
高強度運動後のEPOCは何時間も続き、大量の脂肪を燃焼させるか
言われていること
HIIT商品広告・フィットネス系SNSコンテンツ
HIIT後は24〜48時間も代謝が上がり続ける。睡眠中も脂肪が燃えるから、毎日HIITをすれば夜寝ながら痩せられる。
研究が示すこと
- 収録している LaForgia ら(2006)が述べているのは次のことである。
- 適切な運動刺激(最大下では70%VO2max以上で50分以上、超最大では105%VO2max以上で6分以上)では、3〜24時間に及ぶEPOCが生じうる。 ただしそうした長いEPOCが生じた研究でも、EPOCは運動の正味の総酸素コストの6〜15%にすぎない。 運動強度とEPOCの大きさには指数関数的な関係が、50〜60%VO2max以上では運動時間とEPOCに直線的な関係が示唆されている。
- 著者らは、EPOCが減量に重要な役割を果たすという初期の楽観論はおおむね根拠を欠くとし、長いEPOCを生む運動刺激は非アスリートには耐えられない可能性が高いと述べている。 レジスタンス運動でこれらの関係が成り立つかは、研究数が限られ強度の定量化にも問題があるため、現時点では不明としている。
収録している LaForgia ら(2006)は、適切な刺激では3〜24時間のEPOCが生じうるとしつつ、それでもEPOCは運動の正味総酸素コストの6〜15%にすぎず、減量への重要性についての初期の楽観論はおおむね根拠を欠くとしている。
EPOC目的で高強度運動を選ぶことは合理的か
言われていること
高強度トレーニング推奨派・パーソナルトレーナー
EPOCのために毎回全力で追い込まないと意味がない。ゆっくり動いても運動後の燃焼効果がないから効率が悪い。
研究が示すこと
- 収録している Borsheim & Bahr(2003)は、EPOCの大きさが運動の強度と時間の両方に依存し、強度とは曲線的、時間とは(とくに高強度で)直線的な関係にあるとしている。
- 同レビューは、レジスタンス運動の強度・時間とEPOCの大きさ・持続時間の関係は未確定としつつ、中強度より高強度のレジスタンス運動のあとでより長く大きなEPOCが見られたと述べている。
EPOCの大きさは運動の強度と時間に依存する。収録した出典が挙げる大きさは、運動の正味総酸素コストの6〜15%である。
訂正履歴訂正1回・撤回した原文11件
公開後に撤回・訂正した内容です。本文は現在の知見だけを書いています。何をどう直したかを確かめられるように、経緯をここに残しています。
- 出典を照合した結果、以前この記事が公開していた次の記述を撤回した。
①「Laforgia et al.(2006)のレビューでは高強度運動後のEPOCは低強度より大きいことが確認されているが、持続時間は概ね1〜2時間、消費カロリーは1セッションあたり50〜150kcal程度と推計されている」、②「「24〜48時間燃える」という主張は誇張であり、研究の大半はEPOC効果が数時間以内に大部分が消失することを示している」、③「高強度の1時間セッション後のEPOC総量は200kcalを超えることは少ない(チョコバー約1本分)」、④「EPOCは実在するが、持続時間は2時間以内・消費カロリーは50〜150kcal程度」、⑤「「24時間燃える」は研究が支持しない誇張表現」——1〜2時間も50〜150kcalも200kcalも、収録している LaForgia ら(2006)の抄録には無い。それどころか同抄録は、適切な運動刺激では3〜24時間に及ぶEPOCが生じうるとしており、持続時間については逆の記述である。同抄録が挙げているのは、そうした長いEPOCが生じた研究でもEPOCは運動の正味総酸素コストの6〜15%にすぎない、という値である。
⑥「EPOCは高強度運動で大きくなるが、その追加消費カロリーはセッション中の消費カロリー(例:1時間の高強度で500kcal)に比べて10〜30%程度の上乗せに過ぎない」——同抄録が挙げているのは運動の正味総酸素コストの6〜15%という値である。
⑦「さらに高強度運動の継続にはケガリスク・回復コストがあり、毎日実施することは現実的でない」、⑧「体脂肪減少の観点からは「セッション中の総消費カロリーを増やすこと」がEPOCよりはるかに重要」、⑨「EPOCを目的に過度な高強度にこだわる必要はない」、⑩「EPOC目的の高強度へのこだわりは過剰」、⑪「セッション中の総消費カロリーを最大化する方が重要で、継続できる強度を選ぶことが長期的に有利」——ケガのリスクを調べた研究も、セッション中の消費カロリーとEPOCの寄与を比べた研究も、継続率を調べた研究も収録していない。
撤回した原文11件
公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。
Laforgia et al.(2006)のレビューでは高強度運動後のEPOCは低強度より大きいことが確認されているが、持続時間は概ね1〜2時間、消費カロリーは1セッションあたり50〜150kcal程度と推計されている。
「24〜48時間燃える」という主張は誇張であり、研究の大半はEPOC効果が数時間以内に大部分が消失することを示している。
高強度の1時間セッション後のEPOC総量は200kcalを超えることは少ない(チョコバー約1本分)。
EPOCは実在するが、持続時間は2時間以内・消費カロリーは50〜150kcal程度。
「24時間燃える」は研究が支持しない誇張表現。
EPOCは高強度運動で大きくなるが、その追加消費カロリーはセッション中の消費カロリー(例:1時間の高強度で500kcal)に比べて10〜30%程度の上乗せに過ぎない。
さらに高強度運動の継続にはケガリスク・回復コストがあり、毎日実施することは現実的でない。
体脂肪減少の観点からは「セッション中の総消費カロリーを増やすこと」がEPOCよりはるかに重要。
EPOCを目的に過度な高強度にこだわる必要はない。
EPOC目的の高強度へのこだわりは過剰。
セッション中の総消費カロリーを最大化する方が重要で、継続できる強度を選ぶことが長期的に有利。
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出典
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- 解説
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吉崎 槙吾
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