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読みもの解説

ケトジェニック中に飲むべきサプリ:電解質・クレアチン・マグネシウムは必要か

公開日: 更新日:

執筆: 吉崎 槙吾監修: 染田 智信

ケトジェニック中にサプリは必要? 電解質・マグネシウム・クレアチンは飲んだ方がいいの?

ケトジェニック中のサプリについて、本記事が示せる出典は限られている。 収録しているのは、運動時の水分・ナトリウムの必要量を整理したレビュー(ケトジェニックは扱っていない)、高齢の不眠症患者でのマグネシウムと睡眠のRCT、高齢者でのクレアチンと除脂肪量・筋力のメタ分析、健常者でのビタミンDと筋力のメタ分析である。「ケトフルーの主因は電解質欠乏」「ナトリウムを1日2,000〜4,000mg追加」「マグネシウムが筋けいれんを減らす」「クレアチンがケト中のパフォーマンス低下を補う」といった具体的な指示について、いずれも出典を示せない。

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なぜケトジェニックではサプリが必要になるのか:インスリン低下と電解質排出

通常の食事では、インスリンが腎臓でのナトリウム再吸収を促進しているため電解質は保持されやすいとされる。ケトジェニックで糖質を制限するとインスリンが低下し、腎臓がナトリウムと水分を排出する、という説明が広く語られる。 この機序と、「電解質欠乏がケトフルーの主因である」という説明について、本記事は出典を示せない。 収録している Shirreffs & Sawka(2011)は運動時の水分・ナトリウムの必要量を整理したレビューで、ケトジェニックもケトフルーも扱っていない。 同レビューから言えるのは、体水分の不足が心血管系と体温調節への負担を増やし有酸素パフォーマンスを低下させること、活動的なアスリートでは1日あたり水4〜10L・ナトリウム3,500〜7,000mgの喪失が起こりうること、そして「回復を急ぐ必要がなければ通常の食事と飲水で足りる」ことである。

3大電解質
ケトジェニック開始直後から補給が必要:ナトリウム・カリウム・マグネシウム
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電解質(ナトリウム・カリウム):ケトフルー予防の最優先サプリ

ナトリウム・カリウムの追加量について、本記事は出典を示せない。 「ナトリウム2,000〜4,000mg/日の追加」「カリウム1,000〜3,500mg/日」という数値を裏づける研究を収録していない。 収録している Shirreffs & Sawka(2011)が示しているのは喪失量の幅(活動的なアスリートで1日あたり水4〜10L・ナトリウム3,500〜7,000mg)であって、摂取すべき量ではない。個人差が大きいとも述べている。 高血圧・心疾患・腎疾患のある方、塩分制限を指示されている方は、自己判断で塩分を増やさず必ず医師に相談すること。 カリウムは腎機能に問題がある場合にとくに注意が必要とされる。

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マグネシウム:筋けいれん・睡眠・エネルギーを左右する最重要ミネラル

収録している Abbasi ら(2012)が調べたのは睡眠であって、筋けいれんではない。 原発性不眠症の高齢者46名にマグネシウム500mg/日を8週間投与した二重盲検試験で、睡眠時間(p=0.002)・睡眠効率(p=0.03)・不眠重症度指数(p=0.006)・入眠潜時(p=0.02)が改善した。一方で総睡眠時間には有意差が出ておらず(p=0.37)、早朝覚醒も有意に達していない(p=0.08)。対象は高齢の不眠症患者であり、ケトジェニック中の人ではない。 「マグネシウム補給が筋けいれんを減少させる」という記述は、この試験が示したものではない。本記事は出典を示せない。 「ケトジェニック中にマグネシウムが最も欠乏しやすい」という説明についても出典を示せない。 推奨量と耐容上限量は厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の該当区分を確認すること。「グリシン酸マグネシウムは吸収率が高い」という説明を裏づける研究も収録していない。

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クレアチン:高強度パフォーマンス低下をカバーする最有力補助サプリ

収録している Chilibeck ら(2017)が調べたのは高齢者の除脂肪量と筋力であって、筋内クレアチンリン酸の貯蔵量でも短時間高強度出力でもない。 22件のRCT・計721名(平均年齢57〜70歳)のメタ分析で、レジスタンストレーニングにクレアチンを併用した群は除脂肪量(平均差 +1.37kg、95%CI 0.97〜1.76、p<0.00001)、チェストプレス筋力(標準化平均差0.35、p=0.0002)、レッグプレス筋力(0.24、p=0.01)の増加が大きかった。 「クレアチン補給が筋内クレアチンリン酸貯蔵を増加させ短時間高強度出力を改善する」という記述を、本記事は出典を示せない。 「ケトジェニック中のパフォーマンス低下をクレアチンが部分的に補える」という主張についても出典を示せない。 収録している Antonio & Ciccone(2013)はクレアチンの摂取タイミングを扱ったもので、ケトジェニック下での試験ではない。

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その他の検討すべきサプリ:ビタミンD・オメガ3・MCTオイル

ビタミンDについて収録している Tomlinson ら(2015)が調べたのは筋力であって、免疫機能ではない。 健常な18〜40歳を対象とした7件・計310名のメタ分析で、上肢の筋力(標準化平均差0.32、95%CI 0.10〜0.54、p=0.005)と下肢の筋力(0.32、95%CI 0.01〜0.63、p=0.04)が増加した。下肢は信頼区間の下限が0.01とぎりぎりで、抄録は参加者のベースラインの充足状態を報告していない。 「免疫機能との関連」「1日1,000〜4,000IU」という記述について、本記事は出典を示せない。 推奨量と耐容上限量は厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」を確認すること。 オメガ3(EPA+DHA 1,000〜3,000mg/日)とMCTオイルについても、本記事は出典を示せない。 ケトジェニック中の必要量を調べた研究を収録していない。

関連するサプリ

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  • 電解質(エレクトロライト)

    体水分の不足(低水和)は心血管系と体温調節への負担を増やし、有酸素パフォーマンスを低下させる(Shirreffs 2011)。

  • マグネシウム

    睡眠時間(p=0.002)と睡眠効率(p=0.03)が有意に改善した。 原発性不眠症の高齢者46名を、マグネシウム500mg/日群とプラセボ群に割り付けた8週間の二重盲検試験による(Abbasi 2012)。

  • クレアチン

    高齢者では、レジスタンストレーニングにクレアチンを加えると除脂肪量と筋力の増加が大きかった。 22件のRCT(計721名、平均年齢57〜70歳)を統合したメタ分析で、除脂肪量は平均差 +1.37kg(95%CI 0.97〜1.76、p<0.00001)、チェストプレス筋力は標準化平均差0.35(p=0.0002)、レッグプレス筋力は同0.24(p=0.01)だった(Chilibeck 2017)。若年者を対象にした同種のメタ分析を、本サイトはまだ収録していない。

  • MCTオイル(中鎖脂肪酸)

    LCTに富む食事と比べて体重が多く減った。 加重平均差 −1.53%(95%CI −2.44〜−0.63、p<0.01)。純粋なMCTでは −1.62%(95%CI −2.78〜−0.46、p<0.01)だが、中鎖と長鎖の混合(MLCT)に富む食事では有意な減量が見られなかった(He 2024)。対象は過体重・肥満の人である。

  • ビタミンD

    上肢の筋力が有意に増加した(標準化平均差0.32、95%CI 0.10〜0.54、p=0.005)(Tomlinson 2015)。

  • オメガ3(魚油)

    筋力への効果は「非常に小さい」。 健常な若年・高齢者を対象とした14件・計1,443名のメタ分析で、筋力の標準化平均差は0.12(95%CI 0.006〜0.24、P=0.04)。下限が0.006とほぼ0である。 著者ら自身が「非常に小さいが有意」と表現している(Santo André 2023)。

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吉崎 槙吾

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吉崎 槙吾

エンジニア / BODYDATAリサーチ担当

エンジニアの仕事は裏付けを取ること。筋トレの通説も、ソースコードと同じで中身を読んでから信じます。

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