
トレーニング後のアルコール摂取は筋タンパク合成を妨げるか
言われていること
「筋トレ後の一杯」を正当化するコミュニティ
プロテインとアルコールを一緒に飲めば問題ない。タンパク質が十分あればアルコールの影響を打ち消せる。飲んでも次の日にトレーニングすれば問題ない。
研究が示すこと
- Parr ら(2014)の無作為クロスオーバー試験(男性8名)では、コンカレントトレーニング後にアルコール(1.5g/kg体重=標準的な飲酒12±2杯相当)を摂取すると、プロテイン単独と比べて筋線維タンパク質合成が低下した。
- 下げ幅は、糖質と一緒に飲んだ条件で37%、プロテインを一緒に摂った条件でも24%(いずれもp<0.05)。
- プロテインを添えれば打ち消せるわけではない、というのがこの試験の要点である。
- ただし筋タンパク質合成はどの条件でも安静時より上昇しており(29〜109%)、ゼロになるわけではない。
- 運動2時間後のmTORのリン酸化はプロテイン単独が最も高く、アルコール条件で低かった。
トレーニング後の大量飲酒が筋タンパク合成を下げるのは、この試験の範囲では明確である。プロテインを一緒に摂っても抑制は残る。ただし試験の用量は12±2杯相当・被験者8名であり、「一杯のビール」に当てはめられる設計ではない。
アルコール摂取は減量を妨げるか
言われていること
カジュアル飲酒を正当化する食事文化・SNS
醸造酒(ビール・ワイン)は太らない。蒸留酒は糖質が少ないから問題ない。少量のアルコールならカロリーに計算しなくていい。
研究が示すこと
- アルコールと脂肪酸化・体脂肪の関係を調べた研究も、アルコールと食事量の関係を調べた研究も、本記事は収録していない。 収録している Parr ら(2014)は、コンカレントトレーニング後の筋線維タンパク質合成を測った試験である。
- 「アルコールは1gあたり7kcalである」という値は、栄養素のエネルギー換算係数として一般に用いられているものであり、本記事が収録した出典に基づくものではない。
アルコールと脂肪酸化・体脂肪・食事量の関係を調べた研究を、本記事は収録していない。減量への影響を示せない。
訂正履歴訂正1回・撤回した原文3件
公開後に撤回・訂正した内容です。本文は現在の知見だけを書いています。何をどう直したかを確かめられるように、経緯をここに残しています。
- アルコールと脂肪について書いていた「摂取後は脂肪酸化が優先的に抑制され、体がアルコールを先に処理しようとするため脂肪蓄積が促進されやすい」と「食欲刺激・抑制解除効果により食事量が増えるリスクもある」を撤回した。アルコールと脂肪酸化・体脂肪の関係を調べた研究も、食事量の関係を調べた研究も収録していない。収録している Parr ら(2014)はコンカレントトレーニング後の筋線維タンパク質合成を測った試験である。記事の枠組みから「脂肪燃焼」も外した。
撤回した原文3件
公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。
アルコール摂取後は脂肪酸化が優先的に抑制され、体がアルコールを先に処理しようとするため脂肪蓄積が促進されやすい
食欲刺激・抑制解除効果により食事量が増えるリスクもある
実際にアルコールが筋タンパク合成・脂肪燃焼に与える影響を研究から見ていく
関連する研究
出典
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