グルタチオン
グルタミン酸・システイン・グリシンからなるトリペプチドで、体内で最も多い内因性の抗酸化物質。サプリとしての最大の論点は「経口で摂って体内の量が増えるのか」で、ここは研究間で結果が割れている。6か月間1,000mg/日で血中濃度の上昇を報告したRCTがある一方、同じ用量帯を4週間投与して変化が無かったRCTもある。前駆体のNAC(N-アセチルシステイン)とは別物で、体内での経路も異なる。
研究はまだ限定的な成分

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(PR)研究で報告されている効果
6か月間の摂取で血中グルタチオンの上昇が報告されている(赤血球・血漿・リンパ球で30〜35%、Richie ら 2015)。ただし4週間の試験では変化が見られなかった(Allen & Bradley 2011)
全血の酸化型/還元型(GSSG/GSH)比の低下が報告されている(Richie ら 2015)。一方、尿中F2-イソプロスタンや8-OHdGといった直接的な酸化ストレス指標を主要評価項目にした試験では有意差が出なかった(Allen & Bradley 2011)
健常な医学生を対象とした4週間の試験では、メラニン指数は6部位すべてで低下したものの、プラセボより有意に大きく低下したのは2部位のみだった(右頬・日光曝露側の左前腕。Arjinpathana & Asawanonda 2012)。著者らは長期安全性が確立していないと明記している
推奨摂取量・タイミング
- 収録した試験が用いた量は250〜1,000mg/日である。 血中濃度の上昇を報告した試験は1,000mg/日を6か月継続して投与しており(Richie ら 2015)、4週間では変化が出なかった試験もある(Allen & Bradley 2011)ため、短期間では判断しにくい。
- 摂取を1か月中止するとベースラインに戻ったという報告がある。
- リポソーム型が通常のカプセルより吸収率が高いとする研究について、本サイトが確認できているのは12名前後の小規模・非盲検・単回投与のものだけで、継続摂取での体内量の差を示したものではない。
注意点
- •経口での吸収率と有効性はRCT間で結果が割れており、効果には個人差がある。
- •静脈注射での研究結果を経口摂取に当てはめることはできない。
- •確認できている最長の介入期間は6か月で、それを超える長期や、より高用量での安全性を検証した試験は見当たらない。
- •妊娠中・授乳中・免疫抑制剤を服用中は医師に相談すること。
- •本情報は教育・参考目的であり、疾患の診断・治療を意図しない。
根拠となる研究
経口グルタチオン補給が体内のグルタチオン貯蔵量に与える影響(6か月RCT)
European Journal of Nutrition, 2015
非喫煙の健常成人54名を対象に、経口グルタチオン250mgまたは1,000mg/日を6か月間投与した二重盲検プラセボ対照RCT。両用量とも1・3・6か月時点でベースラインより血中グルタチオンが上昇し、6か月時点の高用量群では赤血球・血漿・リンパ球で30〜35%、バッカル細胞で260%の上昇が見られた。摂取を1か月中止するとベースラインに戻った。全血の酸化型/還元型(GSSG/GSH)比の低下も報告されている。
経口グルタチオンが全身の酸化ストレス指標に与える影響(4週間RCT・陰性)
Journal of Alternative and Complementary Medicine, 2011
急性・慢性疾患のない成人40名を対象に、経口グルタチオン500mg×2回/日(計1,000mg/日)を4週間投与した二重盲検プラセボ対照RCT。主要評価項目である尿中F2-イソプロスタンと8-OHdGはいずれもプラセボ群と有意差がなく、赤血球の総グルタチオン・酸化型・GSH/GSSG比も変化しなかった。
経口グルタチオンの美白作用(4週間RCT)
Journal of Dermatological Treatment, 2012
健常な医学生60名を対象に、経口グルタチオン500mg/日(分2)を4週間投与した二重盲検プラセボ対照RCT。メラニン指数の低下は測定した6部位のうち右頬と日光曝露側の左前腕の2部位でのみプラセボより有意に大きく、残る4部位では有意差がなかった。著者らは長期の安全性が確立していないことを明記している。
出典
似た働きのサプリ
アルファリポ酸(ALA)
信頼度: 中α-リポ酸
抗酸化物質として知られる化合物。本サイトが収録しているのは、代謝疾患のある患者を対象としたメタ分析1件である。 健常者を対象とした試験は収録していない。
AHCC(活性化ヘキソース相関化合物)
信頼度: 低AHCC(キノコ由来α-グルカン)
キノコの菌糸体から抽出した多糖類複合体。本サイトが収録しているヒトを対象とした研究は、いずれも参加者数十名以下の小規模なものである。 一般に言われる「NK細胞を活性化する」という説明は、健常者を対象とした試験でNK細胞活性に群間差が出なかったため、そのままは使えない。疾患アウトカムについて、効果を推定できる対照試験は収録していない(対照群を置かない予備的な報告のみ。注意点の欄を参照)。
クルクミン
信頼度: 中クルクミン(ターメリック由来ポリフェノール)
ウコン(ターメリック)の黄色色素ポリフェノール。RCT10件を統合したメタ分析(Beba 2022)が扱っているのは、運動後の遅発性筋肉痛とそれに伴う指標である。 筋肉痛・CK・TNF-α・最大随意収縮・関節可動域で改善が報告された一方、IL-6・IL-8には有意な変化が無かった。