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研究 vs 勘

「ストレッチすれば筋肉痛が減る・回復が早まる」は本当か? 研究が示すストレッチの限界

公開日:

執筆: 吉崎 槙吾監修: 染田 智信

クールダウンのストレッチを「毎回やれば筋肉痛が減る」「回復が早まる」と信じている人は多い。しかし研究レベルでは、ストレッチの回復効果は期待以上に限定的かもしれない。実態を研究で確認する。

Round1

クールダウンのストレッチはDOMSを軽減する

言われていること

スポーツ指導の慣習、一般的な通説

運動後にしっかりストレッチをすれば次の日の筋肉痛が軽くなる。部活でも必ずクールダウンストレッチをやるのはそのため。

VS

研究が示すこと

  • Stretching-injury-prevention-meta(本データベース収録)および Herbert ら(2011)のコクランレビューでは、運動前後の静的ストレッチがDOMSを有意に軽減するというエビデンスは弱いという結論が出ている。
  • 複数の研究を統合すると、ストレッチによるDOMS軽減効果は統計的には有意でないか、あっても臨床的に意味のある大きさではない(<1ポイント/10点スケール)という結果が多い。
判定

DOMS軽減を目的としたクールダウンストレッチは、研究では効果が支持されていない。他の手段(冷水浴・フォームローリング・十分な睡眠・栄養)の方が有効。ただし柔軟性向上・関節可動域の維持という目的ではストレッチは有効なので、目的を正しく設定することが重要。

信頼度:強い根拠あり
Round2

ストレッチは怪我の予防に効果がある

言われていること

学校・部活の指導、スポーツ医療の旧来の常識

練習前にストレッチすれば怪我しにくくなる。特に肉離れ・ねんざの予防に必須。

VS

研究が示すこと

  • Stretching-injury-prevention-meta(本データベース収録)および Thacker ら(2004)のメタ分析では、プレ静的ストレッチが筋・腱・靭帯の怪我全体を有意に減少させるというエビデンスは不足している。
  • 特に急性スポーツ怪我(肉離れ・ねんざ)の予防効果は限定的とするRCTが多い。
  • 一方、慢性的な可動域の向上や関節の健康維持には中〜長期のストレッチプログラムが有効であるという別の研究がある。
判定

「ストレッチで急性怪我を予防する」という根拠は弱い。ただし長期的な可動域の維持・向上には有効であり、特定のスポーツや動作パターンに必要な柔軟性を確保する目的では継続する価値がある。怪我予防の手段としては、ウォームアップ(動的なストレッチ・軽い有酸素)の方がより支持されている。

信頼度:賛否が分かれる

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公開日:

吉崎 槙吾

執筆

吉崎 槙吾

エンジニア / BODYDATAリサーチ担当

エンジニアの仕事は裏付けを取ること。筋トレの通説も、ソースコードと同じで中身を読んでから信じます。

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染田 智信

監修: 染田 智信

トレーニング指導とサプリメント業界での実務経験の観点から内容を確認しています

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