン
Prasad AS, Mantzoros CS, Beck FW, Hess JW, Brewer GJ / Nutrition
主要ポイント: 20〜80歳の男性40名の横断解析で、細胞内亜鉛(リンパ球・顆粒球)と血清テストステロンに正の相関がみられた
Supplements
関連するサプリ
葉酸(フォレート)
信頼度: 高葉酸(ビタミンB9 / メチル葉酸を含む)
DNA合成・メチル化に必須の水溶性ビタミンB9。コクランレビュー(5試験・7,391名)では、妊娠前後の葉酸補給が神経管閉鎖障害(二分脊椎・無脳症など)を予防することが示されている(リスク比0.31、95%CI 0.17〜0.58)。再発の予防(過去に神経管閉鎖障害のあった妊娠を経験した人)では有意(リスク比0.34、95%CI 0.18〜0.64、4試験)。初発の予防を評価したのは1試験のみで、効果の証拠は得られていない(リスク比0.07、95%CI 0.00〜1.32)。サブグループが有意か非有意かということから、全体の推定値への寄与の割合は読み取れない。神経管の閉鎖は妊娠3〜4週で完了するため、妊娠前からの補給が重要とされる。
ビタミンBコンプレックス
信頼度: 低ビタミンB群(B1・B2・B3・B5・B6・B7・B9・B12)
ビタミンB群8種をまとめて配合したサプリメント。B群は多様な酵素反応で補酵素として働き、レビュー(Kennedy 2016)はその効果が脳機能に強く及ぶと整理している。個別の欠乏症(脚気・ペラグラなど)については、本サイトは出典を示せない。収録しているレビューは脳機能の総説で、欠乏症の症状も、欠乏者への補給の効果も扱っていない。充足している人が追加で摂った場合にどうかは、本サイトが示せる出典の範囲では決着していない。通常用量での安全性についても、本サイトは出典を示せない。
ベルベリン
信頼度: 中ベルベリン塩酸塩(植物性アルカロイド)
メギ科植物や黄連などに含まれる植物性アルカロイド。血糖・脂質の代謝に関わる指標への影響が研究されており、研究の蓄積は2型糖尿病患者を対象としたものが中心。糖尿病でない肥満者を対象とした大規模RCTでは、内臓脂肪と肝脂肪はプラセボと差が無かった。 「飲めば内臓脂肪が落ちる」という位置づけの製品ではない。
チアシード
信頼度: 低チアシード(Salvia hispanica)
オメガ3の一種であるα-リノレン酸(ALA)や食物繊維を含む種子。本サイトが収録しているのは炎症マーカーのメタ分析1件のみで、対象は2型糖尿病または過体重の成人である。 全体ではCRPが低下したが、RCT4件・210名という小さな解析で、1試験を除くと有意でなくなる。健常者を対象とした試験は収録していない。 IL-6とTNF-αには有意な変化が無い。
消化酵素
信頼度: 非常に低プロテアーゼ・アミラーゼ・リパーゼ・ラクターゼ等の複合酵素
食物の消化を補助するとされる酵素製品。本サイトは、市販の消化酵素サプリを評価した研究を1件も収録できていない。有効性・用量・安全性のいずれについても判断材料を示せないため、このページに購入導線を置いていない。
エッグホワイトプロテイン
信頼度: 低卵白(アルブミン)タンパク質
卵白を乾燥・粉末化したプロテイン。乳製品を使わないため、乳アレルギー・乳糖不耐の人の選択肢になる。ただし本サイトは、卵白プロテインそのものを評価した試験を収録していない。 以下で引く Moore ら(2009)が用いたのは全卵タンパク質であり、卵白ではない。
フラックスシード(亜麻仁)
信頼度: 低亜麻仁(Linum usitatissimum種子)
ALA型オメガ3・リグナン・食物繊維を含む種子。本サイトが収録しているのは血圧を調べたメタ分析1件で、収縮期・拡張期とも数mmHgの低下が報告されている。サブグループごとに有意・非有意は分かれるが、群間の差を検定した結果は示されていないため、どの製剤・期間が優れるかは結論できない。
グラスフェッドホエイプロテイン
信頼度: 低グラスフェッド(牧草飼育)牛乳由来ホエイプロテイン
牧草飼育の牛の乳から作られるホエイプロテイン。本サイトは、グラスフェッドと通常のホエイを比較した試験を収録していない。 以下はホエイ全般についての研究である。
イヌリン
信頼度: 中イヌリン(チコリ根由来フルクタン)
チコリ根などに含まれる可溶性食物繊維(イヌリン型フルクタン)。ビフィズス菌の増加は50件・2,525名のメタ分析で報告されている(標準化平均差0.83)。血糖については33件のメタ分析で改善が報告され、空腹時血糖とHbA1cはGRADEで「高い」品質と評価されている。ただし対象は前糖尿病・2型糖尿病の集団である。
オメガ3(魚油)
信頼度: 中EPA(エイコサペンタエン酸)・DHA(ドコサヘキサエン酸)
EPA・DHAを含む多価不飽和脂肪酸。筋肉に関しては、収録した2件のメタ分析がいずれも小さいか無い効果を報告している。筋量・筋機能への効果は有意でなく、筋力への効果は「非常に小さい」(SMD 0.12)。筋タンパク質合成そのものにも効果が見られていない。 全身のタンパク質合成には効果が示されている。
ウェイトゲイナー
信頼度: 中ホエイプロテイン・マルトデキストリン(主要構成成分)
タンパク質(多くはホエイ)と炭水化物(マルトデキストリン・オーツなど)を高比率で配合した高カロリーサプリメント。1食あたり600〜1,200kcalを摂取できる設計で、食事だけでカロリー目標に届かない人の増量を補助する目的で作られている。増量にまつわる本サイト収録の研究は、それぞれ別の問いに答えたものである——エリート選手で増量プロトコルの大小を比べた試験では、より多く摂取した群で脂肪量の増加が大きかった。別に、トレーニング経験者でタンパク質摂取量を大きく変えた試験では、体重・脂肪量・除脂肪量のいずれにも有意な変化が無かった。両者は対象・介入・期間・測定方法が異なり、カロリーの出どころによって結果が変わるかどうかを判定できる材料ではない。 いずれも小規模な単一研究であり、総摂取カロリーとその内訳を管理することが前提になる。
ホエイプロテイン アイソレート
信頼度: 高ホエイプロテイン アイソレート(WPI)
ホエイタンパク質を精製してタンパク質含有率を高めた製品(WPI)。コンセントレート(WPC)と比べて乳糖・脂質が少ないという組成上の違いがある。ただし本サイトが収録しているホエイの試験(Tang 2009)が用いたのはWPIではなくホエイ加水分解物であり、WPIそのもので確認された結果ではない。 また、乳糖が少ないことで消化器症状が減るかどうかを検証した試験も収録していない。
亜鉛ピコリネート
信頼度: 低亜鉛ピコリネート(ピコリン酸亜鉛)
亜鉛とピコリン酸をキレート結合させた形態。ピコリン酸塩が他の形態より吸収率が高いという説明について、本サイトは出典を示せない。 亜鉛そのものについては、欠乏を是正すると正常な状態へ戻る方向の変化が報告されている一方、足りている人がさらに足しても効果は確認されていない。
カゼインプロテイン
信頼度: 中カゼイン(ミセラカゼイン / カルシウムカゼイネート)
牛乳タンパク質の約80%を占める、消化吸収の遅いタンパク質。就寝前の摂取が夜間のタンパク質バランスを改善することは示されているが、その効果がカゼイン特有かどうかは別の話で、ホエイと直接比べた試験では差が無かった。
鉄(アイアン)
信頼度: 高鉄(フマル酸第一鉄・ビスグリシン酸鉄等)
赤血球のヘモグロビン合成に必要なミネラル。本サイトが収録している運動パフォーマンスのメタ分析は、対象が生殖年齢の女性に限られる。 鉄過剰は有害であり、欠乏が確認されてから補うのが前提になる。
サイリウム(オオバコ)
信頼度: 高サイリウムハスク(Plantago ovata種皮)
水溶性の粘性食物繊維を多く含むオオバコ種皮。腸内でゲル状になる。LDLコレステロールの低下と慢性便秘の改善についてはメタ分析があり、血糖への効果は「血糖コントロールが崩れている人ほど大きく、正常な人では見られない」という形で報告されている。
ソイプロテイン(大豆プロテイン)
信頼度: 中大豆タンパク質(ソイプロテインアイソレート / コンセントレート)
大豆由来の植物性タンパク源。運動後の筋タンパク質合成はホエイのほうが31%高いことが試験で示されている一方、長期の除脂肪量と筋力には由来による差が出なかったというメタ分析がある。ただし同じ解析で、除脂肪量の割合では動物性が有利で、50歳未満では絶対的な除脂肪量でも動物性が有利だった。
ビタミンB12
信頼度: 中コバラミン(メチルコバラミン・シアノコバラミン等)
神経機能・赤血球産生・DNA合成に関わる水溶性ビタミン。動物性食品にのみ含まれる。成人ヴィーガンでは、雑食者と比べて血中B12が低く、機能的な欠乏の指標も高いことがメタ分析で示されている。補給している人ではこれらの指標が改善する。 なお収録している根拠は集団間の比較と観察的な関連であり、補給によって臨床的な利益が生じるかを評価したRCTではない。
ホエイプロテイン
信頼度: 高ホエイ(乳清)タンパク質
食事で不足しがちなタンパク質を補う手段。メタ分析で確かめられているのは「タンパク質補給」の効果であり、ホエイという種類の優位ではない。 総タンパク質摂取量については、除脂肪量の増加が頭打ちになるブレークポイントが1.62 g/kg/日(95%CI 1.03〜2.20)と推定されている。ただし著者らはこの分節回帰が統計的に有意でないこと(p=0.079)を明記しており、確立した閾値ではない。
亜鉛
信頼度: 中亜鉛(グルコン酸亜鉛・酸化亜鉛・硫酸亜鉛等)
多数の酵素・転写因子の働きに必要な必須微量ミネラル。研究で確認されているのは「欠乏を是正すると正常な状態へ戻る」方向の変化であり、足りている人がさらに足しても効果は確認されていない。
Articles
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「異性化糖(果糖ブドウ糖液糖)は工業的に作られた不自然な糖だから、普通の砂糖より体に悪い」という主張は日本で特によく聞かれる。遊離の糖だから吸収が速いという理屈、人工的に作られているから危険という理屈、それぞれ研究は何を示しているのかを確認する。
吉崎 槙吾
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「果糖ブドウ糖液糖は普通の砂糖より肝臓に悪い」は本当か? 果糖代謝 通説 vs 研究
「果糖ブドウ糖液糖は普通の砂糖より肝臓に悪い」という主張は、SNSや健康情報サイトで頻繁に見かける。 先に断っておくと、収録している3件のうち、果糖ブドウ糖液糖とショ糖を直接比べたのはLi ら(2022)の1件だけであり、その研究は肝臓の指標をひとつも測っていない。 残る2件が比べているのは果糖と他の炭水化物(Chiu 2014)、果糖飲料とブドウ糖飲料(Stanhope 2009)であって、果糖ブドウ糖液糖とショ糖ではない。 したがって本記事は「果糖ブドウ糖液糖が普通の砂糖より肝臓に悪いか」という問いそのものには答えられない。 以下では、それぞれの研究が実際に比べたものを、比べたとおりに整理する。
吉崎 槙吾
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運動中の果糖+ブドウ糖の混合飲料 ─ 収録した出典が示せる範囲
まず、収録した3件のいずれも果糖ブドウ糖液糖(HFCS)そのものを扱っていない。 実際に投与した試験は Currell & Jeukendrup 2008(ブドウ糖と果糖の2:1溶液)の1件だけで、Rowlands 2015 は14件を統合した批判的レビュー(果糖+「ブドウ糖またはマルトデキストリン」)、Burke 2011 は糖質の組み合わせを特定しないレビューである。 HFCSを投与して他の糖質と比べた試験を本記事は収録していないため、以下の結果をHFCSに当てはめられるかどうかは判定できない。 摂取量の目安については、Burke ら(2011)が「長時間の種目では毎時30〜60g、2.5時間を超える種目では毎時90gまでが有益になりうる」「配合された炭水化物はそうした高い摂取速度での吸収を最大化しうる」と述べている。ただしこれは摂取の目標値であって、利用の上限ではない。 混合摂取そのものの効果について、収録した2件が示しているのは次の範囲である。 批判的レビュー(Rowlands 2015、14件・男性・主にサイクリング)では、同カロリーのブドウ糖/マルトデキストリンと比べ、果糖と、ブドウ糖またはマルトデキストリンを0.5〜1.0:1で組み合わせた飲料を1分あたり1.3〜2.4g摂ると平均パワーが1〜9%向上した(95%信頼区間 0〜19。下限は0である)。RCT(Currell & Jeukendrup 2008、男性サイクリスト8名)では、同じ摂取速度(1.8g/分)でブドウ糖+果糖2:1がブドウ糖のみより8%速くタイムトライアルを完走した。 輸送体(SGLT1・GLUT5)の機序、女性での結果、筋力トレーニングへの当てはめについては、いずれも出典を示せない。
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果糖ブドウ糖液糖とは? 作り方・区分・砂糖との違い
果糖ブドウ糖液糖は、でん粉を分解してブドウ糖にしたあと、その一部を酵素で果糖に変換(異性化)して作る液状の糖である。日本ではJAS規格で果糖含有率により「ぶどう糖果糖液糖(50%未満)」「果糖ぶどう糖液糖(50〜90%未満)」「高果糖液糖(90%以上)」に区分される。果糖は冷やしたほうが甘みを強く感じるため、清涼飲料水には果糖を多く含む「果糖ぶどう糖液糖」がよく使われるとされる(農畜産業振興機構)。 ショ糖との比較では、Li ら(2022)の系統的レビュー・メタ分析(4報9群・767名)で、体重・腹囲・BMI・体脂肪量・血中脂質・血圧に「果糖ブドウ糖液糖の群とショ糖の群のあいだの」統計学的に有意な差は無かった。これは摂取前後の変化についての結果ではなく、また有意差が無いことは差がゼロであることの証明でもない。 一方でCRP(炎症の指標)は、ショ糖の群と比べて果糖ブドウ糖液糖の群で有意に高かった(群間差 +0.27mg/L、95%CI 0.02〜0.52)。 摂取量は両群とも1日の総摂取カロリーの19%相当で、統合されたのは4報にすぎない。 空腹時血糖については、抄録は個別の数値を挙げていないが、全文(PMC9551185)が報告している。3件・6アーム・645名を統合した結果、群間に有意な差は無かった(加重平均差 −0.87 mg/dl、95%CI −2.56〜0.82、I²=84%)。
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- 研究 vs 勘
「野菜ファーストは血糖値を下げる」は本当か? 食べる順番 通説 vs 研究
「食事は野菜から食べると血糖値が上がりにくい」——ヘルシー食文化に根付いたこのアドバイス。食べる順番と血糖値について、収録した研究は何を示し、何を示していないのか。 まず断っておくと、収録している試験が比べたのは「炭水化物を先に食べる」条件と「野菜とタンパク質を一緒に先に食べる」条件であり、野菜だけの効果を分離してはいない。 したがって本記事が示せるのは、野菜ファースト単独の効果ではなく、野菜とタンパク質を炭水化物より先に食べる順序の効果である。
吉崎 槙吾
- 研究 vs 勘
プロテインバーについて、収録した出典が言える範囲
移動中でも手軽にタンパク質を補給できるプロテインバーについて、「食事の代替になるか」がよく議論される。本記事が収録しているのは Tang ら(2009)の1件だけで、プロテインバーそのものを評価した研究ではない。食事の代替になるかを、収録した出典から判断することはできない。
吉崎 槙吾
- 研究 vs 勘
「炭水化物は夜に摂ると太る」は本当か? 通説 vs 研究
「夜の炭水化物は太る」という言葉はダイエット界隈で定説のように語られる。夕食のご飯を控える人は多く、カーボカットの動機になっていることも珍しくない。では研究はどう言っているか。
吉崎 槙吾
- 研究 vs 勘
「チートデイで停滞打破」は本当か? 通説 vs 研究
減量中の停滞に直面したとき、「チートデイを入れれば代謝が戻る」という言葉は多くのトレーニーに支持されている。だが研究が答えを出している範囲は、1日のドカ食いと、より計画的な「ダイエットブレイク」とで大きく違う——前者を直接検証した研究を本記事は収録していない一方、後者にはRCTがある。
吉崎 槙吾
- 研究 vs 勘
「増量はとにかくたくさん食べるのが正解」は本当か? 通説 vs 研究
「増量期はカロリーを気にせず食べまくるほど筋肥大できる」という考え方は、ジムで根強く語り継がれている。収録している Garthe ら(2013)が示すのは、摂取量を増やした群で脂肪量の増加が大きかった一方、除脂肪量の増加には群間差が無かったことまでで、脂肪と筋肉の増加量を直接比べたものではない。
吉崎 槙吾
- 研究 vs 勘
「高いプロテインほど質が高い」は本当か? 通説 vs 研究
「安いプロテインは粗悪品、高いほど筋肉がつく」という話はジムでも通販レビューでもよく見かける。しかし価格は本当に筋肥大効果と連動しているのか。ホエイの種類による違いも含め、3つの論点から研究データで検証する。
吉崎 槙吾
- 研究 vs 勘
「PFCさえ合えば食品の質は何でもいい(IIFYM)」は本当か? 通説 vs 研究
「タンパク質・脂質・炭水化物の数字が揃えば、食べるものは何でもいい」——IIFYM(If It Fits Your Macros)はフィットネスコミュニティで広く支持されるアプローチだ。カロリー計算の自由度を高め、食の楽しさを守れる一方、食品の質を完全に無視することへの懸念も根強い。実際のところ、研究は何を示しているのか。
吉崎 槙吾
- 研究 vs 勘
食事回数と代謝について、収録した出典が言える範囲 | 通説 vs 研究
「1日5〜6食に分けると代謝が上がって痩せやすくなる」という主張はジムやSNSで広く浸透している。しかし、実際の研究はこの通説をどう評価しているのか? 食事誘発性熱産生・体脂肪・代謝適応の3つの観点から検証する。
吉崎 槙吾
- 研究 vs 勘
「タンパク質は体重×2g摂るべき」は本当か? 通説 vs 研究
「筋肥大にはタンパク質を体重1kgあたり2g摂れ」はジムで最もよく聞く栄養アドバイスの一つだ。しかし科学はその数字を支持しているのか、それとも過剰なのか。メタ分析のデータをもとに、この「鉄則」を3つの角度から検証する。
吉崎 槙吾
- 研究 vs 勘
「減量中こそタンパク質を増やすべき」は本当か? 通説 vs 研究
「減量中はタンパク質を多めに摂らないと筋肉が落ちる」という主張はジムやSNSで繰り返される。カロリー制限下での最適なタンパク質摂取量、減量ペース、タンパク質の種類という3つの論点から、研究データとの照合を試みる。
吉崎 槙吾
- 解説
電解質サプリメントは必要か? 運動時の水分・ナトリウム補給について収録した研究が示せる範囲
電解質について本記事が収録しているのは、水とナトリウムを扱った2件である。 Shirreffs & Sawka(2011)は、体水分の不足が心血管系と体温調節への負担を増やし有酸素パフォーマンスを低下させること、暑熱環境の活動的なアスリートで1日あたり水4〜10L・ナトリウム3,500〜7,000mgの喪失が起こりうること、回復を急ぐ必要がなければ通常の食事と飲水で足りることを整理している。ACSM のポジションスタンド(Sawka 2007)は、運動中の飲水の目的を「体重減少が2%を超える過度な脱水を防ぐこと」とし、電解質と糖質を含む飲料が「特定の状況下では」水のみより利点をもたらしうるとしている。 「60分を超える運動では電解質ドリンクが優れる」という時間の区切り、汗中ナトリウム濃度や1時間あたりの喪失量の数値、ナトリウム喪失と筋けいれんの関係、カリウム・マグネシウムの役割については、いずれも出典を示せない。
吉崎 槙吾
- 解説
葉酸サプリ ─ コクランレビューが示していること、示していないこと
コクランレビュー(De-Regil ら 2015、5試験・女性7,391名)では、妊娠前後の葉酸補給が神経管閉鎖障害を予防することが示されている(リスク比0.31、95%CI 0.17〜0.58、6,708出生、質の高いエビデンス)。 内訳は次のとおりである。 再発の予防は有意だった(リスク比0.34、95%CI 0.18〜0.64、4試験1,846出生)。初発の予防を評価したのは1試験のみで、効果の証拠は得られていない(リスク比0.07、95%CI 0.00〜1.32。ただし葉酸群では発生が0件)。初発の点推定(0.07)は1未満で予防の向きだが、95%信頼区間は0.00〜1.32で1をまたいでおり、効果の有無も大きさも確定できない。 効果は1日400µg以上という検討された範囲では用量によらず、単独か他のビタミン・ミネラルとの併用かでも変わらなかった。 同じレビューは、口蓋裂・口唇裂・先天性心血管欠損・流産・その他の先天異常については明確な効果を示していない(いずれも信頼区間が1をまたぐ)。 組み入れられた5試験のうち、バイアスのリスクが低いと判定されたのは1試験だけである。 「メチル化サイクルでの役割」「MTHFR遺伝子多型と活性型葉酸の選択」「加熱調理で失われやすい」「日本人の平均摂取量は推奨量を下回る」「妊娠前4週〜妊娠12週」については、いずれも出典を示せない。
吉崎 槙吾
- 解説
鉄サプリは必要か?運動パフォーマンスと鉄欠乏のエビデンス
Pasricha ら(2014)のメタ分析は、生殖年齢の女性を対象に毎日の経口鉄補給と対照を比べたRCTを統合したものである。 この推定値は「生殖年齢の女性を対象とした試験全体」の平均効果であり、鉄が欠乏している人に限った効果ではない。 最大酸素摂取量が平均 +2.35 mL/(kg·分) 増加し(95%CI 0.82〜3.88、18件)、最大下運動では所定の負荷に必要な心拍数が4.05拍/分低下した(95%CI −7.25〜−0.85、6件)。ただし全体でバイアスのリスクが低いと判定されたのは24件中3件のみで、同論文も「無作為化試験の結果は一致していない」と述べている。 鉄の充足状態によって効果が変わることを示した解析を、本記事は収録していない。 したがって「鉄が欠乏している人には効くが、正常な人には効かない」という区別も、本記事は出典で裏づけられない。 吸収を高める・妨げる食べ合わせについて、本記事は出典を示せない。 収録したレビューはむしろ「吸収の低下という説明はありそうにない」としている(Beard & Tobin 2000)。鉄サプリは医学的・食事の管理下で検討するものである。まず血液検査でフェリチンを確認すること。
吉崎 槙吾
- 解説
L-カルニチンとは何か:メタ分析1件が示す減量効果と、その外側
L-カルニチンについて本記事が示せる根拠は、成人の減量を調べたメタ分析1件(9件のRCT・計911名)だけである。 体重は対照群より平均1.33kg多く減り、BMIも0.47 kg/m² 低下したが、BMIは信頼区間の上限が −0.05 とゼロに近く、メタ回帰では摂取期間が長くなるほど減量幅が有意に小さくなっている(p=0.002)。脂肪燃焼の機序、運動パフォーマンス、形態の違い、用量、摂取タイミングについては、いずれも出典を示せない。
吉崎 槙吾
- 研究 vs 勘
「プロテインは摂るほど筋肉がつく」は本当か? 通説 vs 研究
「増量期はとにかく大量にタンパク質。多いほど筋肉が増える」。ジムでよく聞くこの考えを、用量反応・運動との関係・年齢差の3点で研究と照合します。
吉村 浩嗣
- 解説
ビタミンB群について、収録した出典が言える範囲
収録している Kennedy(2016)は、B群8種が細胞機能において密接に関連した本質的な役割を果たし、多様な異化・同化の酵素反応で補酵素として働くとしていますが、個別の欠乏症も、欠乏者への補給の効果も扱っていません。 すでに充足している人が追加で摂ったときにどうかも、本サイトが示せる出典の範囲ではまだ決着していません(同レビューは、むしろB群全体の高用量補給を支持する立場です)。
吉崎 槙吾
- 解説
ビタミンB50とは? 研究から言えること・言えないこと
本記事は、「B50」という名称が何を指すのかを判定しない。 その名称の使われ方も、製品ごとにどの成分がどれだけ入っているかも、それを確認できる資料を収録していないためです。手元の製品の内容は表示で確認してください。その配合を検証した研究も収録していない。 本記事が示せるのは、ビタミンB群一般についての Kennedy(2016)のレビュー1件です。同レビューは、先進国の人口のかなりの割合が1つ以上のB群で欠乏または不足の状態にあるとし、最適な食事が無い状況ではB群全体を現行の推奨量を大きく超える用量で補給するのが脳の健康を保つ合理的な方法だろうと結論しています。ただし単著のナラティブレビューです。
吉崎 槙吾
- 解説
亜鉛サプリ ─ 収録した3件が示していること、示していないこと
収録しているのは3件である。 テストステロン。 Prasad ら(1996)は3つの検討を報告している——40名の横断研究で細胞内亜鉛とテストステロンに相関があったこと、若年男性4名で食事の亜鉛を20週間制限するとテストステロンが有意に低下したこと(39.9→10.6 nmol/L、p=0.005)、境界域の欠乏がある高齢男性9名に6か月補給するとテストステロンが上昇したこと(8.3→16.0 nmol/L、p=0.02)。いずれも無作為化もプラセボ対照も無く、対象は4名と9名である。 風邪。 Hemilä ら(2017)は酢酸亜鉛トローチの3試験・199名の個別患者データを統合し、回復の率比3.1(95%CI 2.1〜4.7)、5日目で亜鉛群70%対プラセボ群27%を報告している。用いられたのは酢酸亜鉛トローチで、元素亜鉛として1日80〜92mgである。これが日常の補給量として適切かどうかは判定できない。
吉崎 槙吾
- 研究 vs 勘
「BCAAは効く」は本当か? BCAA単体に筋肥大・回復効果はあるか
BCAAはジムユーザーの定番サプリとして長年売れ続けている。「筋肉の分解を防ぐ」「回復が早くなる」という言葉はトレーニー界隈で当たり前のように語られる。しかし研究が示す絵は、マーケティングとはかなり異なる。
吉崎 槙吾
- 研究 vs 勘
「高タンパクは腎臓に悪い」は本当か? 通説 vs 研究
ジムでもネットでも繰り返される「プロテインの摂りすぎは腎臓に悪い」。健康な人にとってこれはどこまで本当なのか、現場の声と研究を突き合わせます。
吉村 浩嗣