
短い休憩(1分以内)は成長ホルモン分泌を高め筋肥大を促進するか
言われていること
HIIT系フィットネスコミュニティ・ジム環境での口伝
短い休憩で代謝ストレスをかけると成長ホルモンが大量に分泌される。疲れた状態でセットを重ねる方が筋肥大に効果的で、長く休むほど成長刺激が逃げていく。
研究が示すこと
- 収録している Schoenfeld ら(2016)は、レジスタンストレーニング経験のある若年男性21名を、セット間1分(SHORT)と3分(LONG)に無作為に割りつけた8週間のRCTである。他の変数はすべて揃え、週3回の全身セッションで7種目を8〜12RMで3セットずつ行った。 最大筋力はスクワット・ベンチプレスの1RMとも LONG が有意に高かった。筋厚は大腿前面で LONG が有意に高く、上腕三頭筋でも大きい傾向が見られた(p=0.06)。局所的な上半身の筋持久力は両群とも有意に増加し、群間差は無かった。 抄録は肘屈筋について、測定したとは書いているが群間差の結果を報告していない。 乳酸もホルモン応答も、総挙上ボリュームも、本記事は測った研究を収録していない。
収録したRCTでは、1分休憩より3分休憩のほうがスクワット・ベンチプレスの1RMで有意に大きく伸び、大腿前面の筋厚でも有意に大きかった。上腕三頭筋は傾向にとどまり(p=0.06)、肘屈筋の群間差は抄録に記載が無い。 比べたのは1分と3分の2条件だけである。
筋力向上目的では休憩時間をさらに長くすべきか
言われていること
中級者向けフィットネス情報・一般的なジムプログラム
筋力アップには3〜5分も休む必要がある。でもそんなに休んでいたら集中力が切れるし、トレーニング密度が下がる。2分以内でも同じ効果があるはずだ。
研究が示すこと
- 収録している Schoenfeld ら(2016)では、3分休憩群のほうがスクワット・ベンチプレスの1RMとも有意に大きく伸びている。ただし比較したのは1分と3分の2条件だけで、2分や5分は検証していない。 神経系の適応も、クレアチンリン酸の再合成も、本記事は測った研究を収録していない。
最大筋力については、1分より3分の休憩が有利という直接比較がある。ただし「3〜5分が最適」といった具体的な数字は、1分と3分しか比べていないこの試験からは出てこない。
訂正履歴訂正1回・撤回した原文5件
公開後に撤回・訂正した内容です。本文は現在の知見だけを書いています。何をどう直したかを確かめられるように、経緯をここに残しています。
- 第1ラウンドに書いていた「短い休憩が代謝ストレス・血中乳酸・一過性の成長ホルモン上昇をもたらすのは事実」、「決定的な因子は、次のセットでの総挙上ボリュームを確保できるかどうかにあると考えられる」、第2ラウンドの「神経系への適応(最大筋力の向上)には、次のセットで最大出力を発揮できるだけの回復が要る」「クレアチンリン酸系の再合成には数分を要するとされ、筋力を狙う場面では長めの休憩が推奨されてきた」、およびその結論の「実務的には、次のセットで狙った重量と回数をこなせるかを基準にするのが妥当だろう」——を撤回した。乳酸もホルモン応答も、総挙上ボリュームも、神経系の適応も、クレアチンリン酸の再合成も、本記事は測った研究を収録していない。収録している Schoenfeld ら(2016)が比べたのはセット間1分と3分の2条件だけで、測定したのは1RM・筋厚・局所的な筋持久力である。撤回にあわせて、関連研究から Schoenfeld ら(2017)のレコード(training-volume-hypertrophy)を外した。撤回した「総挙上ボリュームを確保できるかどうか」に紐づいていたもので、本文はこれを引いていない。
撤回した原文5件
公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。
短い休憩が代謝ストレス・血中乳酸・一過性の成長ホルモン上昇をもたらすのは事実
決定的な因子は、次のセットでの総挙上ボリュームを確保できるかどうかにあると考えられる
神経系への適応(最大筋力の向上)には、次のセットで最大出力を発揮できるだけの回復が要る
クレアチンリン酸系の再合成には数分を要するとされ、筋力を狙う場面では長めの休憩が推奨されてきた
実務的には、次のセットで狙った重量と回数をこなせるかを基準にするのが妥当だろう
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関連する研究
出典
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次に読む
- 解説
FFMIの計算手順 ─ 収録した出典が言える範囲
FFMI は、身長に対する除脂肪体重の大きさを表す指数である。 収録している Kouri ら(1995)の定義は「除脂肪体重(kg)×(身長m)^-2」であり、除脂肪体重には筋肉以外の組織も含まれる。FFMI が筋肉量の指標として妥当かを検証した研究を、本記事は収録していない。 さらに身長補正した「補正FFMI」も使われる。 収録している Kouri ら(1995)が報告しているのは、ステロイド非使用者74名という標本で正規化FFMIが25.0という明確な上限まで分布していたという観察であり、著者ら自身が所見を予備的なものとしている。個人の残りの伸びしろを推定した研究ではない。 測定方法ごとの誤差の大きさについても、数値で示せる出典を収録していない。
吉崎 槙吾
- 解説
筋トレを2週間続けたときに何が起きるか、収録した出典が言える範囲
筋トレ開始後2週間では、筋肉量の目に見えた変化はほぼない。収録している Moritani & deVries(1979)は、若年の男性7名・女性8名に8週間の等張性トレーニングを行わせ、初期の筋力増加の大部分は神経要因によるもので、その後は神経要因と筋肥大の双方が寄与し、最初の3〜5週を過ぎると筋肥大が優勢になると報告している。 2週間時点で体内に何が起きているかを直接測った研究を、本記事は収録していない。
吉崎 槙吾
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【増量期】Olympiaボディビルダーはなぜ朝に有酸素をするのか:バルク期の朝カーディオの真の目的
多くのOlympia選手はオフシーズン(増量期)にも週2〜4回の低強度有酸素を行う。目的は「脂肪燃焼」ではなく、①インスリン感受性の維持(過剰カロリー下での栄養効率化)、②体脂肪増加ペースの抑制(リーンバルクの維持)、③心肺機能・代謝の下地作り(コンテストプレップへの移行をスムーズにする)の3点が主。正しく管理すれば朝の短時間カーディオは筋肥大を妨げない。
吉崎 槙吾
