クレアチン摂取後の胃腸症状は1回あたりの用量に左右される ― RCT
Ostojic SM, Ahmetovic Z
研究が積み重なりつつある段階のエビデンス
サマリー
トップレベルの男性サッカー選手59名を対象に、クレアチン10g/日を2回に分けて摂取する方法と1回で摂取する方法、プラセボを28日間比較したRCT。下痢の発生率は2×5g分割摂取群で28.6%だったのに対し、10g単回摂取群では55.6%と有意に高かった(プラセボ群は35.0%)。推奨用量の範囲内でも、1回あたりの摂取量が多いほど胃腸症状が起きやすいことを示す。
検証の内訳
- 書誌照合
- Crossref と照合済み
- 内容照合
- 本文の記述を原著の抄録と突き合わせています確認した範囲: 被験者数・測定したアウトカム・研究デザイン・対象集団分割摂取群とプラセボ群の間には有意差が出ていない。差が出たのは単回10g群との比較である。対象はトップレベルの男性サッカー選手。
- 編集の確認
書誌の照合は Crossref・PubMed への機械照会で行っています。結果は上記の照合日時点のもので、それ以降に出た撤回・訂正は反映されていません。最終照合から365日を超えたロックを使う新しいビルドは失敗します。 内容の照合はAIが原著の抄録と突き合わせたもので、専門的な妥当性の判断ではありません。 検証していない範囲も隠さず表示しています。 検証の方法について
この研究で分かること
- 1
10g/日を2×5gに分割した群の下痢発生率は28.6%だったのに対し、1回10gの単回摂取群では55.6%と有意に高かった(p<0.05)
- 2
報告されたGI症状は下痢(39.0%)・胃部不快感(23.8%)・げっぷ(16.9%)の順に多かった
- 3
推奨用量(10g/日)の範囲内であれば短期摂取で消化管への重大な悪影響はないと結論づけたが、1回あたりの摂取量を抑える(分割する)ことがGI症状の軽減に有効
- 4
対象はトップレベルの男性サッカー選手59名。一般的なトレーニーへの外挿は一定の留保が必要
関連する研究
クレアチンローディング(高用量6日)と低用量28日摂取の筋内飽和比較
Journal of Applied Physiology, 1996
健康な男性31名を対象に、クレアチンの摂取プロトコルによって筋内総クレアチン濃度がどう変化するかを筋生検で調べた基礎研究。ランダム化やプラセボ対照についての記述はなく、20g/日を6日間摂取する急速ローディング(その後2g/日で30日間維持)と、ローディングをせず3g/日を28日間継続するプロトコルとの比較を含む機序研究である。いずれのプロトコルでも筋内総クレアチン濃度は同程度(約20%)増加し、最終的な到達濃度に差はなかった。ローディング後に2g/日の摂取を続けると濃度は維持されたが、摂取を中止すると30日で摂取前の値に戻った。
クレアチン摂取の安全性と有効性に関するISSN公式見解
Journal of the International Society of Sports Nutrition, 2017
国際スポーツ栄養学会(ISSN)による、運動・スポーツ・医療におけるクレアチン補給の安全性と有効性についての公式見解。クレアチン補給が筋内クレアチン濃度を高め、それが高強度運動の成績向上とトレーニング適応の増大につながることを一貫して示す研究群を整理し、運動後の回復・外傷予防・体温調節・リハビリテーション・脳震盪や脊髄の神経保護への応用にも触れる。臨床応用としては神経変性疾患・糖尿病・変形性関節症・線維筋痛症・加齢・脳と心臓の虚血・思春期のうつ・妊娠が扱われている。安全性については、短期・長期の補給(1日30gまで5年間)が健康な人でも、乳児から高齢者までの複数の患者群でも、安全で忍容性が高いとしている。文書は、クレアチンが1990年代前半に普及して以降1,000件を超える研究が行われてきたと述べている。
この研究を扱った記事
最終確認:
