AHCC(活性化ヘキソース相関化合物)
キノコの菌糸体から抽出した多糖類複合体。本サイトが収録しているヒトを対象とした研究は、いずれも参加者数十名以下の小規模なものである。 一般に言われる「NK細胞を活性化する」という説明は、健常者を対象とした試験でNK細胞活性に群間差が出なかったため、そのままは使えない。疾患アウトカムについて、効果を推定できる対照試験は収録していない(対照群を置かない予備的な報告のみ。注意点の欄を参照)。
研究はまだ限定的な成分

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(PR)研究で報告されている効果
樹状細胞は増えたが、NK細胞活性には差が出なかった。 健常者を1日3.0gのAHCC群(10名)とプラセボ群(11名)に分けた4週間の二重盲検試験で、AHCC群は総樹状細胞数がベースラインおよび対照より有意に多く、混合リンパ球反応も対照より有意に高かった。一方、PHAに対するT細胞の増殖反応、NK細胞活性、サイトカイン産生には群間差が認められなかった(Terakawa 2008)。
インフルエンザワクチン接種後の抗体価について、小規模な試験が1件ある。 健常成人30名を対象に、接種直後から1日3gのAHCCを摂取した群では、CD8陽性T細胞が対照より増加し(P<0.05)、NKT細胞はP<0.1にとどまった。インフルエンザBに対する防御抗体価は有意に改善した(Roman 2013)。著者らは、ワクチン応答全体を高めるには今後の検討が必要としている。
免疫の指標が動いたことと、感染症や疾患が減ることは別である。 上記2件が測っているのは血液中の細胞数や抗体価であり、発症・重症化といった結果について、効果を推定できる対照試験を本サイトは収録していない(高リスクHPVについては対照群を置かない予備的な報告があり、注意点の欄で扱っている)。
がんの治療・予防、および治療の副作用軽減について、本サイトは出典を示せない。 膵臓がんを対象とした試験の実施計画は公表されているが、結果は本サイトの収録範囲に無い。
推奨摂取量・タイミング
- 収録した試験が用いた量は1日3g(Terakawa 2008 / Roman 2013、およびSmith 2019のパイロット1)または1日1g(Smith 2019のパイロット2)である。
- 「空腹時(食前1時間)が推奨される」という説明について、本サイトは出典を示せない。 上記3件は摂取タイミングを比較した試験ではない。
注意点
- •免疫抑制薬を服用中(臓器移植後等)の人は医師に相談すること(免疫活性化が拒絶反応を促進しうる)。
- •自己免疫疾患がある場合も医師の指導下で使用すること。
- •高リスクHPVについては、有効性が確立していない予備的な報告があるだけである。 基礎研究に付随した2件のパイロット試験(各10名)で、3gを3〜6か月摂取した6名中4名、1gを7か月摂取した9名中4名にクリアランスが確認されたと報告されている(Smith 2019)。
- •いずれも対照群を置いていないため、HPVの自然消失と区別できず、AHCCの効果を推定することはできない。著者らも「予備的」と位置づけている。 またこの研究は、AHCCの製造元であるアミノアップ化学(Amino Up Chemical Co., Ltd.、札幌)から資金提供を受けており、AHCCの試料も同社から提供されている。責任著者は同社からの研究助成の研究代表者である。 上記3件はいずれも小規模で、安全性を主要な評価項目とした試験は収録していない。 なお Terakawa(2008)と Roman(2013)については、資金提供・利益相反の記載を本サイトは確認できていない。
- •がんの治療・予防を目的として用いることを支持する結果を、本サイトは示せない。 治療中の人は必ず主治医に相談すること。
- •本情報は教育・参考目的であり、疾患の診断・治療を意図しない。
似た働きのサプリ
アルファリポ酸(ALA)
信頼度: 中α-リポ酸
抗酸化物質として知られる化合物。本サイトが収録しているのは、代謝疾患のある患者を対象としたメタ分析1件である。 健常者を対象とした試験は収録していない。
グルタチオン
信頼度: 低グルタチオン(還元型・L-グルタチオン)
グルタミン酸・システイン・グリシンからなるトリペプチドで、体内で最も多い内因性の抗酸化物質。サプリとしての最大の論点は「経口で摂って体内の量が増えるのか」で、ここは研究間で結果が割れている。6か月間1,000mg/日で血中濃度の上昇を報告したRCTがある一方、同じ用量帯を4週間投与して変化が無かったRCTもある。前駆体のNAC(N-アセチルシステイン)とは別物で、体内での経路も異なる。
グルタミン
信頼度: 低L-グルタミン
体内で最も多く存在するアミノ酸。本サイトが収録しているのは免疫機能と臨床応用を主題としたレビュー1件で、筋力・筋肥大・運動後の回復への効果は扱っていない。 著者らは「重症患者・外傷後・敗血症・消耗したアスリートなどで、血中濃度を根拠に補給を推奨すべきかの判断は現時点で難しい」と述べている。