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研究 vs 勘

「ジュースを飲んでも太らない」は本当か? 液体カロリーと体重管理 通説 vs 研究

公開日: 更新日:

執筆: 吉崎 槙吾監修: 染田 智信

スムージー・フルーツジュース・砂糖入り飲料などの「液体カロリー」。「飲み物はノーカウント」「野菜ジュースは体にいいから太らない」という認識と研究を対比する。

Round1

液体カロリーは固形食と同様に満腹感を与え、食欲を抑えるか

言われていること

ジュースクレンズ推奨者・スムージーダイエット支持者

ジュースやスムージーは軽くて消化がいいから、食べるより満足感はないけど体には吸収されにくいし太らない。

VS

研究が示すこと

  • 同試験は男性7名・女性8名のクロスオーバー試験で、1日1,880kJの糖質を液体(ソーダ)または固形(ゼリービーンズ)として4週間ずつ摂取させた。
  • 固形の期間では食事によるエネルギー補正が118%と正確に働き、自由摂取のエネルギー量が有意に低下した。 液体の期間では低下が起きず、補正は−17%、1日の総エネルギー摂取量が上乗せ分だけ増え、体重とBMIは液体の期間にのみ有意に増加した。 同試験では空腹感に変化は見られなかった(身体活動量も同様)。 咀嚼・胃での物理的拡張・消化の遅さが満腹感に与える影響を測った出典を、本記事は収録していない。 また比較されたのはジュースと固形食ではなく、ソーダとゼリービーンズである。
判定

液体(ソーダ)と固形(ゼリービーンズ)で同じ糖質量を摂った4週間の試験では、固形は食事量が正確に補正されたのに対し液体では補正されず、体重とBMIは液体の期間にのみ増加した。ただし空腹感には差が無かった。

信頼度:中程度の根拠
Round2

砂糖入り飲料の日常的な摂取は体重増加・肥満リスクを高めるか

言われていること

飲料会社のマーケティング・casual飲用者の認識

甘い飲み物は気分転換程度のものだし、食事とは別物。1日1本ぐらいなら体重に影響しない。

VS

研究が示すこと

  • 同メタ分析は32本の原著(小児20本/成人12本)を統合したもので、コホート研究では砂糖入り飲料を1日1杯増やすごとに、成人で1年あたり0.22kg(95%CI 0.09〜0.34)の体重増加、小児でBMI 0.06単位(95%CI 0.02〜0.10)の増加と関連していた(変量効果モデル)。
  • 成人のRCTでは砂糖入り飲料を追加すると体重が0.85kg増加した(95%CI 0.50〜1.20)。
  • 同メタ分析が評価したのは体重とBMIであり、肥満の発症も、液体カロリーの満腹感・砂糖の消費パターン・インスリン応答といった機序も扱っていない。
判定

収録したメタ分析では、砂糖入り飲料を1日1杯増やすごとに成人で1年あたり0.22kgの体重増加と関連していた。成人のRCTでは追加により0.85kg増加した。評価されたのは体重とBMIであって、肥満の発症ではない。

信頼度:強い根拠あり
訂正履歴訂正1回・撤回した原文10件

公開後に撤回・訂正した内容です。本文は現在の知見だけを書いています。何をどう直したかを確かめられるように、経緯をここに残しています。

  • 第1ラウンドに書いていた「Mattes et al.(2006)の研究では、同カロリーの固形食と液体(ジュース)を比較したところ、液体では食後の満腹感が低く、後続の食事摂取量が補正されにくいことが示された」「固形食は咀嚼・胃での物理的拡張・消化の遅さが満腹感シグナルを高めるが、液体はこれらの効果が弱い」「同じカロリーのジュースと固形食なら、ジュースの方が食べ過ぎにつながりやすい」、その結論の「液体カロリーは固形食より満腹感が低く、同カロリーを摂取しても後続の食事量が適切に抑えられにくい」「『ジュースは腹に溜まらないから大丈夫』は逆効果」、第2ラウンドの「Malik et al.(2010)の大規模メタ分析では、砂糖入り飲料の摂取量と体重増加・肥満リスクに正の関連が示された」「1日1本(350ml・約150kcal)の継続摂取は理論上年間約5〜6kgのカロリー超過に相当するが、実際の体重増加はカロリー補正が一部行われるため小さくなる傾向がある」「砂糖入り飲料特有の問題として『液体カロリーの満腹感の低さ』『砂糖の依存的消費パターン』『インスリン応答への影響』が指摘されており、total diet上の影響は無視できない」、およびその結論の「砂糖入り飲料の習慣的摂取は体重増加リスクと関連することが複数の大規模研究で示されている」「『1本ぐらい』の習慣化はダイエットに有害」——をすべて撤回した。出典の帰属も訂正した。本記事が収録しているのは Mattes ら(2006)ではなく DiMeglio & Mattes(2000)、Malik ら(2010)ではなく Malik ら(2013)である。前者では空腹感に変化が見られておらず(身体活動量も同様)、比較されたのはジュースと固形食ではなくソーダとゼリービーンズである。咀嚼や胃の拡張が満腹感に与える影響を測った出典は収録していない。後者が評価したのは体重とBMIであり、肥満の発症も、挙げていた3つの機序も扱っていない。
    撤回した原文10件

    公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。

    1. Mattes et al.(2006)の研究では、同カロリーの固形食と液体(ジュース)を比較したところ、液体では食後の満腹感が低く、後続の食事摂取量が補正されにくいことが示された
    2. 固形食は咀嚼・胃での物理的拡張・消化の遅さが満腹感シグナルを高めるが、液体はこれらの効果が弱い
    3. つまり「同じカロリーのジュースと固形食なら、ジュースの方が食べ過ぎにつながりやすい」という問題がある
    4. 液体カロリーは固形食より満腹感が低く、同カロリーを摂取しても後続の食事量が適切に抑えられにくい
    5. 「ジュースは腹に溜まらないから大丈夫」は逆効果
    6. Malik et al.(2010)の大規模メタ分析では、砂糖入り飲料の摂取量と体重増加・肥満リスクに正の関連が示された
    7. 1日1本(350ml・約150kcal)の継続摂取は理論上年間約5〜6kgのカロリー超過に相当するが、実際の体重増加はカロリー補正が一部行われるため小さくなる傾向がある
    8. ただし砂糖入り飲料特有の問題として「液体カロリーの満腹感の低さ」「砂糖の依存的消費パターン」「インスリン応答への影響」が指摘されており、total diet上の影響は無視できない
    9. 砂糖入り飲料の習慣的摂取は体重増加リスクと関連することが複数の大規模研究で示されている
    10. 「1本ぐらい」の習慣化はダイエットに有害

公開日: 更新日:

吉崎 槙吾

執筆

吉崎 槙吾

エンジニア / BODYDATAリサーチ担当

エンジニアの仕事は裏付けを取ること。筋トレの通説も、ソースコードと同じで中身を読んでから信じます。

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染田 智信

監修: 染田 智信

トレーニング指導とサプリメント業界での実務経験の観点から内容を確認しています

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