
HMBはトレーニング経験者の筋肥大・筋力向上に有効か
言われていること
HMBサプリメーカー・スポーツサプリ情報
HMBはロイシンより効率よく筋タンパク合成を促進して筋分解を防ぐ。トレーニング経験者でも確実に筋肉量と筋力が増える。プロアスリートも使っている。
研究が示すこと
- Sanchez-Martinez ら(2018)のメタ分析は、トレーニング経験者・競技者を対象とした6件のRCT・計193名を統合し、すべての変数で些少かつ有意でない効果量を報告している——ベンチプレス筋力0.00、レッグプレス筋力0.09、体重-0.01、除脂肪量0.16、脂肪量-0.20(すべて p>0.05)。
- 研究間の異質性はゼロで、用量・期間・トレーニングレベル・食事の併用介入でサブグループに分けても結果は変わらなかった。
- 著者らの結論は「効果は認められなかった」であり、「効果が小さい」ではない。
- なお本メタ分析の対象は経験者・競技者に限られており、未経験者や高齢者については何も述べていない。
トレーニング経験者・競技者では、HMBの筋力・体組成への効果はゼロ近傍で一貫して認められていない——「効果が小さい」というより「見当たらない」に近い(Sanchez-Martinez 2018)。未経験者・高齢者はこのメタ分析の対象外。
HMBはクレアチンより優れたサプリか
言われていること
HMBサプリ推奨記事・比較サプリ情報
HMBはクレアチンの上位互換。筋タンパク合成を増やしつつ筋分解も防ぐので、クレアチンより広い範囲で効果がある。価格が高くても価値がある。
研究が示すこと
- 収録している Sanchez-Martinez ら(2018)は、トレーニング経験者・競技者においてHMBの効果を認めていない。
- クレアチンの効果を報告した出典も、クレアチンとHMBを同じ集団で比べた試験も、本記事は収録していない。 価格についてはサプリ市場の相場によるため本サイトでは断定しない。
- 「HMBがクレアチンの上位互換である」という主張を支える出典を、本記事は示せない。
トレーニング経験者・競技者では、HMBの筋力・体組成への効果が認められなかった(Sanchez-Martinez 2018)。クレアチンとの直接比較試験は収録しておらず、上位互換かは判定できない。
HMBフリーアシッドはクレアチンより吸収が良く即効性がある
言われていること
HMB-FAを製造するメーカーの主張
従来のカルシウム塩型(HMB-Ca)ではなくHMBフリーアシッド(FA)なら吸収が早く、クレアチンより即効性がある。
研究が示すこと
- HMB-FAとHMB-Caの血中濃度を比べた試験、吸収の速さがトレーニング成果の差につながるかを検証した試験、HMB-FAを用いた初期の研究とその独立した追試——いずれも本記事は収録していない。 収録している3件は、HMB-FAとHMB-Caを比べたものではない。
HMB-FAの吸収の速さがトレーニング成果の差につながるかを検証した試験は収録しておらず、この論点は判定できない。
訂正履歴訂正2回・撤回した原文10件
公開後に撤回・訂正した内容です。本文は現在の知見だけを書いています。何をどう直したかを確かめられるように、経緯をここに残しています。
- HMBフリーアシッドについて書いていた「初期のHMB-FA研究(Wilson JM et al. 2014 の一連の研究)は研究グループと製造元の利益相反が指摘されている」、「独立した追試では効果量が縮小する傾向がある」、「HMB-FAがHMB-Caより血中濃度の上昇が速いこと自体はメーカー・研究グループの報告で示されている」、「それが実際のトレーニング成果の差につながるかは独立した研究で繰り返し確認されていない」、「クレアチンとHMBでは作用機序が異なるため、吸収速度の速さがクレアチンに対する優位性を意味するわけではない」、および結論に書いていた「『クレアチンよりHMB-FAが優れる』という根拠は現時点でなく、独立した大規模研究が求められる」、および第2ラウンドの結論に書いていた「エビデンスとコストパフォーマンスの両面でクレアチンに劣る」という、価格についての断定——を撤回した。その一連の研究も、利益相反を指摘した文書も、独立した追試の効果量も、本記事は収録していない。あわせて、この論点の確信度を「weak(弱い根拠がある)」から「insufficient(判定できない)」に下げた。収録している3件はいずれもHMB-FAとHMB-Caを比べたものではなく、弱い根拠すら指せないため。価格については、同じラウンドの本文が「サプリ市場の相場によるため本サイトでは断定しない」と述べており、結論だけがコストパフォーマンスを断定していた。エビデンスの強さの比較に限定した。通説の出所(broSource)に挙げていた「初期のWilson研究」という名指しも外した。その一連の研究を本記事は収録しておらず、本文から言及を消した以上、出所としても名指しできないため。血中濃度を比べた試験も、独立した研究の確認状況も、作用機序の違いも、本記事は出典を示せない。収録している3件(Sanchez-Martinez ら 2018/Rowlands & Thomson 2009/Jakubowski ら 2020)は、いずれもHMB-FAとHMB-Caを比べたものではない。
撤回した原文6件
公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。
初期のHMB-FA研究(Wilson JM et al. 2014 の一連の研究)は研究グループと製造元の利益相反が指摘されており、独立した追試では効果量が縮小する傾向がある
「クレアチンよりHMB-FAが優れる」という根拠は現時点でなく、独立した大規模研究が求められる
エビデンスとコストパフォーマンスの両面でクレアチンに劣る
HMB-FAを製造するメーカーの主張、初期のWilson研究
HMB-FAがHMB-Caより血中濃度の上昇が速いこと自体はメーカー・研究グループの報告で示されているが、それが実際のトレーニング成果の差につながるかは独立した研究で繰り返し確認されていない
そもそもクレアチンとHMBでは作用機序が異なるため、吸収速度の速さがクレアチンに対する優位性を意味するわけではない
- 第2ラウンドに書いていた「クレアチンは複数のメタ分析で筋力・除脂肪量への効果が一貫して示されており、エビデンスの強さでは差が大きい」、「根拠の強さだけを見ても、経験者がHMBをクレアチンより優先する理由は見当たらない」、および結論の「HMBはエビデンスの強さでクレアチンに劣る」「クレアチンを試す前にHMBを選ぶ根拠はない」——を撤回した。この記事の出典(sources)はHMBの3件だけで、クレアチンの文献を1件も収録しておらず、「複数のメタ分析」も両者の比較も指せなかった。関連研究として Chilibeck ら(2017)が挙がってはいたが、出典として収録しておらず、本文もそれを引いていなかった。あわせて、この論点の確信度を「moderate」から「weak」に下げた。収録している Sanchez-Martinez ら(2018)が述べているのはHMB側だけで、比較の根拠にはならないため。
撤回した原文4件
公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。
クレアチンは複数のメタ分析で筋力・除脂肪量への効果が一貫して示されており、エビデンスの強さでは差が大きい
根拠の強さだけを見ても、経験者がHMBをクレアチンより優先する理由は見当たらない
HMBはエビデンスの強さでクレアチンに劣る
クレアチンを試す前にHMBを選ぶ根拠はない
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HMB(β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸)若年者では、除脂肪量・脂肪量・筋力のいずれにも有意な効果が無かった。 18〜45歳を対象とした11件のメタ分析(体組成302名、筋力248名)で、有意だったのは総体重のみ。著者らは「HMBは総体重にわずかな効果をもたらすが、それはレジスタンストレーニング期間中の除脂肪量・筋力の増加や脂肪量の減少にはつながらない」「体組成や筋力の改善を目的としたHMBの使用を、我々の知見は支持しない」と結論している(Jakubowski 2020)。

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出典
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