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読みもの解説

ダイエットの性差について、収録した出典が言える範囲

公開日: 更新日:

執筆: 吉崎 槙吾監修: 染田 智信

運動時の基質代謝の性差について、収録した研究は何を示し、何を示していないのか?

カロリー制限下での体重減少や体組成の変化を男女で比べた研究を、本記事は収録していない。 収録している2件が扱っているのは、運動時および骨格筋における基質代謝の性差である。 Tarnopolsky(2008)は、持久運動中に女性が男性より脂質を多く、糖質とタンパク質を少なく酸化することを報告している。 Lundsgaard & Kiens(2014)は、骨格筋における糖・脂質代謝の分子レベルの性差とインスリン感受性を概観したレビューである。

1

ホルモンと脂肪分布について ─ 扱った出典が無い

脂肪の分布も、月経周期による変動も、収録した2件は扱っていない。 収録している Tarnopolsky(2008)が述べているのは、女性で脂肪酸化が高いことが筋細胞内脂質の含量と利用の高さ、および脂肪細胞の脂肪分解の大きさと関連していること、そして17βエストラジオールを男性に投与すると記述された代謝の性差の大部分が再現されることまでである。

2

有酸素運動時の燃料利用 ─ 収録した出典が報告していること

収録している Tarnopolsky(2008)は、持久運動中に女性が男性より脂質を多く、糖質とタンパク質を少なく酸化すると報告している。グルコースの出現速度と消失速度は女性のほうが低く、基礎の筋グリコーゲンには差が無い一方、持久運動中の筋グリコーゲンの節約を示す証拠もある。 女性はロイシンの酸化も男性より低い。 脂肪酸化経路のほとんどの構成要素についてmRNAの存在量が女性で高いという知見は一貫しており、基質酸化のデータと方向が一致している。 著者らは、糖質とタンパク質の代謝に関わるmRNAには方向の一貫性が無いことから、脂肪酸化が調節されており糖質とタンパク質の酸化は代謝需要に従うと示唆している。 運動中の基質酸化と長期の体脂肪減少の関係を検証した研究も、安静時代謝量を男女で比べた研究も、本記事は収録していない。

3

女性向けの戦略について ─ 検討した出典が無い

タンパク質摂取量や筋トレの効果を女性で調べた研究も、月経周期による体重変動も、断食と月経不順(相対的エネルギー不足:REDs)の関係も、収録した2件は扱っていない。 ここで引いていた「women resistance training meta」を、本記事は出典に収録していない。

訂正履歴訂正1回・撤回した原文15件

公開後に撤回・訂正した内容です。本文は現在の知見だけを書いています。何をどう直したかを確かめられるように、経緯をここに残しています。

  • 要約に書いていた「女性のホルモン環境(エストロゲン・プロゲステロン)・脂肪組織の分布特性・有酸素運動時の燃料利用パターンが男性と異なり、同じカロリー制限でも体重減少のスピード・体組成の変化が異なることが研究で示されている」「ただし『女性は痩せにくい』ではなく『男性と異なるアプローチが最適』と理解する方が正確」、第1節の「エストロゲンは皮下脂肪(特に臀部・大腿部)の蓄積を促進するホルモンで、女性が男性より皮下脂肪を多く持つ主な理由の一つ」「この皮下脂肪は内臓脂肪より健康リスクが低いが、エストロゲンが『脂肪を守る』方向に働くため動員(脂肪燃焼)しにくい特性がある」「また月経周期によってエストロゲン・プロゲステロン比が変動し、排卵後(黄体期)に体温上昇・食欲増加・水分貯留が起きるため体重の変動が大きくなる」、統計カードの「女性の体脂肪率(正常範囲)=20〜30%(男性は10〜20%)」、第2節の「これはエストロゲンが脂肪酸動員を促進するためとされる」「しかし『運動中に脂肪をよく燃やす』ことが『体脂肪の減少が速い』を意味するわけではない」「体脂肪の増減は24時間のエネルギー収支で決まり、女性は全体的に安静時の代謝量が男性より低く(除脂肪量の差に起因)、同じカロリー制限でも赤字幅が小さくなりがち」、統計カードの「同強度運動での脂肪酸酸化割合=女性が男性より高い(エストロゲン効果)」、第3節の「女性の減量研究(women resistance training meta)でも、タンパク質摂取量の確保・筋トレの継続が体組成改善に有効であることは男性と同様に示されている」「①月経周期による体重変動を1週間以上のスパンで評価する(短期変動で一喜一憂しない)」「②排卵後の黄体期(生理前1〜2週間)は食欲が増しやすいため対策を立てる」「③断食(インターミッテントファスティング)の強度が高すぎると月経不順(相対的エネルギー不足:REDs)を引き起こすリスクがある点が研究で指摘されている」、統計カードの「推奨タンパク質摂取量(女性含む)=体重1kgあたり1.6〜2.2g」——をすべて撤回した。収録している2件(Tarnopolsky 2008/Lundsgaard & Kiens 2014)が扱っているのは、運動時および骨格筋における基質代謝の性差である。カロリー制限下での体重減少の比較も、脂肪の分布も、月経周期も、安静時代謝量の比較も、運動中の基質酸化と長期の体脂肪減少の関係も、断食と月経不順の関係も、扱っていない。「women resistance training meta」は出典に収録していない。第2節は見出しも、収録した出典が報告している範囲に合わせて改めた。統計カードの値(20〜30%・女性が男性より高い・体重1kgあたり1.6〜2.2g)は removed に収められないため、ここに原文のまま記録している。removed に入れたのは12文字以上のラベルである。
    撤回した原文15件

    公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。

    1. 女性のホルモン環境(エストロゲン・プロゲステロン)・脂肪組織の分布特性・有酸素運動時の燃料利用パターンが男性と異なり、同じカロリー制限でも体重減少のスピード・体組成の変化が異なることが研究で示されている
    2. ただし「女性は痩せにくい」ではなく「男性と異なるアプローチが最適」と理解する方が正確
    3. エストロゲンは皮下脂肪(特に臀部・大腿部)の蓄積を促進するホルモンで、女性が男性より皮下脂肪を多く持つ主な理由の一つ
    4. この皮下脂肪は内臓脂肪より健康リスクが低いが、エストロゲンが「脂肪を守る」方向に働くため動員(脂肪燃焼)しにくい特性がある
    5. また月経周期によってエストロゲン・プロゲステロン比が変動し、排卵後(黄体期)に体温上昇・食欲増加・水分貯留が起きるため体重の変動が大きくなる
    6. 女性の体脂肪率(正常範囲)
    7. これはエストロゲンが脂肪酸動員を促進するためとされる
    8. しかし「運動中に脂肪をよく燃やす」ことが「体脂肪の減少が速い」を意味するわけではない
    9. 体脂肪の増減は24時間のエネルギー収支で決まり、女性は全体的に安静時の代謝量が男性より低く(除脂肪量の差に起因)、同じカロリー制限でも赤字幅が小さくなりがち
    10. 同強度運動での脂肪酸酸化割合
    11. 女性の減量研究(women resistance training meta)でも、タンパク質摂取量の確保・筋トレの継続が体組成改善に有効であることは男性と同様に示されている
    12. ①月経周期による体重変動を1週間以上のスパンで評価する(短期変動で一喜一憂しない)
    13. ②排卵後の黄体期(生理前1〜2週間)は食欲が増しやすいため対策を立てる
    14. ③断食(インターミッテントファスティング)の強度が高すぎると月経不順(相対的エネルギー不足:REDs)を引き起こすリスクがある点が研究で指摘されている
    15. 推奨タンパク質摂取量(女性含む)

公開日: 更新日:

吉崎 槙吾

執筆

吉崎 槙吾

エンジニア / BODYDATAリサーチ担当

エンジニアの仕事は裏付けを取ること。筋トレの通説も、ソースコードと同じで中身を読んでから信じます。

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染田 智信

監修: 染田 智信

トレーニング指導とサプリメント業界での実務経験の観点から内容を確認しています

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