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研究 vs 勘

「重曹を飲むと筋力が上がる」は本当か? パフォーマンスサプリとしての重曹を検証

公開日:

執筆: 吉崎 槙吾監修: 染田 智信

重曹(炭酸水素ナトリウム)がスポーツパフォーマンスを高めるサプリとして一部のアスリートに使われている。「酸性になった筋肉を中和して力が持続する」という理屈は聞こえはよいが、どこまで本当か。副作用の懸念も合わせて検証する。

Round1

重曹摂取で高強度・短時間運動のパフォーマンスが向上する

言われていること

スポーツ栄養系コンテンツ、一部のアスリート

重曹を運動前に飲むと筋肉の酸性化を防いで疲労が遅れ、スプリントや筋力発揮が長く続く。

VS

研究が示すこと

  • メタ分析(Carr et al. 2011、本データベース収録)では、体重1kgあたり0.2〜0.3gのNaHCO₃摂取が1〜10分程度の無酸素・高強度運動のパフォーマンスを統計的に有意に向上させることが確認されている(効果量d≈0.4)。
  • 200mスプリントやインターバルトレーニングのような種目で効果が出やすく、1回の最大筋力(1RM)そのものより持続的な高強度出力に有効。
判定

高強度・短時間の持続的努力(1〜10分)には有効なエビデンスがある。ただし1回の最大筋力(1RM)向上には直接の効果は限られる。スプリント競技・格闘技・レスリングなど乳酸系エネルギーを多用する競技に最も適する。

信頼度:強い根拠あり
Round2

重曹の消化器系副作用は避けられない

言われていること

重曹を試して失敗した経験者、一部のコーチ

重曹を飲むと必ずお腹を壊す。副作用が強すぎて実用的ではない。

VS

研究が示すこと

  • 吐き気・膨満感・下痢などの消化器系副作用は実際に多く報告されており、一部の研究では参加者の30〜50%が副作用を経験する。
  • ただし「運動90〜120分前に食事と一緒に摂取する(分割して少量ずつ飲む)」「小〜中量(0.2g/kg)から試す」などの対策で副作用を軽減できるという報告もある(Carr et al. 2011)。
  • 副作用の出方は個人差が非常に大きい。
判定

副作用は実在するが、工夫次第で管理可能な場合も多い。実際に試してみて副作用の有無を個人レベルで確認することが不可欠。試合・大会当日にぶっつけ本番で試すのは避け、練習で事前に耐性を確認してから使用することを推奨する。

信頼度:賛否が分かれる

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公開日:

吉崎 槙吾

執筆

吉崎 槙吾

エンジニア / BODYDATAリサーチ担当

エンジニアの仕事は裏付けを取ること。筋トレの通説も、ソースコードと同じで中身を読んでから信じます。

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染田 智信

監修: 染田 智信

トレーニング指導とサプリメント業界での実務経験の観点から内容を確認しています

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