
筋トレとサプリの「本当のところ」を、出典つきで。
査読論文・メタ分析という確かなデータと、YouTuberや体感で言われていることを併記。根拠の強さは自分で判断できます。
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「果糖ブドウ糖液糖は異性化糖だから体に悪い」は本当か? 砂糖との違い 通説 vs 研究VS研究が示すこと記事を読む空腹時血糖については、抄録は挙げていないが全文(PMC9551185)が報告している。 3件・6アーム・645名(HFCS群326名/ショ糖群319名)を統合した結果、空腹時血糖に両群の有意差は無かった(加重平均差 −0.87 mg/dl、95%CI −2.56〜0.82、I²=84%)。 Li ら(2022)が実際に報告しているのは次のとおり。4本の論文・9つのアームから767名を統合し、HFCSとショ糖の摂取はどちらも1日の摂取エネルギーの平均19%に相当した。 3件を統合した結果、HFCSの摂取はショ糖と比べて体重を有意に変えなかった(加重平均差 −0.29kg、95%CI −1.34〜0.77、I²=0%)。 腹囲・BMI・脂肪量・総コレステロール・HDL・LDL・中性脂肪・収縮期血圧・拡張期血圧でも同様の結果だった。 一方、3件を統合した結果、CRPはHFCS群で有意に高かった(加重平均差 0.27 mg/l、95%CI 0.02〜0.52、I²=23%)。 一方、吸収速度と食後の血糖の推移は、収録している2件のどちらも測っていない。
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「果糖ブドウ糖液糖は普通の砂糖より肝臓に悪い」は本当か? 果糖代謝 通説 vs 研究VS研究が示すこと記事を読む果糖ブドウ糖液糖とショ糖を直接比べたのは Li ら(2022)の系統的レビュー・メタ分析(4報9群・767名)だけである。そしてこの研究は肝内脂質もALTも、肝臓の指標をひとつも測っていない。 測られたのは体重・腹囲・BMI・体脂肪量・血中脂質・血圧・空腹時血糖・CRPで、体重をはじめこれらに群間の有意差は無かった一方、CRP(炎症の指標)はショ糖の群と比べて果糖ブドウ糖液糖の群で有意に高かった(群間差 +0.27mg/L、95%CI 0.02〜0.52、3報)。摂取量は両群とも1日の総摂取カロリーの19%相当である。 空腹時血糖も測られている。 抄録は個別の数値を挙げていないが、全文(PMC9551185)が3件・6アーム・645名を統合し、群間に有意な差は無かった(加重平均差 −0.87 mg/dl、95%CI −2.56〜0.82、I²=84%)と報告している。肝臓については、Chiu ら(2014)の系統的レビュー・メタ分析がある。ただしこれが比べているのは果糖と他の炭水化物であって、果糖ブドウ糖液糖とショ糖ではない。対象は健常者260名(8報13試験)である。 果糖を他の炭水化物と等カロリーで置き換えた7試験では影響が見られず、総エネルギーを超えて高用量の果糖を上乗せした6試験(1日+104〜220g、エネルギー+21〜35%)でのみ、肝内脂質(標準化平均差 0.45、95%CI 0.18〜0.72)とALT(平均差 4.94 U/L、95%CI 0.03〜9.85)が上昇した。 著者ら自身が、この上昇は果糖よりも過剰なエネルギーに帰属する可能性が高いとし、組み入れられた試験は少なく、その多くが小規模・短期(4週間以下)で質が低いと限界を明記している。
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「スポーツドリンクの果糖ブドウ糖液糖は運動パフォーマンスを上げる」は本当か? 通説 vs 研究VS研究が示すこと記事を読むRCT(Currell & Jeukendrup 2008)。 トレーニング経験のある男性サイクリスト8名が、55%Wmaxで120分の運動をしたあとタイムトライアルを行った。糖質の摂取速度を1.8g/分に揃えた条件で、ブドウ糖+果糖(2:1)はブドウ糖のみより約8%速かった(水より19%速い)。総糖質酸化量には差が無く(2.54 対 2.50 g/分)、著者らは内因性の糖質が節約されたためと解釈している。 批判的レビュー(Rowlands ら 2015)。 こちらは投与した試験ではなく、2.5〜3.0時間の持久系パフォーマンスを推定した14件を統合したものである。比べられているのは「果糖+ブドウ糖またはマルトデキストリン(0.5〜1.0:1)」と「等カロリーのブドウ糖またはマルトデキストリン」であって、ブドウ糖単独に限った比較ではない。 これを1分あたり1.3〜2.4g摂ると平均パワーが1〜9%高かった。ただしその95%信頼区間は0〜19で、下限が0を含む。 効果は摂取速度に依存し、毎分1.7g以上では4〜9%(2〜19)だが毎分1.4〜1.6gでは1〜3%(0〜6)にとどまる。 対象となった14件は男性・主にサイクリングである。 Rowlands ら(2015)の抄録は、組み入れられた14件の対象者を訓練者と述べていない。 また、いずれも「単一の糖質と比べた場合」の差であって、何も摂らない場合との差ではない。
注目の研究
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その他限界反復の有無が肘屈筋の機能的・構造的・神経的適応に与える影響(12週間の比較介入)
Sampson JA, Groeller H
Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sportsエビデンスレベル中主要ポイント:1RM 30.5%、最大随意収縮 13.3%、筋断面積 11.4%、主動筋の筋電図 22.1% がいずれも有意に増加した。
メタ分析限界反復まで行う訓練と行わない訓練の筋力・筋肥大への影響(システマティックレビュー・メタ分析)
Grgic J, et al.
Journal of Sport and Health Scienceエビデンスレベル中主要ポイント:統合解析では、筋力(-0.09、95%CI -0.22〜0.05)にも筋肥大(0.22、95%CI -0.11〜0.55)にも有意差が無かった。
その他重炭酸ナトリウムが血中 [HCO3-]・pH・消化器症状に与える影響 ― 8つの摂取プロトコルの比較(クロスオーバー)
Carr AJ, Slater GJ, Gore CJ, Dawson B, Burke LM
International Journal of Sport Nutrition and Exercise Metabolismエビデンスレベル低主要ポイント:食事と一緒に摂った条件で、[HCO3-](30.9 mmol/kg)とpH(7.49)が最も高く、消化器症状の発生が最も少なかった。 なお抄録は [HCO3-] の単位を「mmol/kg」と印字している。本サイトは全文を参照できておらず、この単位が正しいかどうかを確かめられないため、抄録の表記のまま引用する。
メタ分析急性のアルカローシス・アシドーシスがパフォーマンスに与える影響(メタ分析)
Carr AJ, et al.
Sports Medicineエビデンスレベル高主要ポイント:炭酸水素ナトリウムの効果は、平均パワーで1.7%(90%信頼限界 ±2.0%)の「おそらく中程度の」向上。信頼限界が0をまたいでおり、「統計的に有意」と言い切れる結果ではない。
エビデンスのあるサプリ
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葉酸(フォレート)
妊娠前後の葉酸補給が神経管閉鎖障害(NTD)を予防することが示されている。 5件の試験・7,391名の女性を組み入れたコクランレビューで、NTDの情報がある6,708出生を対象とした比較のリスク比は0.31(95%CI 0.17〜0.58、質の高いエビデンス)だった(De-Regil 2015)。
エビデンスレベル高DNA合成・メチル化に必須の水溶性ビタミンB9。コクランレビュー(5試験・7,391名)では、妊娠前後の葉酸補給が神経管閉鎖障害(二分脊椎・無脳症など)を予防することが示されている(リスク比0.31、95%CI 0.17〜0.58)。再発の予防(過去に神経管閉鎖障害のあった妊娠を経験した人)では有意(リスク比0.34、95%CI 0.18〜0.64、4試験)。初発の予防を評価したのは1試験のみで、効果の証拠は得られていない(リスク比0.07、95%CI 0.00〜1.32)。サブグループが有意か非有意かということから、全体の推定値への寄与の割合は読み取れない。神経管の閉鎖は妊娠3〜4週で完了するため、妊娠前からの補給が重要とされる。
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メラトニン
原発性睡眠障害では、入眠潜時の短縮と睡眠の質の改善が報告されている。 成人・小児の19件のRCT(計1,683名)のメタ分析で、入眠潜時が平均7.06分短縮(95%CI 4.37〜9.75、p<0.001)、総睡眠時間が8.25分延長(95%CI 1.74〜14.75、p=0.013)、睡眠の質の標準化平均差は0.22(95%CI 0.12〜0.32、p<0.001)だった(Ferracioli-Oda 2013)。著者ら自身が効果を「控えめ」と表現している。
エビデンスレベル高松果体から分泌されるホルモン。原発性睡眠障害を対象とした19件のRCTのメタ分析では、入眠潜時が平均7.06分短縮し、総睡眠時間が8.25分延長した。著者ら自身が効果を「控えめ」と表現している。 時差ぼけについては別のレビューがあり、こちらは0.5〜5mgがおおむね同等とされる。この2つは別の問いに答えた研究であり、合わせて「何mgが最適か」を決められる材料ではない。 日本での取り扱い(食薬区分)について、本サイトは一次情報を確認できていない。国内でサプリメントとして流通しているかも確認できていない。
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ホエイプロテイン アイソレート
ホエイは運動後の筋タンパク質合成を速く立ち上げる。 若年男性18名(各群6名)に、必須アミノ酸10g相当を含むホエイ加水分解物・ミセラーカゼイン・大豆分離タンパクのいずれかを摂取させた試験で、運動後の混合筋タンパク質合成はホエイがカゼインより約122%(p<0.01)、大豆より31%(p<0.05)高かった。ホエイは血中の必須アミノ酸・分岐鎖アミノ酸・ロイシン濃度をもっとも大きく上昇させている(Tang 2009)。用いられたのはWPIではなく加水分解物であり、各群6名の急性反応の試験で、長期の筋肥大は測定していない。
エビデンスレベル高ホエイタンパク質を精製してタンパク質含有率を高めた製品(WPI)。コンセントレート(WPC)と比べて乳糖・脂質が少ないという組成上の違いがある。ただし本サイトが収録しているホエイの試験(Tang 2009)が用いたのはWPIではなくホエイ加水分解物であり、WPIそのもので確認された結果ではない。 また、乳糖が少ないことで消化器症状が減るかどうかを検証した試験も収録していない。
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