メラトニンサプリメントガイド:睡眠への効果と正しい使い方
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メラトニンは本当に睡眠の質を改善するの?
原発性睡眠障害を対象としたメタ分析では、メラトニンは入眠潜時を平均約7分短縮し、総睡眠時間を約8分延長した。著者ら自身が効果を「控えめ」と表現している。 時差ぼけについては別のコクランレビューがあり、目的地の就寝時刻近くに摂った場合の軽減が報告されている。用量については、原発性睡眠障害のメタ分析から「何mgが最適か」を決めることはできない。日本ではメラトニンは医薬品に該当するため、使用は医師に相談すること。
メラトニンとは何か
メラトニンは脳の松果体から分泌されるホルモンで、暗くなると分泌が増加し、体に「眠る時間だ」というシグナルを送る。外からメラトニンを補うことでどうなるかについて、本記事が示せる出典は、原発性睡眠障害を対象としたメタ分析(Ferracioli-Oda 2013)と、時差ぼけを対象としたコクランレビュー(Herxheimer 2002)、および内因性の概日リズム睡眠覚醒障害を対象とした臨床実践ガイドライン(Auger 2015)の3件である。 夜間のブルーライトや交代勤務によって分泌タイミングがずれること、そこに外からのメラトニンが効くことについては、本記事は出典を示せない。
- 約7分
- 入眠潜時の短縮(メタ分析)
どんな場面に効果的か
メタ分析(Ferracioli-Oda ら 2013)が対象にしたのは原発性睡眠障害と診断された成人・小児である。入眠潜時が平均7.06分短縮(95%CI 4.37〜9.75、p<0.001)、総睡眠時間が8.25分延長(95%CI 1.74〜14.75、p=0.013)、睡眠の質の標準化平均差は0.22(95%CI 0.12〜0.32、p<0.001)で、著者ら自身が効果を「控えめ」と表現している。 時差ぼけは別の問いとして扱われている。 コクランレビュー(Herxheimer 2002)では、10件の試験のうち9件で、目的地の就寝時刻近く(22時〜深夜)に摂取したメラトニンが5つ以上のタイムゾーンをまたぐ飛行での時差ぼけを軽減した。またぐタイムゾーンが多いほど効果が大きく、西行きでは小さい。 交代勤務への効果について、本記事は出典を示せない。 上記の2件が扱っているのは原発性睡眠障害と時差ぼけである。睡眠衛生(就寝時間の規則性・暗室・室温管理など)を整えた上での補助として位置づけるのが適切だ。
- 19件
- 統合されたRCT数(メタ分析)
- 1,683名
- メタ分析の総参加者数
用量と使い方
日本ではメラトニンは医薬品に該当し、サプリメントとして販売されていない。用量・可否の判断は医師に相談すること。 研究で使われた量は、時差ぼけのコクランレビューで1日0.5〜5mgである。0.5〜5mgはおおむね同等とされる一方、5mgのほうが0.5mgより早く眠れて睡眠も良いとされ、5mgを超えても上乗せは無い(Herxheimer 2002)。 原発性睡眠障害のメタ分析から用量を決めることはできない。 同メタ分析のメタ回帰では、試験期間が長く用量が高い研究ほど効果が大きかったが、これは研究どうしを比べた関連であって、同じ人に高用量と低用量を割り付けて比べたものではない。試験期間との交絡も分けられていない。 時差ぼけでは摂取のタイミングが重要とされる。 対象は目的地の就寝時刻近く(22時〜深夜)であり、朝など誤った時刻に摂ると眠気を招き、現地時間への適応をかえって遅らせる(Herxheimer 2002)。長期使用の安全性について、本記事は出典を示せない。
- 0.5〜5mg
- 時差ぼけのレビューで用いられた量(最適量を示すものではない)
注意点とまとめ
てんかんのある人、ワルファリンを服用している人はメラトニンで害を受けうるとする症例報告がある(Herxheimer 2002)。同レビューは、メラトニンの薬理・毒性の体系的な研究と、製品の品質管理の確立が必要だとも述べている。 日中の眠気・頭痛・めまいなどの副作用報告がある。妊娠中・授乳中・自己免疫疾患のある方は医師への相談が必要だ。既存の睡眠薬・抗凝固薬・血圧薬との相互作用にも注意が必要。依存性や離脱症状のリスクが処方睡眠薬より低いという点について、本記事は出典を示せない。 日本では医薬品に該当するため、使用の可否は医師に相談すること。
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メラトニン原発性睡眠障害では、入眠潜時の短縮と睡眠の質の改善が報告されている。 成人・小児の19件のRCT(計1,683名)のメタ分析で、入眠潜時が平均7.06分短縮(95%CI 4.37〜9.75、p<0.001)、総睡眠時間が8.25分延長(95%CI 1.74〜14.75、p=0.013)、睡眠の質の標準化平均差は0.22(95%CI 0.12〜0.32、p<0.001)だった(Ferracioli-Oda 2013)。著者ら自身が効果を「控えめ」と表現している。
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関連する研究
出典
- Ferracioli-Oda E, et al. (2013) PLOS ONE — Meta-analysis: melatonin for the treatment of primary sleep disorders
- Auger RR, et al. (2015) J Clin Sleep Med — Clinical Practice Guideline for the Treatment of Intrinsic Circadian Rhythm Sleep-Wake Disorders
- Herxheimer A, Petrie KJ (2002) Cochrane Database Syst Rev — 時差ぼけの予防と治療を目的としたメラトニン(CD001520)
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