ビタミンB12
神経機能・赤血球産生・DNA合成に関わる水溶性ビタミン。動物性食品にのみ含まれる。成人ヴィーガンでは、雑食者と比べて血中B12が低く、機能的な欠乏の指標も高いことがメタ分析で示されている。補給している人ではこれらの指標が改善する。 なお収録している根拠は集団間の比較と観察的な関連であり、補給によって臨床的な利益が生じるかを評価したRCTではない。
研究が進みつつある成分

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(PR)研究で報告されている効果
ヴィーガンの成人では、機能的なB12欠乏の指標が悪い。 17件の研究を統合したメタ分析で、雑食者と比べて血清B12が低く(標準化平均差 −0.72、95%CI −1.26〜−0.18、p=0.01)、総ホモシステインが高かった(+0.57、95%CI 0.26〜0.89、p<0.001)。メチルマロン酸(+0.28、p=0.06)とホロトランスコバラミン(−0.42、p=0.09)は有意に達していない(Niklewicz 2024)。
補給している人では、これらの指標がいずれも改善していた。 同メタ分析のサブグループ解析による(Niklewicz 2024)。ベジタリアンとヴィーガンの間では、ホロトランスコバラミンとメチルマロン酸に差は無く、血清B12と総ホモシステインには差があった。
メトホルミンを服用している人ではB12欠乏が増える。 29件の研究・計8,089名を統合したメタ分析で、欠乏のオッズ比は2.45(95%CI 1.74〜3.44、p<0.0001)、血清B12は平均65.8 pmol/L 低かった(Niafar 2015)。試験間のばらつきは大きい(欠乏頻度でI²=53%、血清値でI²=98%)。
B12は脳機能に関わる補酵素として整理されている。 ナラティブレビューは、B群がエネルギー産生・DNA/RNAの合成と修復・メチル化・神経化学物質の合成に関わり、先進国の人口のかなりの割合が1つ以上のB群の欠乏または不足状態にあると述べている(Kennedy 2016)。この論文は脳機能の総説であり、「エネルギー代謝(脂肪酸・アミノ酸代謝)の補酵素」を主題としたものではない。
推奨摂取量・タイミング
- 推奨量は年齢・状態で異なるため、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の該当区分を確認すること。 本サイトは具体的な数値を独自に示さない。
- 「欠乏リスクがある人には500〜1,000µg/日」といった高用量の目安について、本サイトは出典を示せない。 上記のメタ分析(Niklewicz 2024)が示しているのは「補給している人では指標が良い」までで、必要量を定めたものではない。
- メチルコバラミン形態が神経系に吸収が良いという説明についても、出典を示せない。
注意点
- •水溶性のため過剰摂取での毒性リスクは低いとされる(この点について本サイトは出典を示せない)。
- •メトホルミンを服用している人はB12が下がりやすい(Niafar 2015)。
- •プロトンポンプ阻害薬など他の薬剤との関係について、本サイトは出典を示せない。 服薬中の人は医師・薬剤師に相談すること。
- •欠乏の有無は血液検査で確かめるものであり、自己判断で補い続けると欠乏の見落としにつながりうる。 本情報は教育・参考目的であり、疾患の診断・治療を意図しない。
根拠となる研究
出典
似た働きのサプリ
鉄(アイアン)
信頼度: 高鉄(フマル酸第一鉄・ビスグリシン酸鉄等)
赤血球のヘモグロビン合成に必要なミネラル。本サイトが収録している運動パフォーマンスのメタ分析は、対象が生殖年齢の女性に限られる。 鉄過剰は有害であり、欠乏が確認されてから補うのが前提になる。
葉酸(フォレート)
信頼度: 高葉酸(ビタミンB9 / メチル葉酸を含む)
DNA合成・メチル化に必須の水溶性ビタミンB9。コクランレビュー(5試験・7,391名)では、妊娠前後の葉酸補給が神経管閉鎖障害(二分脊椎・無脳症など)を予防することが示されている(リスク比0.31、95%CI 0.17〜0.58)。再発の予防(過去に神経管閉鎖障害のあった妊娠を経験した人)では有意(リスク比0.34、95%CI 0.18〜0.64、4試験)。初発の予防を評価したのは1試験のみで、効果の証拠は得られていない(リスク比0.07、95%CI 0.00〜1.32)。サブグループが有意か非有意かということから、全体の推定値への寄与の割合は読み取れない。神経管の閉鎖は妊娠3〜4週で完了するため、妊娠前からの補給が重要とされる。
ビタミンBコンプレックス
信頼度: 低ビタミンB群(B1・B2・B3・B5・B6・B7・B9・B12)
ビタミンB群8種をまとめて配合したサプリメント。B群は多様な酵素反応で補酵素として働き、レビュー(Kennedy 2016)はその効果が脳機能に強く及ぶと整理している。個別の欠乏症(脚気・ペラグラなど)については、本サイトは出典を示せない。収録しているレビューは脳機能の総説で、欠乏症の症状も、欠乏者への補給の効果も扱っていない。充足している人が追加で摂った場合にどうかは、本サイトが示せる出典の範囲では決着していない。通常用量での安全性についても、本サイトは出典を示せない。