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研究 vs 勘

「高タンパクは腎臓に悪い」は本当か? 通説 vs 研究

公開日: 更新日:

執筆: 吉村 浩嗣監修: 染田 智信

ジムでもネットでも繰り返される「プロテインの摂りすぎは腎臓に悪い」。健康な人にとってこれはどこまで本当なのか、現場の声と研究を突き合わせます。

Round1

高タンパク食は健康な人の腎臓を傷つけるか

言われていること

一般的な通説・一部のフィットネス系YouTuber

プロテインを毎日たくさん飲むと腎臓に負担がかかって壊す。だからほどほどにすべきだ。

VS

研究が示すこと

  • 収録している Devries ら(2018)は、腎疾患のない成人を対象に、高タンパク(体重1kgあたり1.5g以上、またはエネルギーの20%以上、または1日100g以上)と通常〜低タンパクを比べた28試験・1,358名を統合したメタ分析である。
  • 介入後の糸球体濾過量(GFR)は高タンパク群のほうがわずかに高かった(SMD 0.19、95%CI 0.07〜0.31、P=0.002)。 一方、介入前後のGFRの変化量には両群で差が無かった(SMD 0.11、95%CI −0.05〜0.27、P=0.16)。 著者らは、高タンパク摂取が健常成人のGFRに悪影響を及ぼすことはないと結論している。
判定

収録したメタ分析(腎疾患のない成人28試験・1,358名)では、介入前後のGFRの変化量に高タンパク群と対照群で差が無かった。同メタ分析が評価したのは糸球体濾過量(GFR)であって、腎障害の発症ではない。 既存の腎疾患がある人は同メタ分析の対象外である。

信頼度:中程度の根拠
Round2

そもそもどれくらい摂れば十分か

言われていること

ボディビル界の通説

とにかく多ければ多いほど筋肉が増える。

VS

研究が示すこと

  • 筋肥大目的の頭打ちの水準は推定されているが、確立していない。
  • この頭打ちの水準は1.62 g/kg/日(95%CI 1.03〜2.20)と推定された値であり、著者らはこの分節回帰が統計的に有意でないこと(p=0.079)を明記している。確立した閾値ではない。
判定

「多いほど良い」を支持する結果ではない。ただし狙うべき具体的な量を、この解析から決めることはできない(頭打ちの推定値は1.62 g/kg/日だが95%CIは1.03〜2.20で、分節回帰は有意でない)。

信頼度:根拠は弱い
訂正履歴訂正1回・撤回した原文1件

公開後に撤回・訂正した内容です。本文は現在の知見だけを書いています。何をどう直したかを確かめられるように、経緯をここに残しています。

  • 高タンパク食と腎臓について書いていた「〜2.2 g/kg/日程度」という上限の目安と、「腎障害を引き起こすという確かな証拠はない」という、腎障害の発症についての言い方——を撤回した。収録している Devries ら(2018)は高タンパク群を「体重1kgあたり1.5g以上、またはエネルギーの20%以上、または1日100g以上」と定義しており、2.2 g/kg/日という値は使っていない。また同メタ分析が評価したのは糸球体濾過量(GFR)であって、腎障害の発症ではないため、GFRに限定して述べるよう改めた。
    撤回した原文1件

    公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。

    1. 腎機能が正常な人では、高タンパク食(〜2.2 g/kg/日程度)が腎障害を引き起こすという確かな証拠はない

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    レジスタンストレーニングにタンパク質補給を加えると、筋力・除脂肪量が増える。 健常成人の49件のRCT(計1,863名)のメタ分析で、6週間以上のトレーニングに補給を加えると1RM筋力が+2.49kg、除脂肪量が+0.30kg、筋線維横断面積が+310µm²増えた。総タンパク質摂取量については、除脂肪量の増加が頭打ちになるブレークポイントが1.62 g/kg/日(95%CI 1.03〜2.20)と推定されている。ただし著者らはこの分節回帰が統計的に有意でないこと(p=0.079)を明記しており、確立した閾値ではない。(Morton 2018)

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吉村 浩嗣

執筆

吉村 浩嗣

BODYDATA運営者 / INVOLVE代表

「なんとなく良さそう」で選ばない。データで確かめてから体で試す、を続けています。

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染田 智信

監修: 染田 智信

トレーニング指導とサプリメント業界での実務経験の観点から内容を確認しています

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