握力について、収録した出典が言える範囲
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握力と全身の筋力・健康について、収録した出典から何が言えるのか?
握力トレーニングの効果を調べた研究を、本記事は収録していない。 収録している Leong ら(2015)は17か国・139,691名を中央値4.0年追跡したコホート研究で、握力が全死因死亡(握力5kg低下あたりハザード比1.16、95%CI 1.13〜1.20、p<0.0001)・心血管死亡(1.17)・非心血管死亡(1.17)・心筋梗塞(1.07)・脳卒中(1.09)と逆相関し、全死因死亡と心血管死亡については収縮期血圧より強い予測因子だったと報告している。 収録している Bohannon(2019)は高齢者を対象としたレビューである。握力が同時点の全身筋力・上肢機能・骨密度・骨折・転倒・低栄養・認知機能低下・うつ・睡眠の問題・糖尿病・多疾患併存・生活の質をおおむね一貫して説明する指標であることを示し、健康状態が悪化するリスクのある高齢者を見つける目的で、握力を単独またはごく短い測定バッテリーの一部として日常的に用いることを推奨できると述べている。 この推奨を高齢者以外へ広げることは、同抄録からはできない。
収録した出典が報告していること
17か国・139,691名を中央値4.0年追跡した Leong ら(2015)では、握力の低下が全死因死亡・心血管死亡と逆相関している(握力5kg低下あたりハザード比1.16)。握力は収縮期血圧より死亡の予測能力が高かった。 ただしこれは観察研究であり、因果を示すものではない。 著者ら自身が、筋力の規定因子を明らかにし、筋力の改善が死亡や心血管疾患を減らすかを検証する研究が今後必要だと述べている。同研究では、糖尿病の発症・肺炎やCOPDによる入院・転倒による外傷・骨折とは有意な関連が認められていない。高所得国では、がんと握力が正の関連を示した(0.916、95%CI 0.880〜0.953、p<0.0001)が、中所得・低所得国ではこの関連が見られなかった。 「握力が上肢・体幹・全身の筋肉量と高い相関を持つこと自体は広く受け入れられており、単純な計測で大まかな全身筋力を推定する手段としての実用性は変わらない」という記述は、収録している Bohannon(2019)が述べている範囲に置き換える。 同レビューは、握力が同時点の全身筋力をおおむね一貫して説明すると述べているが、筋肉量との相関には触れていない。 また対象は高齢者であり、推奨も高齢者のリスク把握を目的としたものである。
- HR 1.16
- 握力5kg低下あたりの全死因死亡(95%CI 1.13〜1.20、Leong 2015)
- HR 1.17
- 同・心血管死亡(95%CI 1.11〜1.24)
「引く系種目のボトルネック」について ─ 検討した出典が無い
握力が種目のボトルネックになるかを調べた研究も、ストラップなどの補助具の効果を比べた研究も、本記事は収録していない。
握力トレーニングの種目と量について ─ 検討した出典が無い
握力トレーニングの種目も頻度も量も、収録している2件は扱っていない。
訂正履歴訂正1回・撤回した原文5件
公開後に撤回・訂正した内容です。本文は現在の知見だけを書いています。何をどう直したかを確かめられるように、経緯をここに残しています。
- 握力トレーニングについて書いていた「握力を鍛えると引く系種目のパフォーマンスも向上する」「握力が主動作筋より先に力尽きる」「グリップを強化すると対象筋をより効果的に追い込める」「ストラップ・フックグリップは一時的な解決策で、根本的な握力強化も並行する価値がある」、および4種目とその効果——ファーマーズウォークが実用的な握力と前腕の耐久力を鍛える、プレートピンチが指先の強さを鍛える、ハンドグリッパーが手の開閉筋を鍛える、デッドハングが持続的な握力と肩関節の安定性を高める——と「週2〜3回・各種目2〜4セット・30〜60秒の持続保持」という目安——をすべて撤回した。握力トレーニングの効果も、ボトルネックかどうかも、補助具の比較も、種目・頻度・量も、収録している Leong ら(2015)と Bohannon(2019)は扱っていない。
撤回した原文5件
公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。
握力そのものを鍛えることで、デッドリフト・ロウ・バーベルカールなどの引く系種目のパフォーマンスも向上する
握力(前腕屈筋群・指の屈筋)が主動作筋より先に力尽きる
グリップを強化することで対象筋をより効果的に追い込めるようになる
ストラップ・フックグリップなどの補助具は一時的な解決策だが、根本的な握力強化も並行して行う価値がある
①ファーマーズウォーク(重いダンベル・ケトルベルを持って歩く):実用的な握力と前腕の耐久力を同時に鍛える。②プレートピンチ(プレート2枚を指で挟んで保持):指先の強さを鍛える。③ハンドグリッパー(ばね式グリッパー):手の開閉筋を鍛える。④デッドハング(懸垂バーにぶら下がる):持続的な握力と肩関節の安定性も同時に高める。週2〜3回・各種目2〜4セット・30〜60秒程度の持続保持を目安にする
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