
筋トレ後の有酸素は脂肪燃焼に特別な効果があるか
言われていること
ジム・フィットネス系YouTube・ダイエット情報サイト
筋トレで糖質(グリコーゲン)を使い果たしてから有酸素をやると、体は脂肪をエネルギー源にせざるを得ない。だから筋トレ→有酸素の順でやると脂肪がよく燃える。
研究が示すこと
- 同RCTは、体育学生48名(21.4±1.3歳)を5群に割りつけ、週2回・12週間の訓練を行わせたものである(対照9名/持久系のみ10名/サーキットのみ9名/同一セッションで持久系→サーキット10名/同一セッションでサーキット→持久系10名)。測定しているのはハーフスクワットの最大筋力、片脚ハーフスクワットと股関節伸展の筋持久力、5段跳びと反動跳びの爆発的筋力・パワーである。
有酸素→筋トレの順序は筋肥大を妨げるか
言われていること
ストレングス系コミュニティ・ボディビル系情報誌
有酸素を先にやると筋肉が分解されてしまう。疲れた状態で筋トレしても効かないし、コルチゾールが上がったまま筋トレすると筋肉が溶ける。
研究が示すこと
- Chtara ら(2008)の12週間RCTは「有酸素→サーキット」と「サーキット→有酸素」を比較したが、筋力・爆発的筋力・パワーのいずれにも両群で有意差は出なかった。 同じ試験で、組み合わせた両群はサーキット単独群より 1RM(p<0.01)・左右の片脚ハーフスクワット(p<0.02)・5段跳び(p<0.01)・跳躍の最大力(p<0.05)・最大パワー(p<0.02)・最大跳躍高(p<0.05)の伸びが小さかった。
収録している Chtara ら(2008)では、同一セッション内の順序を入れ替えた2群のあいだに、すべての運動テストで有意差が出ていない(12週間)。
訂正履歴訂正1回・撤回した原文11件
公開後に撤回・訂正した内容です。本文は現在の知見だけを書いています。何をどう直したかを確かめられるように、経緯をここに残しています。
- 出典を照合した結果、以前この記事が公開していた次の記述を撤回した。本記事が収録しているのは Chtara ら(2008)の1件だけで、脂肪酸化もエネルギー消費も測っていない。同RCTが測定しているのはハーフスクワットの最大筋力、片脚ハーフスクワットと股関節伸展の筋持久力、5段跳びと反動跳びの爆発的筋力・パワーである。
①「確かに筋トレ後はグリコーゲンが低下した状態であり、有酸素時の脂肪酸化率がやや高まる」、②「理屈のうえでは、24時間の総エネルギー消費と総脂肪酸化量は摂取カロリーと活動量でほぼ決まるため、セッション中の一瞬の脂肪酸化率の差は1日・1週間の合計では埋もれると考えられる」、③「セッション中の脂肪酸化率が上がること自体は事実だが、それが体脂肪の減り方を変えるかは別の問いである」——脂肪酸化率もエネルギー消費も、収録した出典は測っていない。
④「決着させるには、総カロリーと運動量を揃えたうえで順序だけを変え、数か月後の体脂肪を比べる試験が要る」、⑤「それまでは、順序は脂肪燃焼ではなく「その日どちらを本気でやりたいか」で決めるのが妥当だろう」——交絡の調整も期間もアウトカムも、収録した出典が扱っていない。⑤は出典の裏づけのない助言である。
⑥「同一セッションで有酸素を先に行うと、直後の筋力発揮や総ボリュームが落ちることは急性の研究で示されている」、⑦「数時間以上の間隔をあける分割法なら影響がさらに小さくなるという報告もある」、⑧「同一セッション内で有酸素を先にすると、その直後の筋力発揮は落ちる」、⑨「「必ず筋トレを先に」と言えるほどの長期データは無く、気にするならセッションを分けるほうが効く」——急性の研究も、間隔を比べた研究も、セッションを分けた場合を比べた研究も収録していない。Chtara ら(2008)が比べたのは同一セッション内の順序である。
⑩「つまり順序そのものより、有酸素を足すかどうかのほうが効いている」——同試験は順序の効果と有酸素の追加の効果を直接比べていない。報告されているのは、順序を入れ替えた2群に有意差が無かったことと、組み合わせた両群がサーキット単独群より伸びが小さかったことである。
あわせて旧タイトル「「筋トレ後の有酸素は脂肪が燃える」は本当か? 運動順序の通説 vs 研究」も撤回した。脂肪燃焼を扱った出典を1件も収録していないため。
撤回した原文11件
公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。
確かに筋トレ後はグリコーゲンが低下した状態であり、有酸素時の脂肪酸化率がやや高まる。
理屈のうえでは、24時間の総エネルギー消費と総脂肪酸化量は摂取カロリーと活動量でほぼ決まるため、セッション中の一瞬の脂肪酸化率の差は1日・1週間の合計では埋もれると考えられる。
セッション中の脂肪酸化率が上がること自体は事実だが、それが体脂肪の減り方を変えるかは別の問いである。
決着させるには、総カロリーと運動量を揃えたうえで順序だけを変え、数か月後の体脂肪を比べる試験が要る。
それまでは、順序は脂肪燃焼ではなく「その日どちらを本気でやりたいか」で決めるのが妥当だろう。
同一セッションで有酸素を先に行うと、直後の筋力発揮や総ボリュームが落ちることは急性の研究で示されている。
数時間以上の間隔をあける分割法なら影響がさらに小さくなるという報告もある。
同一セッション内で有酸素を先にすると、その直後の筋力発揮は落ちる。
「必ず筋トレを先に」と言えるほどの長期データは無く、気にするならセッションを分けるほうが効く。
つまり順序そのものより、有酸素を足すかどうかのほうが効いている。
「筋トレ後の有酸素は脂肪が燃える」は本当か? 運動順序の通説 vs 研究
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出典
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