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研究 vs 勘

「タンパク質を増やすだけで痩せやすくなる」は本当か? タンパク質の熱産生効果 通説 vs 研究

公開日:

執筆: 吉崎 槙吾監修: 染田 智信

タンパク質は「消化するだけでカロリーが燃える」「食欲を抑える」——高タンパク食ダイエットの理論的根拠として語られる。タンパク質の熱産生効果(TEF)の実態と、減量への寄与を研究から確認する。

Round1

タンパク質の熱産生効果(TEF)は実際に代謝を大幅に上げるか

言われていること

高タンパクダイエット推奨インフルエンサー・フィットネス系メディア

タンパク質は消化に多くのエネルギーを使うから、食べるほど代謝が上がって痩せる。鶏胸肉を食べるだけでダイエット効果がある。

VS

研究が示すこと

  • タンパク質のTEF(食事誘発性熱産生)は約20〜30%であり、炭水化物(5〜10%)・脂質(0〜3%)より有意に高いことは研究で確立されている(Westerterp 2004)。
  • これは例えば100kcalのタンパク質を摂ると約20〜30kcalが消化・代謝に消費されることを意味する。
  • ただし「食べるだけで代謝が大幅に上がる」ほどの効果ではなく、1日の総消費カロリー増加は高タンパク食でも80〜100kcal程度と推計されている。
判定

タンパク質のTEFは実在し炭水化物・脂質より高いが、1日の追加消費カロリーは80〜100kcal程度。「食べるだけで痩せる」ほどの効果ではない。

信頼度:強い根拠あり
Round2

高タンパク食は食欲を抑えて、自然にカロリー摂取を減らすか

言われていること

パレオ系ダイエット・高タンパク食支持者

タンパク質をたっぷり食べると腹持ちがよくて、お腹が空きにくくなる。自然に食べる量が減るから痩せる。

VS

研究が示すこと

  • Westerterp-Plantenga et al.(2012)のレビューでは、高タンパク食(タンパク質20〜30%)は満腹感ホルモン(GLP-1、PYY)の上昇と食欲増加ホルモン(グレリン)の低下を通じて食欲抑制をもたらし、等カロリー食と比べて自発的なカロリー摂取量が平均200〜400kcal/日減少することが示された。
  • この食欲抑制効果はTEFより大きく、高タンパク食の最大のメリットの一つ。
  • ただし「タンパク質さえ増やせばカロリー計算不要」というほどの効果はない。
判定

高タンパク食の食欲抑制効果は研究で支持されており(200〜400kcal/日の自発的減少)、TEFより大きな効果がある。ただし「計算不要で痩せる」ほどではない。

信頼度:強い根拠あり

公開日:

吉崎 槙吾

執筆

吉崎 槙吾

エンジニア / BODYDATAリサーチ担当

エンジニアの仕事は裏付けを取ること。筋トレの通説も、ソースコードと同じで中身を読んでから信じます。

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染田 智信

監修: 染田 智信

トレーニング指導とサプリメント業界での実務経験の観点から内容を確認しています

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