
ローディングはしないと効果が遅くなる
言われていること
クレアチンサプリメーカーの推奨プロトコル、フィットネス系コンテンツ
最初の1週間に20g/日を飲まないと筋肉内クレアチンが満タンになるのに4〜5週かかる。ローディングすれば1週間で効果が出始める。
研究が示すこと
- creatine-resistance-training-metaを含む複数の研究が示すように、ローディング(20g×5日)は確かに筋内クレアチン貯蔵量を約1週間で飽和状態に近づける。
- 一方、維持量(3〜5g/日)を継続するだけでも約3〜4週間後には同様の飽和状態に達することがcreatine-forms-comparison-metaでも確認されている。
- 「早く効果を出したい競技シーズン直前」などではローディングの合理性はあるが、「急ぐ必要がない」場合は維持量からスタートしても最終的な筋力・筋肥大効果は同等。
ローディングは「早く効かせたい場合」に有効な手段だが、「しなければ損をする」わけではない。3〜5g/日の維持量を毎日飲み続ければ、3〜4週後に同じ効果が得られる。急ぎでなければ維持量スタートで十分。
ローディング中の胃腸不快感・体重増加は問題ない
言われていること
ローディングを推奨する一般的なフィットネス情報
ローディング中に少し胃もたれするかもしれないが、体重増加(水分貯留)も一時的なものだし、慣れれば問題ない。
研究が示すこと
- creatine-resistance-training-metaでは、ローディング中に1〜2kgの体重増加(主に細胞内水分の増加)が一般的に起きることが確認されている。
- 胃腸症状(吐き気・下痢・胃部不快感)はローディング量が多いほど報告率が上がる。
- 維持量(3〜5g/日)では胃腸症状は大幅に少ない。
- 体重増加については「水が筋肉内に貯留される」ことを意味し、クレアチンの作用機序(筋内クレアチンリン酸と結合した水が増える)から避けられない。
- ただし競技で体重カテゴリーが存在する場合(ウェイトリフティング・格闘技など)は計量前のローディングは避けるべき。
ローディングによる1〜2kgの体重増加と胃腸症状は実在するリスク。体重管理が重要な競技では避けるべき。「胃が弱い・体重増加を最小化したい」場合は維持量スタートが合理的な選択。
クレアチンHCL(クレアチン塩酸塩)はローディング不要で吸収が良い
言われていること
クレアチンHCL製品のマーケティング、比較コンテンツ
クレアチンHCLはモノハイドレートより吸収が良くて少量でOK。ローディングが不要で胃腸への負担も少ない。
研究が示すこと
- creatine-forms-comparison-metaでは、クレアチンHCLがモノハイドレートより「有意に優れた」パフォーマンス向上・筋量増加をもたらすという独立した大規模RCTが不足しており、現時点でHCLが優れるという結論は出ていない。
- 溶解度が高いこと(HCLの方が水に溶けやすい)は事実だが、それがトレーニング成果の差につながるかどうかは未確立。
- 最も研究が蓄積されているのはモノハイドレートであり、コストパフォーマンスも最も高い。
クレアチンHCLが「ローディング不要・吸収が優れる」という主張の強いRCTエビデンスはない。胃腸症状が気になる場合の選択肢にはなりうるが、コスト・エビデンスの面ではモノハイドレートが現時点での標準的選択。
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出典
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吉崎 槙吾
