内因性ホルモンの生理的上昇はトレーニング適応を高めるか ― 片腕比較の11週間試験
Rønnestad BR, Nygaard H, Raastad T
研究はまだ限定的で、今後の検証が必要な段階
サマリー
同一人物の片腕を脚トレ後に(高ホルモン下で)、もう片腕を単独で11週鍛えたところ、脚トレ併用側の方が上腕二頭筋の1RM相対向上と最大CSA部位の肥大がやや大きかった。急性ホルモン仮説を支持する数少ない研究。
検証の内訳
- 書誌照合
- Crossref と照合済み
- 内容照合
- 本文の記述を原著の抄録と突き合わせています確認した範囲: 被験者数・測定したアウトカム・研究デザイン・対象集団被験者9名の被験者内対照。同型デザインの先行研究と結論が逆で、同誌に反論のコメントが掲載されている。効果が認められたのは断面積が最大となる部位に限られる。
- 編集の確認
書誌の照合は Crossref・PubMed への機械照会で行っています。結果は上記の照合日時点のもので、それ以降に出た撤回・訂正は反映されていません。最終照合から365日を超えたロックを使う新しいビルドは失敗します。 内容の照合はAIが原著の抄録と突き合わせたもので、専門的な妥当性の判断ではありません。 検証していない範囲も隠さず表示しています。 検証の方法について
この研究で分かること
- 1
被験者9名が11週間、週4回の片側性トレーニングを肘屈筋に実施。うち週2回は脚の種目を直前に行って全身のホルモン濃度を急性に上げ(L+A)、残る週2回は反対側を脚種目なしで鍛えた(A)。
- 2
L+Aのセッションでは血清テストステロンと成長ホルモンが有意に上昇し、Aのセッションでは変化が無かった。
- 3
AとL+Aのどちらも、バイセップスカールの1RM・肘屈筋のピークパワー(1RMの30%と60%)・肘屈筋の筋体積が増加している(p<0.05)。差は「効いたかどうか」ではなく程度の問題である。
- 4
L+A側のみ、腕の屈筋のうち断面積が最大となる部位で断面積の増加が認められた(p<0.001)。A側では変化が無かった。1RMの相対的な向上もL+Aが優れていた(p<0.05)。
- 5
n=9と極小。同型デザインのWest ら(2010)とは結論が逆方向であり、本論文には反論のコメントと著者らの応答が同誌に掲載されている——決着した論点ではない。
関連する研究
運動後の急性アナボリックホルモン上昇は筋肥大・筋力に必要か ― 片腕比較の15週間試験
Journal of Applied Physiology, 2010
同一人物の片腕をアーム単独(低ホルモン条件)、もう片腕を脚トレ併用(高ホルモン条件)で15週鍛えたが、筋横断面積の増加も筋力向上も両条件で差がなかった。若年男性の肘屈筋での結果。
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Journal of Applied Physiology, 2016
レジスタンストレーニング経験のある若年男性49名が12週間の全身トレーニングを行ったRCT。高回数群(1RMの30〜50%で20〜25回、24名)と低回数群(75〜90%で8〜12回、25名)に無作為に割り付け、全セットを意識的な限界まで実施した。除脂肪体重とタイプI・タイプII筋線維の横断面積はいずれも増加し、群間差は無かった。1RMはすべての種目で向上し、群間で有意差が出たのはベンチプレスだけ(高回数群 9±1 kg 対 低回数群 14±1 kg、p=0.012)。運動後の急性なホルモン上昇と、筋力・筋量の変化との間には有意な相関がまったく認められなかった。
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最終確認: