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研究 vs 勘

リフティングシューズは本当に必要か? 「シューズがなければスクワットが上手くならない」通説 vs 研究

公開日:

執筆: 吉崎 槙吾監修: 染田 智信

かかとが高くなったリフティングシューズ(ウエイトリフティングシューズ)は「スクワットの深さが増す」「体幹が立ちやすくなる」と言われ、一定の支持を集めている。一方「シューズに頼らず可動域を鍛えるべき」という反論もある。研究データと突き合わせて整理する。

Round1

リフティングシューズはスクワットの深さと体幹の角度を改善する

言われていること

パワーリフティング・ウエイトリフティングコーチ、ジムでの通説

かかとを上げることで足関節の可動域制限を補完し、より深くしゃがめるようになる。特に足首が固い人には必須アイテム。

VS

研究が示すこと

  • Sato ら(2012)やFootwear squat kinematics研究(本データベース収録)では、かかと上昇シューズの使用で体幹の前傾角が有意に減少(より垂直に近い体幹)し、膝の前方移動が増加することが確認されている。
  • スクワットの深さ(股関節の屈曲角度)も改善する傾向がある。
  • ただしこれは「足首の可動域が制限されている人」でより顕著で、十分な足首可動域を持つ人への追加効果は限定的。
判定

足首の可動域が制限されているトレーニーにはリフティングシューズは明確な効果がある。一方、十分な足首可動域があれば必須ではない。シューズで補うか、足首の可動域トレーニングで根本から解決するかは目的次第。

信頼度:強い根拠あり
Round2

かかとを上げると膝への負担が増して怪我リスクが高まる

言われていること

フラットシューズ推奨コーチ、一部のスポーツ整形外科

かかとを上げるとひざが前に出すぎてひざ関節への圧力が増す。ひざに悪い。

VS

研究が示すこと

  • Squat depth & knee load review(本データベース収録)では、深いスクワットでの膝関節コンパクト力(圧縮力)は増加するが、健康な膝には問題がないレベルとされる。
  • かかと上昇はひざの前方移動を増加させるが、同時に体幹の前傾を減らすことで腰椎・股関節への負担が分散される。
  • 膝への負担の「絶対値」よりも「関節が許容できる可動域内に収まっているか」が安全性の指標。
判定

膝への負担増加は事実だが、健康な膝では許容範囲内。むしろリフティングシューズで体幹が立つことで腰椎への負担が軽減する側面もある。過去に膝障害がある場合は医師・理学療法士に相談した上で判断することを推奨する。

信頼度:強い根拠あり

公開日:

吉崎 槙吾

執筆

吉崎 槙吾

エンジニア / BODYDATAリサーチ担当

エンジニアの仕事は裏付けを取ること。筋トレの通説も、ソースコードと同じで中身を読んでから信じます。

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染田 智信

監修: 染田 智信

トレーニング指導とサプリメント業界での実務経験の観点から内容を確認しています

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