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研究 vs 勘

全身法・上下分割・PPL、筋肥大に最も効果的なトレーニング分割法はどれか?

公開日:

執筆: 吉崎 槙吾監修: 染田 智信

「週3回の全身法が最強」「PPL(プッシュ・プル・レッグ)がバランスよく筋肥大できる」「部位別分割で各部位に集中すべきだ」——トレーニング分割法については様々な主張がある。どの分割法が筋肥大に最も有効なのか、トレーニング頻度と週ボリュームの観点から研究データで検証する。

Round1

各部位を週2回以上鍛える分割法は週1回より筋肥大が大きいか

言われていること

ブロスプリット支持者・伝統的ボディビル文化

部位別分割(ブロスプリット)で各部位を週1回鍛えても十分だ。1回のトレーニングで十分な刺激を与えれば筋肥大は起きる。

VS

研究が示すこと

  • Schoenfeldら(2016)のメタ分析では、週2回以上の筋トレ頻度は週1回と比べて筋肥大が有意に大きかった(効果量 d=0.73)。
  • この結果の解釈として重要なのは「週の総ボリュームを等量にした場合、頻度の差が小さくなる」という点。
  • 週ボリュームが固定の場合、週2回に分けて行う方が刺激の頻度が上がり、筋タンパク質合成(MPS)が週2回誘起される点で有利。
  • ただし週1回でも十分な総ボリュームを稼げるなら差は縮小する。
判定

週2回以上の頻度は週1回より筋肥大に有利な傾向。ただし週のボリュームが担保されれば差は縮小する。頻度よりも「週の総ボリューム確保」の方が重要。

信頼度:中程度の根拠
Round2

全身法は分割法より筋肥大に有利か

言われていること

科学系フィットネスYouTuber(Jeff Nippard系)

全身法の方が各部位を毎回鍛えるから刺激の頻度が高く筋肥大しやすい。分割法はボリュームを確保できるが頻度が落ちる。

VS

研究が示すこと

  • 総ボリュームを等量にした比較研究では、全身法と分割法の筋肥大差は小さく、統計的に有意差がないケースが多い(Colquhoun et al. 2018)。
  • 「頻度か量か」の議論は週総ボリュームを揃えれば意味が薄れる。
  • 全身法の利点は各部位の頻度が高いこと、分割法の利点は一部位あたりの集中ボリュームを稼ぎやすいこと。
  • どちらが最適かは週のトレーニング日数・回復能力・好みで決まる。
判定

総ボリュームが等量なら全身法と分割法の筋肥大差は小さい。週何日トレーニングできるかと回復能力に合わせて選ぶのが実用的。

信頼度:賛否が分かれる
Round3

PPL(プッシュ・プル・レッグ)は他の分割法より優れるか

言われていること

オンラインフィットネスコミュニティ・Reddit r/Fitness

PPLは動作パターンで部位を分けるため、拮抗筋の干渉を避けつつ高ボリュームをこなせる。週6日PPLが最強の分割法だ。

VS

研究が示すこと

  • PPLを他の分割法(全身法・上下分割など)と直接比較したRCTは少なく、「PPLが最優れる」を支持する強いエビデンスはない。
  • PPLを週6日実施することで各筋群を週2回刺激できるが、それは上下分割(週4日)や全身法(週3日)でも週2回刺激を確保できる。
  • 週6日の高頻度は回復能力が高い中〜上級者には有効だが、初〜中級者や回復が追いつかない場合は週3〜4日の分割法が同等かそれ以上の筋肥大をもたらす可能性がある。
判定

PPLは効果的な分割法の一つだが、「最強」ではない。週のボリュームと頻度が確保できれば、どの分割法でも同等の筋肥大が得られる。自分のライフスタイルと回復能力に合ったものが最善。

信頼度:賛否が分かれる

公開日:

吉崎 槙吾

執筆

吉崎 槙吾

エンジニア / BODYDATAリサーチ担当

エンジニアの仕事は裏付けを取ること。筋トレの通説も、ソースコードと同じで中身を読んでから信じます。

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染田 智信

監修: 染田 智信

トレーニング指導とサプリメント業界での実務経験の観点から内容を確認しています

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