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研究 vs 勘

「筋肉をつければ太りにくくなる」は本当か? 筋肉と基礎代謝 通説 vs 研究

公開日:

執筆: 吉崎 槙吾監修: 染田 智信

「筋肉1kgにつき基礎代謝が50kcal上がる」「筋肉がつけば食べても太りにくくなる」——筋トレダイエットの根拠としてよく語られる主張を、研究が示す実際の数値と照らし合わせる。

Round1

筋肉1kgで基礎代謝は何kcal上がるか(通説50kcal vs 実測値)

言われていること

筋トレ推薦ダイエット指導者・健康メディア記事

筋肉1kgで基礎代謝が50〜100kcal上がる。筋肉をつけると何もしないでも毎日多くのカロリーが燃える。

VS

研究が示すこと

  • Elia(1992)の代謝計算モデルや複数の生体組織代謝研究では、骨格筋の安静時代謝は約13kcal/kg/日と推定されている。
  • 「50kcal/kg」という数値はしばしば根拠なく引用される過大評価。
  • 筋肉3〜4kgを増やせる(これ自体数ヶ月のトレーニングが必要)としても、基礎代謝の増加は40〜50kcal/日程度に留まる。
  • 一方、脂肪組織の代謝は約4.5kcal/kg/日で筋肉の3分の1程度。
  • 筋肉の代謝活性は脂肪より高いが「魔法の燃焼器官」ではない。
判定

筋肉1kgの基礎代謝増加は約13kcal/日(50kcalは過大評価)。筋肉増加による代謝向上は実在するが、長期的な体重管理への恩恵は過大に語られることが多い。

信頼度:強い根拠あり
Round2

筋肉量が多い人は長期的に体重管理が楽になるか

言われていること

筋トレライフスタイル推奨コーチ・ボディメイク系メディア

筋肉質な体を作れば、年齢が上がっても太りにくい体質になる。筋トレは長期投資。

VS

研究が示すこと

  • 加齢に伴う筋肉量の低下(サルコペニア)は基礎代謝の低下と体脂肪増加に寄与することは確認されており(older adults resistance training meta)、筋肉量維持が長期的な体重管理に有利な点は研究で支持されている。
  • ただしその恩恵は基礎代謝向上よりも「筋トレ習慣によるカロリー消費の増加」「筋肉質の体型が筋トレへの動機付けを維持する」という行動的な側面が大きい可能性がある。
  • 「筋肉質になれば食べても太らない」は過言だが「筋肉量維持が長期的な体重管理を助ける」は支持される。
判定

筋肉量維持は長期的な体重管理に有利だが、主な恩恵は「トレーニング由来の消費カロリー」と「習慣維持」によるもの。基礎代謝向上だけに期待しすぎない方がよい。

信頼度:中程度の根拠

公開日:

吉崎 槙吾

執筆

吉崎 槙吾

エンジニア / BODYDATAリサーチ担当

エンジニアの仕事は裏付けを取ること。筋トレの通説も、ソースコードと同じで中身を読んでから信じます。

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染田 智信

監修: 染田 智信

トレーニング指導とサプリメント業界での実務経験の観点から内容を確認しています

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