高齢者の筋力トレーニング:何歳からでも効果はあるか? 研究が示す驚くべき適応力
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60代・70代でも筋力トレーニングで筋力・筋肉量は増えるの?
何歳から始めても筋力トレーニングは効果がある。収録している Peterson ら(2010)のメタ分析では、高齢者が筋力トレーニングを行うことで筋力・バランス・機能的動作能力が改善している。Fiatarone ら(1990)では、フレイルな高齢者(平均90歳)が8週間の高強度レジスタンストレーニングで筋力が174%向上した。 筋肉量の増加も、転倒リスクや心血管リスクの低下も、適応速度が若者より遅いことも、収録した4件は示していない。
加齢と筋力低下(サルコペニア)について ─ 収録した出典が示す範囲
加齢に伴う筋肉量の減少率も、サルコペニアと転倒・骨折・日常生活能力低下・死亡率の関連も、収録した4件は扱っていない。 収録している Peterson ら(2010)のメタ分析が示しているのは、高齢者が筋力トレーニングを行うことで筋力・バランス・機能的動作能力が改善することである。
高齢者でも筋力向上は起きる
収録している Fiatarone ら(1990)の画期的な研究では、フレイルな高齢者(平均90歳!)が8週間の高強度レジスタンストレーニングで筋力が174%向上した。 筋肉量が増えるかどうかも、若者との適応速度の比較も、高齢者の筋タンパク質合成の能力も、収録した4件は扱っていない。
- +174%
- 平均90歳の高齢者が8週で達成した筋力向上(Fiatarone 1990)
骨密度・転倒リスク・心血管について ─ 収録した出典が示す範囲
Zhaoら(2015)のメタ分析は閉経後女性を対象としたもので、全体解析ではレジスタンストレーニングが大腿骨頚部(標準化平均差0.303、p=0.001)と腰椎(0.311、p=0.002)の骨密度を有意に増やしている。サブグループ解析では、高衝撃運動または荷重運動を組み合わせた併用型が股関節(0.411)・脊椎(0.431)とも有意だったのに対し、レジスタンストレーニング単独は有意に達しない正の効果にとどまった。ただし抄録はサブグループ間の差を検定していないため、単独型を効果の不在として扱うことはできない。 高齢者一般を対象とした解析ではない点にも注意がいる。 さらに Momma ら(2022)のメタ分析(16件の前向きコホート)では、週30〜60分の筋力トレーニングが全死因死亡率・心血管死亡リスク・がん死亡リスクを有意に低下させることが報告されている。 転倒リスクの低下を測った研究を、本記事は収録していない。
訂正履歴訂正1回・撤回した原文14件
公開後に撤回・訂正した内容です。本文は現在の知見だけを書いています。何をどう直したかを確かめられるように、経緯をここに残しています。
- 要約に書いていた「高齢者でも筋肉量が改善する」「転倒リスク・心血管リスクも下がる」という部分(同じ文にあった「筋力・機能的動作能力が改善する」は収録している Peterson ら(2010)が支持しているので本文に残している。骨密度については Zhao ら(2015)が閉経後女性を対象に報告している)「適応速度は若者より遅くなるが、適切なプログラムで有意な向上が得られることは研究で繰り返し示されている」、第1節の「筋肉量は30代ピーク後、何もしなければ10年ごとに3〜8%ずつ減少し、70代以降は加速する」「サルコペニアは転倒・骨折・日常生活能力低下・死亡率上昇と関連する」、統計カードに出していた「10年ごとの筋肉量低下率=3〜8%」、第2節の見出し「高齢者でも筋肥大・筋力向上は起きる」と「『高齢になると筋肉が増えない』という認識は誤り」、「若者と比べると速度は劣るが、筋タンパク質合成(MPS)の能力自体は高齢者でも保たれており、十分なタンパク質摂取と適切な負荷で応答できることが示されている」、第3節の「体幹と下肢の筋力向上は、転倒リスクの低下に直結する」、第4節の「週2〜3回・主要コンパウンド種目(スクワット・レッグプレス・チェストプレス・ロウ)と転倒予防のバランス種目(片脚立ち・ステップアップ)を組み合わせることが推奨される」「レップ範囲は8〜15レップが関節への負担を抑えながら筋肥大刺激を得やすい」「漸進性過負荷の原則は高齢者にも適用されるが、増加ペースはより緩やかに(2週間に1回の重量増加でも十分)」「タンパク質は1日1.2〜1.6g/kg以上を目標に」、統計カードに出していた「高齢者の推奨タンパク質摂取量=1.2〜1.6g/kg」、および第3節の「Momma ら(2022)のメタ分析では、週30〜60分の筋力トレーニングが全死因死亡率を10〜20%下げる効果が報告されており、高齢者ほどこの恩恵が大きい可能性がある」——をすべて撤回した。収録している4件(Fiatarone 1990/Peterson 2010/Zhao 2015/Momma 2022)は、加齢に伴う筋肉量の減少率も、サルコペニアと転倒・骨折・死亡率の関連も、若者との適応速度の比較も、筋タンパク質合成の能力も、転倒リスクの低下も、プログラムの設計も、タンパク質摂取量の目安も扱っていない。Momma ら(2022)が報告しているのは、週30〜60分の筋力トレーニングが全死因死亡率・心血管死亡リスク・がん死亡リスクを有意に低下させることであって、10〜20%という数値でも年齢層ごとの差でもない。第1節と第3節は見出しも、収録した出典が示す範囲に合わせて改めた(第3節の「追加効果」という言い方は、撤回した転倒リスクへの効果があるように読めるため)。第4節「高齢者向けのプログラム設計のポイント」は、内容がすべて撤回対象で、収録した4件から書けることが何も残らないため、節ごと削除した。あわせて関連研究から Leong ら(2015)の握力のコホート研究を外した。本文が引いていないため。なお要約の原文は removed に原文のまま入れているが、撤回したのはそのうち「筋肉量が改善する」「転倒リスク・心血管リスクも下がる」の部分である。筋肉量を扱った出典を収録していないため、第2節の見出しと「筋肉が増えないという認識は誤り」もあわせて撤回した。
撤回した原文14件
公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。
高齢者でも筋肉量・筋力・機能的動作能力が改善し、転倒リスク・骨密度低下・心血管リスクも下がる
適応速度は若者より遅くなるが、適切なプログラムで有意な向上が得られることは研究で繰り返し示されている
筋肉量は30代ピーク後、何もしなければ10年ごとに3〜8%ずつ減少し、70代以降は加速する
サルコペニアは転倒・骨折・日常生活能力低下・死亡率上昇と関連する
10年ごとの筋肉量低下率(放置した場合)
若者と比べると速度は劣るが、筋タンパク質合成(MPS)の能力自体は高齢者でも保たれており、十分なタンパク質摂取と適切な負荷で応答できることが示されている
また体幹と下肢の筋力向上は、転倒リスクの低下に直結する
週2〜3回・主要コンパウンド種目(スクワット・レッグプレス・チェストプレス・ロウ)と転倒予防のバランス種目(片脚立ち・ステップアップ)を組み合わせることが推奨される
レップ範囲は8〜15レップが関節への負担を抑えながら筋肥大刺激を得やすい
漸進性過負荷の原則は高齢者にも適用されるが、増加ペースはより緩やかに(2週間に1回の重量増加でも十分)
タンパク質は1日1.2〜1.6g/kg以上を目標に
高齢者の推奨タンパク質摂取量(体重比)
さらにMommaら(2022)のメタ分析では、週30〜60分の筋力トレーニングが全死因死亡率を10〜20%下げる効果が報告されており、高齢者ほどこの恩恵が大きい可能性がある
「高齢になると筋肉が増えない」という認識は誤り
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出典
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