ZMA
亜鉛・マグネシウム・ビタミンB6の複合サプリ。収録した2件のRCTはいずれもZMAの効果を認めていない。 亜鉛が充足している男性14名では血清テストステロン(総・遊離とも)に有意な変化が無く、レジスタンストレーニング経験者42名では同化・異化ホルモン・体組成・筋力・筋持久力のいずれにも有意な効果が無かった。「テストステロンを上昇させ筋肉をつける」という位置づけを、本サイトは支持できない。
研究はまだ限定的な成分

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(PR)研究で報告されている効果
亜鉛が充足している人では、テストステロンが変わらなかった。 定期的に運動している男性14名(食事性亜鉛摂取量が11.9〜23.2 mg/日で全員充足)に高用量亜鉛サプリ(ZMA)を8週間摂らせたプラセボ対照試験で、血清テストステロン(総・遊離とも)に有意な変化はなく、尿中ステロイドホルモン代謝物の排泄パターンにも有意な変化が無かった(Koehler 2009)。
トレーニング適応にも効果が無かった。 レジスタンストレーニング経験のある男性42名を除脂肪体重でマッチングし、ZMAまたはプラセボを就寝30〜60分前に摂らせて8週間のトレーニングを行った二重盲検試験で、同化・異化ホルモンの状態、体組成、ベンチプレスとレッグプレスの1RM、筋持久力のいずれにも有意な効果が無かった。血清亜鉛の11〜17%の上昇も有意ではなかった(p=0.12)(Wilborn 2004)。
亜鉛については「欠乏を是正すると正常範囲へ戻る」方向の変化が報告されている。 20〜80歳の男性40名の横断解析でリンパ球亜鉛と血清テストステロンに正の相関があり(r=0.43、p=0.006)、境界域の亜鉛欠乏があった高齢男性9名への3〜6か月の補給で血清テストステロンが8.3±6.3から16.0±4.4 nmol/Lへ上昇した(p=0.02)(Prasad 1996)。足りている人での上乗せ効果を示したものではない。
マグネシウム欠乏者の睡眠・回復、ビタミンB6によるタンパク質代謝の補助について、本サイトは出典を示せない。
推奨摂取量・タイミング
- 収録した2件が用いた条件は、亜鉛が充足している男性への高用量亜鉛サプリ8週間(Koehler 2009)と、就寝30〜60分前の摂取+8週間のトレーニング(Wilborn 2004)である。いずれも効果を認めていないため、用量を推奨する根拠を本サイトは持たない。 亜鉛・マグネシウム・ビタミンB6の推奨量と耐容上限量は、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の該当区分を確認すること。
注意点
- •収録した2件は有害事象を主題としていない。 亜鉛・マグネシウム・ビタミンB6の耐容上限量は厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」を確認すること。
- •以下は一般に言われている注意で、裏づける出典を示せない。 亜鉛の過剰摂取は銅の吸収阻害・免疫機能低下・吐き気を引き起こす可能性があるとされ、サプリとして1日40mg以上の継続は避けるべきとされる——広く言われる事項なので削除せず残す。
- •服薬中の方、持病のある方は、使用前に医師または薬剤師に相談すること。
根拠となる研究
高用量亜鉛サプリ投与後の血清テストステロンと尿中ステロイドホルモン代謝物排泄 ― RCT
European Journal of Clinical Nutrition, 2009
健康で定期的に運動している男性14名(22〜33歳)を対象にしたプラセボ対照試験。全員が試験開始前から食事性亜鉛摂取量11.9〜23.2 mg/日と充足していた集団に高用量亜鉛サプリ(ZMA)またはプラセボを夕食後から就寝までの間に8週間摂取させ、血清総テストステロン・遊離テストステロンと、尿中のテストステロンおよび選択されたステロイドホルモン代謝物の排泄パターンを測定した。血清テストステロン(総・遊離とも)に有意な変化はなく、尿中代謝物の排泄パターンにも有意な変化は認められなかった。
ZMA補給がトレーニング適応と同化・異化マーカーに与える影響 ― RCT
Journal of the International Society of Sports Nutrition, 2004
レジスタンストレーニング経験のある男性42名(27±9歳、178±8cm、85±15kg、体脂肪率18.6±6%)を除脂肪体重でマッチングし、デキストロースのプラセボまたはZMAを就寝の30〜60分前に摂取する群へ二重盲検で無作為に割り付け、8週間の標準化されたレジスタンストレーニングを並行して実施した試験。0・4・8週の各時点で、DXAによる体組成、ベンチプレスとレッグプレスの1RMおよび筋持久力、ウィンゲート無酸素パワーテスト、同化/異化の状態と健康指標を評価する血液検査を行った。ZMAの摂取は血清亜鉛を11〜17%上昇させたが、これは有意ではなかった(p=0.12)。 同化・異化ホルモンの状態、体組成、ベンチプレスとレッグプレスの1RM、上半身・下半身の筋持久力、自転車での無酸素能力のいずれにも、群間の有意差は認められなかった。著者らの結論は「トレーニング中のZMA摂取は、レジスタンストレーニング経験者においてトレーニング適応を高めるようには見えない」。
出典
- Koehler K, et al. (2009) Eur J Clin Nutr — 高用量亜鉛サプリ投与後の血清テストステロンと尿中ステロイドホルモン代謝物排泄(RCT、男性14名)※この成分・この用量帯そのものを評価した研究ではありません(判断の材料として周辺情報を示しています)
- Wilborn CD, et al. (2004) J Int Soc Sports Nutr — ZMA補給がトレーニング適応と同化・異化マーカーに与える影響(RCT、男性42名)
- Prasad AS, et al. (1996) Nutrition — 健康成人の亜鉛栄養状態と血清テストステロン※この成分・この用量帯そのものを評価した研究ではありません(判断の材料として周辺情報を示しています)
似た働きのサプリ
パンプキンシード(かぼちゃの種)
信頼度: 低パンプキンシード(Cucurbita pepo種子)
亜鉛・マグネシウム・植物性タンパク質などを含む種子。前立腺肥大症について収録しているのは、パンプキンシードオイルと薬(タムスロシン)を比べた単盲検試験1件である。プラセボ対照ではないため、症状の改善をオイルの効果と帰属することはできない。 症状スコアの改善幅はタムスロシン群のほうが有意に大きかった。
テストステロンブースター
信頼度: 低アシュワガンダ・亜鉛・マグネシウム・ビタミンD・トリビュラス等の複合配合
テストステロンの維持・向上を目的とした複合サプリ。この配合そのものを評価した試験は収録していない。以下は個々の成分についての結果である。亜鉛は「欠乏を是正すると正常範囲へ戻る」方向の変化にとどまり、充足している人では変化が無かった。ZMAはトレーニング適応にも効果が無い。 アシュワガンダは男性でテストステロンの上昇が報告されている。
マグネシウム
信頼度: 低マグネシウム(グリシン酸マグネシウム・クエン酸マグネシウムなど)
必須ミネラルのひとつ。「300以上の酵素反応に関わる」という説明について、本サイトは出典を示せない。 睡眠について本サイトが収録しているのは、原発性不眠症の高齢者46名を対象とした8週間のRCT1件である。睡眠時間・睡眠効率・入眠潜時が改善した一方、総睡眠時間には有意差が出ていない。若年者やアスリートを対象とした試験は収録していない。