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読みもの解説

重曹(重炭酸ナトリウム)─ 収録した3件が示している用量・タイミング・消化器症状

公開日: 更新日:

執筆: 吉崎 槙吾監修: 染田 智信

重曹はどれくらいの量を、いつ、どう摂るのか? 吐き気などの消化器症状について研究は何を測っているのか?

用量。 メタ分析(Carr 2011、Sports Med。重曹は38報・137推定値)が典型量として挙げているのは体重1kgあたり3.5 mmol(およそ0.3g/kg)で、男性アスリートが盲検下で1分間のスプリント1本を行う条件で平均パワーが1.7%向上した(90%信頼限界 ±2.0%)。この限界は0をまたぐ。 タイミング。 摂取時刻を直接比べた Siegler ら(2012、男性8名)では、運動の60分前・120分前・180分前のあいだで血中の緩衝能にもスプリント成績にも差が無かった。 消化器症状。 13名のクロスオーバー試験(Carr 2011、Int J Sport Nutr Exerc Metab)では、食事と一緒に摂った条件で症状の発生が最も少なく、[HCO3-]とpHも最も高かった。最も多かったのは溶液で摂ってから90分後である。 著者らは、高炭水化物食と一緒なら運動の120〜150分前に摂ることを示唆しつつ、8つのプロトコルの変化は同程度だったので最適なプロトコルは推奨できないとしている。 著者らの推奨は「短時間の高強度レースで平均パワーを1.7%(±2.0%)高めるために0.3〜0.5 g/kg/BM」である。

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収録した3件が扱っているもの

本記事は同じ2011年に出た Carr らの2本の論文を収録している。別の論文なので分けて読む必要がある。 (1)Carr, Hopkins & Gore(2011、Sports Med)はメタ分析である。 血液の緩衝作用を変える3剤(重炭酸ナトリウム・クエン酸ナトリウム・塩化アンモニウム)がパフォーマンスと関連する生理指標(血中重炭酸イオン・pH・乳酸)に与える影響を統合した。文献検索で59報・188のパフォーマンス効果の観察が得られ、標準誤差2.7%超を除いた重曹の解析は38報・137推定値である。 (2)Carr ら(2011、Int J Sport Nutr Exerc Metab)は13名のクロスオーバー試験である。 8通りの摂取プロトコルで血中pH・[HCO3-]と消化器症状を測った。 (3)Siegler ら(2012)は男性8名で、摂取時刻(運動の60・120・180分前)を比べた試験である。 収録した3件は血中の指標を測っているが、水素イオンの排出という機序を検証したものではない。

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用量とタイミング ─ 抄録が示している数値

メタ分析(Carr 2011、Sports Med)が報告している重曹の効果は次のとおりである。 男性アスリートが盲検下で摂取し、1分間のスプリント1本を行う条件で、典型的な用量である体重1kgあたり3.5 mmol(およそ0.3g/kg)のとき、平均パワーの向上は1.7%(90%信頼限界 ±2.0%)で、「中程度の可能性がある(possibly moderate)」と評価されている。 この信頼限界は0をまたぐ。 同論文は小さい効果の閾値を0.5%、中程度を1.5%としている。参考までに、クエン酸ナトリウムの典型量(1.5 mmol/kg、およそ0.5g/kg)の効果は0.0%で「不明瞭(unclear)」とされている。 抄録が典型量として挙げているのは約0.3g/kg(3.5 mmol/kg)で、著者らの推奨は「短時間の高強度レースで平均パワーを1.7%(±2.0%)高めるために0.3〜0.5 g/kg/BM」である。 摂取時刻を直接比べた Siegler ら(2012)では、60分前・120分前・180分前のあいだで血中の緩衝能に差が無く(p>0.74)、10本の10秒スプリントの平均速度・平均パワー・総距離にも差が無かった(p>0.22)。 摂取を始める時刻や水の量を比べた研究も、収録した抄録には無い。

+1.7%(90%CL ±2.0%)
1分間スプリント1本での平均パワーの向上。信頼限界は0をまたぐ(Carr 2011 メタ分析)
約0.3g/kg
メタ分析が典型量として挙げている量(3.5 mmol/kg)
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消化器症状について収録した2件が実際に測ったこと

Carr ら(2011)は、身体活動のある13名が8通りの摂取プロトコル(+プラセボ)を試したクロスオーバー試験である。 体重1kgあたり0.3gの重炭酸ナトリウムを摂り、30分ごとに血中pHと[HCO3-]を測り、消化器症状を質問票で定量した。 食事と一緒に摂った条件で、[HCO3-](30.9 mmol/kg)とpH(7.49)が最も高く、消化器症状の発生が最も少なかった。 逆に発生が最も多かったのは、0.3g/kgを溶液で摂ってから90分後である。 著者らの結論は「8つのプロトコルのpHと[HCO3-]の変化は同程度だったので最適なプロトコルは推奨できない。ただし結果は、重炭酸ナトリウムを高炭水化物食と一緒に摂る場合、運動の120〜150分前に摂ることで実質的な血中アルカローシスを起こし消化器症状を減らせることを示唆している」である。 Siegler ら(2012)は男性8名が、0.3g/kgを運動の60分前・120分前・180分前に摂って比べた試験である。 血中の緩衝能に差は無く(p>0.74)、10本の10秒スプリントの平均速度・平均パワー・総距離にも条件間の差は無かった(p>0.22)。 消化器の不快感は、180分前を除くすべての時点で摂取前より有意に高かった。重症度に差が出たのは90分と180分のあいだだけである。 著者らは、60〜180分のあいだの摂取時刻は血中の緩衝能にも成績向上の可能性にも影響しなかったとしている。 分割摂取を他の方法と比べた結果も、カプセルが症状を減らすという結論も、事前の試行を検証した研究も、収録した抄録には無い。 Carr ら(2011)が報告しているのは食事と一緒に摂った条件で症状が少なかったという結果であって、その理由ではない。 なお Siegler ら(2012)は、摂取から180分後には有意な消化器の不快感を経験しにくい、とも述べている。 なお抄録は [HCO3-] の単位を「mmol/kg」と印字している。本サイトは全文を参照できておらず、この単位が正しいかどうかを確かめられないため、抄録の表記のまま引用する。

運動の120〜150分前
高炭水化物食と一緒に摂る場合に著者らが示唆している時間帯(Carr 2011)
60〜180分で差なし
摂取時刻による血中緩衝能・スプリント成績の違い(Siegler 2012、男性8名)
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どんな運動に向くか ─ 抄録が示しているのは修飾効果まで

メタ分析の抄録に競技種目の記載は無く、機序から効果の有無を推論できる記載も無い。 抄録が示しているのは、種目名ではなく修飾効果である。 テスト時間が10倍になるごとに −0.6%(90%CL ±0.9%。例: 1分→10分)、スプリントの本数が5本増えるごとに +0.6%(±0.4%)、非アスリートで −1.1%(±1.1%)、女性で −0.7%(±1.4%)。 このうち本数以外の3つは信頼限界が0をまたぐ。 著者ら自身の推奨は「短時間の高強度レースで平均パワーを1.7%(±2.0%)高めるために0.3〜0.5 g/kg/BM」である。

−0.6%(±0.9%)
テスト時間が10倍になるごとの変化(例: 1分→10分)。信頼限界は0をまたぐ
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ナトリウム量について

重曹は炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)なので、摂取するとナトリウムも一緒に入る。式量から計算すると、17.5g の重曹に含まれるナトリウムは約4,800mgである(Na 22.99 ÷ NaHCO3 84.01 × 17,500mg)。これは化学式からの計算であって、研究が測定した値ではない。 摂取基準を示す資料を本記事は収録していない。 収録した3件はいずれもナトリウム負荷の安全性を評価していない。 高血圧・腎機能低下がある人、ナトリウム制限が必要な人は、使用前に医師に相談すること。 なお、本記事の情報は教育・参考目的であり、医療上のアドバイスではありません。

約4,800mg
重曹17.5gに含まれるナトリウム(化学式からの計算。測定値ではない)
訂正履歴訂正1回・撤回した原文30件

公開後に撤回・訂正した内容です。本文は現在の知見だけを書いています。何をどう直したかを確かめられるように、経緯をここに残しています。

  • 収録している3件(Carr, Hopkins & Gore 2011 のメタ分析、Carr ら 2011 のクロスオーバー試験、Siegler ら 2012)が報告しているのは、典型量(約0.3g/kg)での効果量、8通りの摂取プロトコルでの血中指標と消化器症状、そして摂取時刻(60/120/180分前)の比較である。「0.2〜0.3g/kg」「60〜90分前が最適」「参加者の30〜50%が消化器症状」「分割摂取・カプセル化」「効果が出やすい種目」は、いずれも抄録に無い。 摂取時刻については、Siegler ら(2012)が60〜180分前のあいだで血中の緩衝能にもスプリント成績にも差が無かったと報告している。該当する記述を本文から撤回して訂正履歴に移した。 ①「重曹(重炭酸ナトリウム)の正しい飲み方・量・タイミング:吐き気を避けながら効果を得る実践ガイド」(旧タイトル)── 「正しい飲み方」を示せる前提だった。 ②「重曹をスポーツに使いたいけど、量とタイミングと吐き気対策はどうすればいい?」(旧・記事の問い)── 量・タイミング・吐き気対策に答えられる前提だった。 ③「重曹(炭酸水素ナトリウム)の有効量は体重1kgあたり0.2〜0.3g(70kgなら14〜21g)で、運動の60〜90分前に大量の水とともに摂取するのが標準的なプロトコル。」(旧総括)── 命題は2つある。(a) 0.2〜0.3g/kg という有効量、(b) 60〜90分前という標準プロトコル。メタ分析が典型量として挙げているのは約0.3g/kg(3.5 mmol/kg)で、摂取時刻を直接比べた Siegler ら(2012)では60〜180分前のあいだで差が無かった。 ④「吐き気・腹痛の軽減には「分割投与」「食事と一緒」「カプセル化」「時間をかけた少量ずつの摂取」が有効とされている。」(旧総括)── 4つの症状対策が有効だという記述。分割摂取・カプセル化・少量ずつを他の方法と比べた結果は、収録した抄録に無い。 ⑤「効果はCarrら(2011)のメタ分析で確認されているが、個人差が大きく「自分に合う方法」を探す試行錯誤が必要。」(旧総括)── 「効果は確認されている」という要約と、試行錯誤が必要だという助言。同メタ分析の効果は1分間スプリント1本での平均パワー +1.7%(90%信頼限界 ±2.0%)で、この限界は0をまたぐ。 ⑥「重曹が効く仕組み:乳酸バッファリングと血液pH」(第1節の旧見出し)── 「乳酸バッファリング」という機序が見出しに入っていた。 ⑦「重曹(HCO₃⁻)を事前に摂取すると血液のバッファー容量が増え、筋肉から血液への水素イオンの排出が促進され、筋肉内の酸性化が遅れる。」(第1節)── 水素イオンの排出が促進されるという機序。収録3件は血中の指標を測っているが、この機序を検証していない。 ⑧「この効果が高強度(1〜7分継続)のインターバルトレーニング・格闘技・競泳・中距離走などで特に有意であることが示されている。」(第1節)── 種目ごとに有意だという記述。メタ分析の抄録に競技種目の記載は無い。 ⑨「有効量と摂取タイミング:研究が示す標準プロトコル」(第2節の旧見出し)── 「標準プロトコル」を示せる前提だった。 ⑩「最も多く使われる有効量は体重1kgあたり0.2〜0.3g。体重70kgなら14〜21gが目安(小さじ約3〜4杯)。」(第2節)── 0.2〜0.3g/kg という幅と小さじ換算。 ⑪「摂取タイミングは運動の60〜90分前が最も多くの研究で採用されており、血清重炭酸イオン濃度がピークに達する時間帯に合致する。」(第2節)── 60〜90分前が最適で血清重炭酸イオン濃度のピークに合致するという記述。Siegler ら(2012)では60〜180分前で差が無い。 ⑫「吸収が完了するまでには個人差があるため、初めての使用では90〜120分前からスタートして自分の反応時間を確認することを推奨。」(第2節)── 初めての使用で90〜120分前から始めるという助言。 ⑬「水の量は500〜1000mLと多めに(溶解度を高め、胃腸症状を緩和するため)。」(第2節)── 水の量の指定。収録した抄録に記載が無い。 ⑭「吐き気・腹痛対策:副作用を抑える実践的な方法」(第3節の旧見出し)── 「副作用を抑える実践的な方法」を示せる前提だった。 ⑮「重曹の最大の障壁が吐き気・腹痛・下痢などの胃腸症状で、研究の参加者の30〜50%が報告する頻度が高い副作用。」(第3節)── 30〜50%が報告するという発生率。収録2件にこの数値は無い。 ⑯「①分割摂取(Split Dose):総量を30〜60分かけて少量ずつ摂取。一度に大量を飲むより胃への負担が小さい。」(第3節)── 分割摂取という対策。 ⑰「②食事と一緒に摂取:食べ物と一緒に胃に入れることで、胃酸との急激な反応を和らげる。」(第3節)── 食事と一緒に摂ると胃酸との反応が和らぐという機序。Carr ら(2011)が報告しているのは食事と一緒に摂った条件で症状が少なかったという結果であって、その理由ではない。 ⑱「③カプセル化:薬局で購入できるゼラチンカプセル(サイズ00)に入れて服用することで、胃での急激な反応を遅らせる。」(第3節)── カプセル化という対策。 ⑲「④個人によるプロトコル調整:試合・競技で使用する前に、練習期間中に自分の最適な量・タイミング・方法を事前に試しておくことが必須。」(第3節)── 事前に試しておくことが必須だという助言。 ⑳「どんな種目・運動に向いているか:効果が出やすいシチュエーション」(第4節の旧見出し)── 「効果が出やすいシチュエーション」を示せる前提だった。 ㉑「重曹の効果が最も出やすいのは「30秒〜7分の高強度継続」を要する種目。」(第4節)── 30秒〜7分という時間帯。 ㉒「①インターバルトレーニング(400m・800m走など):最もエビデンスが強い。」(第4節)── 400m・800m走で最もエビデンスが強いという評価。 ㉓「②格闘技(柔道・ボクシング・レスリング):ラウンド間の短い休息後に繰り返し高強度で動く種目に向く。」(第4節)── 格闘技への適合。 ㉔「③競泳(100m・200m):複数のターンとストローク強度が高い中距離。」(第4節)── 競泳への適合。 ㉕「④筋トレのHigh-Repセット(15〜20rep以上のバーンセット):バーンのきつさを軽減する可能性。」(第4節)── 筋トレのハイレップセットへの適合。 ㉖「逆に効果が限定的なのは:純粋な1RM系の最大筋力(水素イオン蓄積よりも神経系が制限因子)、30秒未満の超短時間爆発力(クレアチンリン酸系が主要エネルギー源)。」(第4節)── 1RMと30秒未満の運動に効かないという機序からの推論。抄録が報告した結果ではない。 ㉗「塩分(ナトリウム)摂取への影響:見落とされがちな注意点」(第5節の旧見出し)── 「見落とされがちな注意点」という位置づけ。 ㉘「これは日本人成人の食塩相当量の目安(男性7.5g/日 ≒ナトリウム3,000mg)を大幅に超える。」(第5節)── 食塩相当量の目安との比較。摂取基準を示す資料を収録していない。 ㉙「健康な一般的なアスリートでは一時的な摂取であれば問題になりにくいが、競技前の水分・塩分バランスを考慮する必要がある。」(第5節)── 一時的な摂取なら問題になりにくいという評価。収録3件はナトリウム負荷の安全性を評価していない。 ㉚「70kgの人が標準量(17.5g)摂取した場合のナトリウム量」(旧統計カードの見出し語)── 「標準量」という言い方で17.5gを基準にしていた。 なお旧統計カードの見出し語「重曹の標準有効量」(0.2〜0.3g/kg)と「最適な摂取タイミング」(60〜90分前)は、どちらも12文字未満で `removed` の下限に届かないため、ここに記録する。
    撤回した原文30件

    公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。

    1. 重曹(重炭酸ナトリウム)の正しい飲み方・量・タイミング:吐き気を避けながら効果を得る実践ガイド
    2. 重曹をスポーツに使いたいけど、量とタイミングと吐き気対策はどうすればいい?
    3. 重曹(炭酸水素ナトリウム)の有効量は体重1kgあたり0.2〜0.3g(70kgなら14〜21g)で、運動の60〜90分前に大量の水とともに摂取するのが標準的なプロトコル。
    4. 吐き気・腹痛の軽減には「分割投与」「食事と一緒」「カプセル化」「時間をかけた少量ずつの摂取」が有効とされている。
    5. 効果はCarrら(2011)のメタ分析で確認されているが、個人差が大きく「自分に合う方法」を探す試行錯誤が必要。
    6. 重曹が効く仕組み:乳酸バッファリングと血液pH
    7. 重曹(HCO₃⁻)を事前に摂取すると血液のバッファー容量が増え、筋肉から血液への水素イオンの排出が促進され、筋肉内の酸性化が遅れる。
    8. この効果が高強度(1〜7分継続)のインターバルトレーニング・格闘技・競泳・中距離走などで特に有意であることが示されている。
    9. 有効量と摂取タイミング:研究が示す標準プロトコル
    10. 最も多く使われる有効量は体重1kgあたり0.2〜0.3g。体重70kgなら14〜21gが目安(小さじ約3〜4杯)。
    11. 摂取タイミングは運動の60〜90分前が最も多くの研究で採用されており、血清重炭酸イオン濃度がピークに達する時間帯に合致する。
    12. 吸収が完了するまでには個人差があるため、初めての使用では90〜120分前からスタートして自分の反応時間を確認することを推奨。
    13. 水の量は500〜1000mLと多めに(溶解度を高め、胃腸症状を緩和するため)。
    14. 吐き気・腹痛対策:副作用を抑える実践的な方法
    15. 重曹の最大の障壁が吐き気・腹痛・下痢などの胃腸症状で、研究の参加者の30〜50%が報告する頻度が高い副作用。
    16. ①分割摂取(Split Dose):総量を30〜60分かけて少量ずつ摂取。一度に大量を飲むより胃への負担が小さい。
    17. ②食事と一緒に摂取:食べ物と一緒に胃に入れることで、胃酸との急激な反応を和らげる。
    18. ③カプセル化:薬局で購入できるゼラチンカプセル(サイズ00)に入れて服用することで、胃での急激な反応を遅らせる。
    19. ④個人によるプロトコル調整:試合・競技で使用する前に、練習期間中に自分の最適な量・タイミング・方法を事前に試しておくことが必須。
    20. どんな種目・運動に向いているか:効果が出やすいシチュエーション
    21. 重曹の効果が最も出やすいのは「30秒〜7分の高強度継続」を要する種目。
    22. ①インターバルトレーニング(400m・800m走など):最もエビデンスが強い。
    23. ②格闘技(柔道・ボクシング・レスリング):ラウンド間の短い休息後に繰り返し高強度で動く種目に向く。
    24. ③競泳(100m・200m):複数のターンとストローク強度が高い中距離。
    25. ④筋トレのHigh-Repセット(15〜20rep以上のバーンセット):バーンのきつさを軽減する可能性。
    26. 逆に効果が限定的なのは:純粋な1RM系の最大筋力(水素イオン蓄積よりも神経系が制限因子)、30秒未満の超短時間爆発力(クレアチンリン酸系が主要エネルギー源)。
    27. 塩分(ナトリウム)摂取への影響:見落とされがちな注意点
    28. これは日本人成人の食塩相当量の目安(男性7.5g/日 ≒ナトリウム3,000mg)を大幅に超える。
    29. 健康な一般的なアスリートでは一時的な摂取であれば問題になりにくいが、競技前の水分・塩分バランスを考慮する必要がある。
    30. 70kgの人が標準量(17.5g)摂取した場合のナトリウム量

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  • ベータアラニン

    運動指標の改善はプラセボより大きかった。 15論文・23の運動テスト・計360名(β-アラニン群174名・プラセボ群186名)を統合したメタ分析で、効果量の中央値は0.374対0.108(p=0.002)。これは運動指標の2.85%の改善に相当し、そのときのβ-アラニン総摂取量の中央値は179gだった(Hobson 2012)。

  • カフェイン

    最大筋力・筋パワーの向上は有意だが、効果量は小さい。 筋力を扱った10件・パワーを扱った10件を統合したメタ分析で、筋力が標準化平均差0.20(95%CI 0.03〜0.36、p=0.023)、パワーが0.17(95%CI 0.00〜0.34、p=0.047)。パワーの信頼区間の下限はほぼ0である。 サブグループでは上半身の筋力が有意(0.21、p=0.026)、下半身は有意でない(0.15、p=0.147)。ただし群間差の検定は示されておらず、部位による効果差は結論できない(Grgic 2018)。

  • 電解質(エレクトロライト)

    体水分の不足(低水和)は心血管系と体温調節への負担を増やし、有酸素パフォーマンスを低下させる(Shirreffs 2011)。

  • シトルリン

    ベンチプレスの反復回数が増えた。 男性41名を対象とした二重盲検・2期クロスオーバー試験で、連続する2つの胸のトレーニングプロトコル(全16セット)を行い、そのうちフラットバーベルベンチプレスの8セット(S1-4 と S1'-4'、いずれも1RMの80%で限界まで)を測定した。 反復回数は3セット目以降で有意に増え(p<0.0001)、増加はセット数と正の相関を示し、最後のセット(S4')で52.92%多く反応率100%に達した(Pérez-Guisado 2010)。この52.92%は全16セットの終盤の1セットでの差であり、全セットの平均ではない。

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公開日: 更新日:

吉崎 槙吾

執筆

吉崎 槙吾

エンジニア / BODYDATAリサーチ担当

エンジニアの仕事は裏付けを取ること。筋トレの通説も、ソースコードと同じで中身を読んでから信じます。

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染田 智信

監修: 染田 智信

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