有酸素運動とサーキットトレーニングの順序が筋力・パワーに与える影響
Chtara M, Chaouachi A, Levin GT, Chaouachi M, Chamari K, Amri M, Laursen PB
研究が積み重なりつつある段階のエビデンス
サマリー
体育学生48名を、対照・持久系のみ・サーキットのみ・持久→サーキット・サーキット→持久の5群に割り付け、週2回12週間行ったRCT。同一セッション内の順序を入れ替えた2群の間には、すべてのテストで有意差が出なかった。一方、組み合わせた2群はいずれもサーキット単独群より、1RM・片脚ハーフスクワット・5段跳び・ジャンプの力/パワー/高さの向上が有意に小さかった。著者は、順序は適応に影響せず、サーキット単独のほうが筋力とパワーの向上が大きいと結論づけている。
検証の内訳
- 書誌照合
- Crossref と照合済み
- 内容照合
- 本文の記述を原著の抄録と突き合わせています確認した範囲: 被験者数・測定したアウトカム・研究デザイン・対象集団48名は5群(対照9・持久10・サーキット9・持久→サーキット10・サーキット→持久10)の合計。
- 訂正履歴
1件を表示
- 「有酸素→筋トレの順序では筋力・パワー発達が有意に低かった」としていたが、抄録は「両群の間にすべてのテストで有意差は無かった」と明記。sampleSize も44から48に修正。変更履歴
- 編集の確認
書誌の照合は Crossref・PubMed への機械照会で行っています。結果は上記の照合日時点のもので、それ以降に出た撤回・訂正は反映されていません。最終照合から365日を超えたロックを使う新しいビルドは失敗します。 内容の照合はAIが原著の抄録と突き合わせたもので、専門的な妥当性の判断ではありません。 検証していない範囲も隠さず表示しています。 検証の方法について
この研究で分かること
- 1
同一セッション内で有酸素と筋トレの順序を入れ替えても、すべてのテストで有意差は出なかった。
- 2
組み合わせた2群はいずれも、サーキット単独群より1RMの向上が有意に小さかった(p<0.01)。
- 3
5段跳び(p<0.01)、ジャンプの最大力(p<0.05)・パワー(p<0.02)・高さ(p<0.05)でも、組み合わせ群のほうが向上が小さかった。
- 4
著者は「セッション内の順序は筋力・爆発的筋力・パワーの適応に影響しなかった」と明記している。
- 5
対象は体育学生48名(平均21.4歳)で週2回12週間。体脂肪や脂肪燃焼は測定していない。
この研究を扱った記事
- 解説
Olympia選手の朝カーディオについて、収録した出典が言える範囲
収録している出典から言えるのは次の3点である。 (1) Wilson ら(2012)のメタ分析(21件・422効果量)は、コンカレントトレーニングの干渉が有酸素運動の様式・頻度・時間の関数だと報告している。走行と組み合わせた場合には筋肥大・筋力とも有意な低下が生じたが、自転車では生じなかった。 (2) Vieira ら(2016)のメタ分析(27件・273名)は、空腹時の有酸素運動が摂食時より運動中の脂質酸化を高めると報告している。 (3) Schoenfeld ら(2014)のRCT(若年女性20名・4週間)と Hackett ら(2017)のメタ分析(5件・96名)は、カロリーを揃えた条件で空腹時と摂食時の体組成変化に有意な群間差が無かったと報告している。 「朝カーディオが必要か」に直接答えた研究を、本記事は収録していない。
吉崎 槙吾
- 解説
【増量期】Olympiaボディビルダーはなぜ朝に有酸素をするのか:バルク期の朝カーディオの真の目的
多くのOlympia選手はオフシーズン(増量期)にも週2〜4回の低強度有酸素を行う。目的は「脂肪燃焼」ではなく、①インスリン感受性の維持(過剰カロリー下での栄養効率化)、②体脂肪増加ペースの抑制(リーンバルクの維持)、③心肺機能・代謝の下地作り(コンテストプレップへの移行をスムーズにする)の3点が主。正しく管理すれば朝の短時間カーディオは筋肥大を妨げない。
吉崎 槙吾
- 解説
減量期の朝カーディオについて、収録した出典が言える範囲
朝に有酸素を行うことの効果を検証した研究を、本記事は収録していない。 収録している出典が示すのは次の2点だけである。Wilson ら(2012)のメタ分析は、持久性トレーニングによる干渉が種目(走行では低下するが自転車では低下しない)・頻度・時間の関数であるとしている。 Vieira ら(2016)のメタ分析は、空腹時の有酸素運動が摂食時より運動中の脂肪酸化を高めるとしている。
吉崎 槙吾
最終確認: