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読みもの解説

FFMIの計算手順 ─ 収録した出典が言える範囲

公開日: 更新日:

執筆: 吉崎 槙吾監修: 染田 智信

FFMIって何?自分のFFMIはどうやって計算するの?

FFMI は、身長に対する除脂肪体重の大きさを表す指数である。 収録している Kouri ら(1995)の定義は「除脂肪体重(kg)×(身長m)^-2」であり、除脂肪体重には筋肉以外の組織も含まれる。FFMI が筋肉量の指標として妥当かを検証した研究を、本記事は収録していない。 さらに身長補正した「補正FFMI」も使われる。 収録している Kouri ら(1995)が報告しているのは、ステロイド非使用者74名という標本で正規化FFMIが25.0という明確な上限まで分布していたという観察であり、著者ら自身が所見を予備的なものとしている。個人の残りの伸びしろを推定した研究ではない。 測定方法ごとの誤差の大きさについても、数値で示せる出典を収録していない。

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FFMIの計算式:3ステップで自分の数値を出す

ステップ1:除脂肪体重(LBM)を計算する 除脂肪体重(kg) = 体重(kg) × (1 - 体脂肪率 ÷ 100) 例:体重75kg、体脂肪率15%の場合 → 75 × (1 - 0.15) = 63.75kg ステップ2:基本FFMIを計算する FFMI = 除脂肪体重(kg) ÷ 身長(m)² 例:63.75kg、身長175cm(1.75m)の場合 → 63.75 ÷ (1.75²) = 63.75 ÷ 3.0625 ≈ 20.8 ステップ3(任意):身長補正FFMIを計算する 補正FFMI = FFMI + 6.3 × (1.80 - 身長(m)) 例:FFMI 20.8、身長1.75mの場合 → 20.8 + 6.3 × (1.80 - 1.75) = 20.8 + 0.315 ≈ 21.1 この補正は、Kouri ら(1995)の抄録では「1.8mの人の身長に値を正規化するため」のものと説明されている。

FFMI = LBM(kg) ÷ 身長(m)²
FFMIの計算式
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FFMIの数値の読み方 ─ 収録した出典が言える範囲

男女の骨格筋量については、収録している Janssen ら(2000)の全身MRI(468名)が記述的なデータを与える。総骨格筋量は男性33.0kg(体重比38.4%)・女性21.0kg(30.6%)で、男女差は下半身(33%)より上半身(40%)で大きい。ただし同研究は FFMI を扱っていない。 収録している Kouri ら(1995)が報告しているのは、ステロイド非使用の男性アスリート74名という標本で正規化FFMIが25.0という明確な上限まで分布していたという予備的な観察である。著者らはこれを、ステロイド乱用の可能性をふるい分ける初期的な指標として有用かもしれないと述べている。 限界そのものの議論は別記事「非使用者の標本で観察されたFFMIの分布」で扱っている。本記事は計算の手順に絞る。

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体脂肪率の計測精度が鍵:数値の信頼性を理解する

FFMIの計算精度は体脂肪率の測定精度に依存する。測定方法によって誤差の大きさが違うことはよく言われるが、その差を数値で示せる出典を本サイトは持っていない。手法ごとの原理だけは押さえておける:DXAはX線の減衰から組織を分けるため水分状態の影響を受けにくく、インピーダンス法は体水分から除脂肪量を推定するため水分の変動が結果に乗る。FFMIを「進捗の指標」として使う場合は、同じ測定方法・同じ条件(起床後・空腹時など)で定期的に測定することで相対的な変化を追うことが重要。

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FFMIの限界:この指数が教えてくれないこと

FFMIは有用な指標だが、以下の点では結論を出せない:①「ステロイド使用の確定的な証拠」にはならない:収録している Kouri ら(1995)自身が、所見は予備的なものであり、FFMI はステロイド乱用の可能性をふるい分ける初期的な指標として有用かもしれない、という位置づけで述べている。 ②FFMIが低くても「まだまだ伸びる」ということは言えない:現在20のFFMIで「あと5のポテンシャルがある」とは単純には言えず、遺伝・年齢・トレーニング歴によって個人差がある。③骨密度や骨格の大きさがFFMIにどの程度影響するかを示せる出典を、本記事は収録していない。

訂正履歴訂正5回・撤回した原文10件

公開後に撤回・訂正した内容です。本文は現在の知見だけを書いています。何をどう直したかを確かめられるように、経緯をここに残しています。

  • 本文が名指ししている論文が出典に無い状態(dangling citation)を解消した。 ①「従来ここで引いていた Leeら(2008)のレビューは、手法を概観したもので誤差の数値比較をしていない」(第3節)── 収録していない論文(Lee ら 2008)の中身について述べていた。本サイトはこの論文を収録しておらず、扱っている範囲を確かめられない。体脂肪率の測定方法ごとの誤差を数値で示せる出典が無い、という事実だけを残した。
    撤回した原文1件

    公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。

    1. 従来ここで引いていた Leeら(2008)のレビューは、手法を概観したもので誤差の数値比較をしていない
  • 「FFMIは身長に対してどれだけ筋肉量があるかを示す指標で、BMIの筋肉版」という説明を撤回した。Kouri ら(1995)の定義は除脂肪体重を身長の2乗で割ったもので、除脂肪体重には筋肉以外の組織も含まれる。FFMI が筋肉量の指標として妥当かを検証した研究を収録していない。あわせて「ナチュラルの実測上限値は約25」「25との差が伸びしろになる」も撤回した。同論文が報告しているのは74名の標本での予備的な観察であって、個人の残りの伸びしろを推定した研究ではない。
    撤回した原文2件

    公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。

    1. FFMI(Fat-Free Mass Index:除脂肪体重指数)は「身長に対してどれだけ筋肉量があるか」を示す指標で、BMIの筋肉版
    2. ナチュラルボディビルダーの実測上限値は約25とされており(Kouri et al. 1995)、現在の自分のFFMIとの差が「伸びしろ」になる
  • 補正FFMIの係数を 6.1 と書いていたのを 6.3 に訂正した(Kouri ら 1995 の値)。あわせて、この補正の目的を「身長が低い人に不利にならないため」と説明していたのを撤回した。同抄録は「1.8mの人の身長に値を正規化するため」と述べている。「大きな差が出ない場合は基本FFMIで十分」という助言も、補正の有無を比べた研究を収録していないため撤回した。
    撤回した原文1件

    公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。

    1. この補正は身長が低い人に不利にならないようKouri et al. (1995)が提案したもの。大きな差が出ない場合は基本FFMIで十分。
  • 男性のFFMI目安の6段階の区分(16〜17/18〜19/20〜21/22〜23/24〜25/25以上)を撤回した。訓練歴とFFMIの対応を調べた研究を収録していない。「女性は全体的に5〜7ポイント低く、ナチュラル上限は約18〜20」も撤回した。この数値を裏づける出典が無い(従来引いていた Roberts ら2020 は同一プロトコルへの反応の男女差を検証したメタ分析で、基準値もFFMIの上限も扱っていない)。「なぜナチュラルの上限が約25なのか」という問いの立て方も撤回した。同論文は自然の上限を説明した研究ではない。
    撤回した原文3件

    公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。

    1. 16〜17:痩せ型・筋トレ経験なし - 18〜19:一般的な健康体 - 20〜21:1〜2年のトレーニング経験者(初中級) - 22〜23:数年のコンスタントなトレーニング(中〜上級) - 24〜25:elite natural bodybuilder / 上級トレーニー
    2. 女性は全体的に5〜7ポイント低い傾向があり、女性のナチュラル上限は約18〜20とされる
    3. なぜナチュラルの上限が約25なのか、そこに到達する速度や遺伝の影響、そもそも上限を目指すべきかといった「限界そのものの議論」
  • 限界の節で書いていた4点——「Kouri研究は1995年のデータで近代的なトレーニング・栄養学の進歩を考慮していない」「25〜26台のFFMIはナチュラルとして非常にまれだが存在する」「骨密度・骨格の大きさがFFMIに若干影響する(Zhao ら2015)」「女性・高齢者への適用には別の基準が必要」「ざっくりとした位置確認として使い、絶対的な判断材料にしないのが賢明」——をすべて撤回した。いずれも出典を示せない。Zhao ら(2015)は閉経後女性のレジスタンストレーニングと骨密度のメタ分析であり、FFMIを扱っていないので出典ごと撤回した。
    撤回した原文3件

    公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。

    1. FFMIが25を超えても、ナチュラルの可能性をゼロにできるわけではない(Kouri研究は1995年のデータで、近代的なトレーニング・栄養学の進歩を考慮していない)。25〜26台のFFMIはナチュラルとして非常にまれだが、存在する
    2. ③骨格や骨密度の差を考慮しない:骨密度・骨格の大きさがFFMIに若干影響する(Zhaoら2015のメタ分析の観点からも)
    3. ④女性・高齢者への適用には別の基準が必要。FFMIは「ざっくりとした位置確認」として使い、絶対的な判断材料にしないのが賢明

この記事の内容を計算する

  • FFMI計算ツール

    身長・体重・体脂肪率から除脂肪体重と補正FFMIを計算します。研究に基づくナチュラルの目安帯と、その限界を確認できます。

    計算してみる
  • 体脂肪率推定ツール(Navy式)

    首・腹囲などの巻尺サイズから、米海軍式(Navy Method)で体脂肪率を推定します。誤差の目安と分類帯もあわせて表示します。

    計算してみる

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  • クレアチン

    高齢者では、レジスタンストレーニングにクレアチンを加えると除脂肪量と筋力の増加が大きかった。 22件のRCT(計721名、平均年齢57〜70歳)を統合したメタ分析で、除脂肪量は平均差 +1.37kg(95%CI 0.97〜1.76、p<0.00001)、チェストプレス筋力は標準化平均差0.35(p=0.0002)、レッグプレス筋力は同0.24(p=0.01)だった(Chilibeck 2017)。若年者を対象にした同種のメタ分析を、本サイトはまだ収録していない。

  • ホエイプロテイン

    レジスタンストレーニングにタンパク質補給を加えると、筋力・除脂肪量が増える。 健常成人の49件のRCT(計1,863名)のメタ分析で、6週間以上のトレーニングに補給を加えると1RM筋力が+2.49kg、除脂肪量が+0.30kg、筋線維横断面積が+310µm²増えた。総タンパク質摂取量については、除脂肪量の増加が頭打ちになるブレークポイントが1.62 g/kg/日(95%CI 1.03〜2.20)と推定されている。ただし著者らはこの分節回帰が統計的に有意でないこと(p=0.079)を明記しており、確立した閾値ではない。(Morton 2018)

  • ビタミンD

    上肢の筋力が有意に増加した(標準化平均差0.32、95%CI 0.10〜0.54、p=0.005)(Tomlinson 2015)。

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吉崎 槙吾

執筆

吉崎 槙吾

エンジニア / BODYDATAリサーチ担当

エンジニアの仕事は裏付けを取ること。筋トレの通説も、ソースコードと同じで中身を読んでから信じます。

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染田 智信

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トレーニング指導とサプリメント業界での実務経験の観点から内容を確認しています

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