
筋肉痛がなければ筋肥大していないのか
言われていること
ジムでの口伝、YouTubeフィットネス系コンテンツ
筋肉痛はトレーニングで筋線維が傷ついた証拠。痛みがなければ十分な刺激が入っていないので筋肥大は起きない。毎回しっかり筋肉痛になるくらい追い込むべきだ。
研究が示すこと
- 収録している Damas ら(2016)は、若年男性10名(27±1歳)が10週間のレジスタンストレーニングを行い、開始時(T1)・3週目(T2)・10週目(T3)に外側広筋の生検で重水法による筋原線維タンパク質合成(MyoPS)と筋損傷(Z帯の乱れ)を測ったRCTではない縦断研究である。 筋線維断面積の増加が見られたのは T3 だけだった(P=0.017)。運動後のMyoPSの変化は T1 が T2・T3 より大きく(P<0.03)、筋損傷も T1 でもっとも大きく、T2 で減弱し、T3 でさらに減弱した。 筋損傷がもっとも大きかった T1 では、MyoPS も最大だったが、どちらも筋肥大とは関連しなかった。一方 T2・T3 のMyoPSは筋肥大と強く相関していた(r≒0.9、P<0.04)。 著者らは、筋肥大は筋損傷が漸進的に減弱したあとのMyoPSの断続的な増加が蓄積した結果である、と結論している。 収録している Schoenfeld & Contreras(2013)の抄録は結論を述べていない。 Schoenfeld & Contreras(2013)の抄録は出版社が登録しており、Crossref/OpenAlex 経由で確認できる(PubMed・PMC・Europe PMC には収載が無い)。述べているのは、DOMSが身体活動、とくに強度の高いものの一般的な副作用であること、レジスタンストレーニングを日常的に行う人の多くがDOMSをトレーニング効果のもっともよい指標のひとつと考え、一部はこれを主要な目安にしていること、そして本論文はDOMSをワークアウトの質の評価に用いることの妥当性を論じるものである、という3点だけである。抄録は結論を述べていない。 なお Damas ら(2016)が測ったのは生検による筋損傷(Z帯の乱れ)であって、筋肉痛ではない。
収録している Damas ら(2016)で筋肥大と相関していたのは、筋損傷が減弱したあと(3週目・10週目)の筋原線維タンパク質合成であり、損傷が最大だった開始時のMyoPSは筋肥大と関連しなかった。ただし同研究は筋肉痛そのものを測っていない。
筋肉痛の強さはトレーニング効果の指標になるか
言われていること
トレーニングコミュニティ、SNSフィットネス系アカウント
翌日に強い筋肉痛があるほどよく効いたトレーニングだった。痛みのレベルで今日のトレーニングが成功だったかを判断できる。
研究が示すこと
- 収録している Cheung ら(2003)は、遅発性筋肉痛(DOMS)の機序・治療・競技成績への影響を扱ったレビューである。
- 同レビューは、DOMSが活動量の落ちた期間のあとにトレーニングへ復帰する時期にもっとも多く、時期を問わず新しい種類の活動を初めて行うときにも生じやすいこと、エキセントリックな活動が他の筋活動より高い頻度と重症度で微小損傷を引き起こすことを述べている。 機序については乳酸・筋けいれん・結合組織損傷・筋損傷・炎症・酵素流出の6つの仮説が提唱されており、2つ以上を統合した説明になる可能性が高いとして、機序はなお不確実だとしている。 DOMSの強さと筋肥大量を比べた研究も、訓練歴でDOMSと筋肥大を比べた研究も、本記事は収録していない。 収録している Schoenfeld & Contreras(2013)の抄録は、DOMSをトレーニング効果の指標と考える人が多いことと、本論文がその妥当性を論じるものであることを述べるだけで、結論を含んでいない。
収録している Cheung ら(2003)が述べているのは、DOMSが復帰時や新しい活動で生じやすく、エキセントリックな活動で微小損傷が起きやすいこと、そして機序がなお不確実であることまでである。両者を比べた研究を、本記事は収録していない。
筋肉痛がある状態で同じ部位を再度トレーニングしてよいか
言われていること
一般的なトレーニングアドバイス、フィットネスブログ
筋肉痛があるうちは筋肉がまだ修復中だから、同じ部位はトレーニングしてはいけない。痛みが完全に消えてから次のセッションを行うべきだ。
研究が示すこと
- 軽度から中程度のDOMSがある状態でトレーニングを続けることが、筋肥大や傷害の発生率をどう変えるかを比べた試験は、本記事は収録していない。 収録している Cheung ら(2003)はDOMSの機序・治療・競技成績への影響を扱ったレビューであり、比較試験ではない。ただしレビュー著者による推奨を述べているので、そこを引く。 同レビューは、DOMSが関節可動域・衝撃吸収・最大トルクの低下を引き起こして競技成績に影響しうること、筋の動員パターンが変わることで靭帯や腱に不慣れな負荷がかかりうること、この代償機構が早すぎる復帰では追加の傷害リスクを高めうることを述べている。 そのうえで著者らは、毎日トレーニングする競技者には、強いDOMSを起こす運動のあと1〜2日は強度と時間を落とすこと、あるいは影響の少ない部位を対象とした運動を行って影響の大きい筋群を回復させることを勧めている。これは著者らの推奨であって、試験の結果ではない。 あわせて、運動そのものがDOMS中の痛みをもっとも効果的に和らげるが鎮痛効果は一時的であること、寒冷療法・ストレッチ・ホメオパシー・超音波・電気刺激は筋肉痛やその他の症状の緩和に効果を示さなかったことを述べている。 よく引かれる Fedewa ら(2019)のメタ分析はBCAA補給が筋肉痛を減らすかを扱ったもので、DOMSの原因やDOMS下でのトレーニングの是非には触れていない。
DOMSがある状態でのトレーニングを比べた試験を、本記事は収録していない。 収録している Cheung ら(2003)はレビューであり、その著者らは強いDOMSを起こす運動のあと1〜2日は強度と時間を落とすか、影響の少ない部位を鍛えることを勧めている。これは著者らの推奨であって、比較試験の結果ではない。
訂正履歴訂正1回・撤回した原文22件
公開後に撤回・訂正した内容です。本文は現在の知見だけを書いています。何をどう直したかを確かめられるように、経緯をここに残しています。
- 収録している4件(Schoenfeld & Contreras 2013、Damas ら 2016、Cheung ら 2003、Fedewa ら 2019)のうち、DOMSの強さと筋肥大量を比べたものは1件も無い。 Damas ら(2016)が測ったのは生検による筋損傷(Z帯の乱れ)で筋肉痛ではなく、Schoenfeld & Contreras(2013)の抄録は論文の主題を述べるだけで結論を含んでいない(出版社が登録した抄録は Crossref/OpenAlex から読める)。Cheung ら(2003)はDOMSの機序・治療・競技成績を扱ったレビューで、機序については6つの仮説が提唱されておりなお不確実だとしている。それにもかかわらず「筋肉痛は筋肥大の指標にならない」と断定し、訓練歴による違いやDOMS下でのトレーニングの是非まで書いていた。該当する記述を本文から撤回して訂正履歴に移した。 ①「「筋肉痛がなければ効いていない」は本当か? 通説 vs 研究」(旧タイトル)── 「筋肉痛がなければ効いていない」の是非を判定できる前提だった。 ②「しかし遅発性筋肉痛(DOMS)と筋肥大の関係は、実際のところどうなのか。研究が示す答えは、多くのトレーニーの直感とは大きくかけ離れている。」(導入)── 研究の答えが直感とかけ離れているという評価。DOMSの強さと筋肥大量を比べた研究を収録していない。 ③「DOMSは筋肥大の必要条件ではない。」(第1ラウンドの研究側)── DOMSが筋肥大の必要条件ではないという断定。 ④「Schoenfeld & Contreras(2013)は、筋肉痛は筋適応の信頼できる指標ではなく、単に筋損傷の副産物に過ぎないと論じている。」(第1ラウンドの研究側)── Schoenfeld & Contreras(2013)への帰属。同論文の抄録は結論を述べていない。 ⑤「Damas ら(2016)の研究では、トレーニング開始初期は筋損傷(=DOMS)が大きいが、数週間後に損傷が軽減されても筋タンパク合成速度は維持されたままであることが示された。」(第1ラウンドの研究側)── 「筋損傷(=DOMS)」という置き換えと、合成速度が維持されたという要約。Damas ら(2016)が測ったのは生検による筋損傷(Z帯の乱れ)で筋肉痛ではなく、運動後のMyoPSの変化は T1 が T2・T3 より大きかった(維持ではない)。 ⑥「つまり、慣れによってDOMSが消えても筋肥大プロセスは継続している。」(第1ラウンドの研究側)── 慣れてDOMSが消えても筋肥大が続くという帰結。 ⑦「筋肉痛は筋肥大の証拠ではない。トレーニングに慣れた中級者・上級者は痛みがなくても筋肥大が継続する。」(第1ラウンドの判定)── 筋肉痛が筋肥大の証拠ではないという判定と、中級者・上級者では痛みがなくても継続するという記述。 ⑧「「筋肉痛ゼロ=無駄なトレーニング」という考え方は科学的に支持されない。」(第1ラウンドの判定)── 「筋肉痛ゼロ=無駄」が科学的に支持されないという判定。 ⑨「DOMSの強さと筋肥大量には直接の相関がないことが複数の研究で示されている。」(第2ラウンドの研究側)── 相関がないことが複数の研究で示されているという記述。両者を比べた研究を収録していない。 ⑩「Schoenfeld & Contreras(2013)は、DOMSは主に新奇な刺激や離心性収縮への不慣れによって引き起こされるものであり、筋肉がトレーニングに慣れれば同じ刺激でもDOMSが軽くなる。」(第2ラウンドの研究側)── DOMSの原因と慣れについての Schoenfeld & Contreras(2013)への帰属。同抄録は結論を述べていない。 ⑪「この「慣れ」は筋肥大能力の低下を意味しない。」(第2ラウンドの研究側)── 慣れが筋肥大能力の低下を意味しないという記述。 ⑫「初心者に強い筋肉痛が出やすいのは適応していないからであり、上級者のほうが筋肥大の蓄積は大きいにもかかわらず筋肉痛は少ない。」(第2ラウンドの研究側)── 初心者と上級者でDOMSと筋肥大の蓄積を対比した記述。訓練歴で比べた研究を収録していない。 ⑬「DOMS強度はトレーニング効果の指標にならない。初心者ほど強く出やすく、上級者ほど出にくい。」(第2ラウンドの判定)── DOMS強度が指標にならないという判定と、初心者ほど強く出るという記述。 ⑭「進歩の指標は筋肉痛ではなく、扱える重量・ボリューム・筋肉量の変化で判断すべきだ。」(第2ラウンドの判定)── 進歩の指標として重量・ボリューム・筋肉量を挙げた助言。 ⑮「軽度から中程度のDOMSがある状態でのトレーニングは可能であり、筋肥大への悪影響は限定的とされる。」(第3ラウンドの研究側)── DOMS下のトレーニングが可能で悪影響が限定的だという評価。これを比べた試験を収録していない。 ⑯「ただし、強度のDOMSがある場合はパフォーマンス(筋力・出力)が一時的に低下することが報告されており、怪我リスクも上がりうる。」(第3ラウンドの研究側)── 強いDOMSでのパフォーマンス低下と怪我リスク。収録している Cheung ら(2003)はレビューで、著者らの推奨として述べているものである。 ⑰「DOMSそのものは筋損傷の完了を示すものではなく、炎症反応が主な原因のひとつとされる。」(第3ラウンドの研究側)── 炎症反応が主な原因のひとつだという記述。同レビューは機序について6つの仮説が提唱されており、なお不確実だとしている。 また Fedewa ら(2019)はBCAAと筋肉痛を扱ったメタ分析で、原因を論じていない。 ⑱「実用的には、軽度のDOMSは「やや疲労が残っている」サインとして扱い、フォームと強度を管理しながら継続するのが現実的なアプローチ。」(第3ラウンドの研究側)── 軽度のDOMSを疲労のサインとして扱う運用の助言。 ⑲「完全回復を待つと頻度が下がり、週あたりのトレーニングボリュームが減少する可能性もある。」(第3ラウンドの研究側)── 完全回復を待つとボリュームが減るという記述。これを検討した研究を収録していない。 ⑳「軽度のDOMSなら同部位のトレーニングは許容範囲。」(第3ラウンドの判定)── 軽度なら許容範囲だという判定。 ㉑「強度のDOMSがあるときは出力低下と怪我リスクに注意し、強度を下げるか別部位に切り替えるのが賢明。」(第3ラウンドの判定)── 強度を下げるか別部位に切り替えるという助言。 ㉒「「痛みゼロになるまで待つ」は過度に保守的で、週間ボリューム確保の妨げになりうる。」(第3ラウンドの判定)── 「痛みゼロまで待つ」が過度に保守的だという判定。
撤回した原文22件
公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。
「筋肉痛がなければ効いていない」は本当か? 通説 vs 研究
しかし遅発性筋肉痛(DOMS)と筋肥大の関係は、実際のところどうなのか。研究が示す答えは、多くのトレーニーの直感とは大きくかけ離れている。
DOMSは筋肥大の必要条件ではない。
Schoenfeld & Contreras(2013)は、筋肉痛は筋適応の信頼できる指標ではなく、単に筋損傷の副産物に過ぎないと論じている。
Damas ら(2016)の研究では、トレーニング開始初期は筋損傷(=DOMS)が大きいが、数週間後に損傷が軽減されても筋タンパク合成速度は維持されたままであることが示された。
つまり、慣れによってDOMSが消えても筋肥大プロセスは継続している。
筋肉痛は筋肥大の証拠ではない。トレーニングに慣れた中級者・上級者は痛みがなくても筋肥大が継続する。
「筋肉痛ゼロ=無駄なトレーニング」という考え方は科学的に支持されない。
DOMSの強さと筋肥大量には直接の相関がないことが複数の研究で示されている。
Schoenfeld & Contreras(2013)は、DOMSは主に新奇な刺激や離心性収縮への不慣れによって引き起こされるものであり、筋肉がトレーニングに慣れれば同じ刺激でもDOMSが軽くなる。
この「慣れ」は筋肥大能力の低下を意味しない。
初心者に強い筋肉痛が出やすいのは適応していないからであり、上級者のほうが筋肥大の蓄積は大きいにもかかわらず筋肉痛は少ない。
DOMS強度はトレーニング効果の指標にならない。初心者ほど強く出やすく、上級者ほど出にくい。
進歩の指標は筋肉痛ではなく、扱える重量・ボリューム・筋肉量の変化で判断すべきだ。
軽度から中程度のDOMSがある状態でのトレーニングは可能であり、筋肥大への悪影響は限定的とされる。
ただし、強度のDOMSがある場合はパフォーマンス(筋力・出力)が一時的に低下することが報告されており、怪我リスクも上がりうる。
DOMSそのものは筋損傷の完了を示すものではなく、炎症反応が主な原因のひとつとされる。
実用的には、軽度のDOMSは「やや疲労が残っている」サインとして扱い、フォームと強度を管理しながら継続するのが現実的なアプローチ。
完全回復を待つと頻度が下がり、週あたりのトレーニングボリュームが減少する可能性もある。
軽度のDOMSなら同部位のトレーニングは許容範囲。
強度のDOMSがあるときは出力低下と怪我リスクに注意し、強度を下げるか別部位に切り替えるのが賢明。
「痛みゼロになるまで待つ」は過度に保守的で、週間ボリューム確保の妨げになりうる。
関連する研究
出典
- Schoenfeld BJ & Contreras B (2013) Strength Cond J — Is Postexercise Muscle Soreness a Valid Indicator of Muscular Adaptations?
- Damas F et al (2016) The Journal of Physiology — Resistance training-induced changes in integrated myofibrillar protein synthesis are related to hypertrophy only after attenuation of muscle damage
- Cheung K et al (2003) Sports Med — Delayed onset muscle soreness: treatment strategies and performance factors
- Fedewa MV, et al. (2019) International Journal for Vitamin and Nutrition Research — BCAAサプリと遅発性筋肉痛(DOMS)― メタ分析
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- 解説
冷水浴(アイスバス)について、収録した出典が言える範囲
収録している Bleakley ら(2012)のコクランレビューが示すのは、受動的な介入(安静または無介入)と比べたときの筋肉痛の軽減である。 運動後24時間(SMD −0.55、95%CI −0.84〜−0.27、10試験)、48時間(−0.66、−0.97〜−0.35、8試験)、72時間(−0.93、−1.36〜−0.51、4試験)、96時間(−0.58、−1.00〜−0.16、5試験)のいずれでも統計的に有意だった。ただし結果は異質性が高い。 Roberts ら(2015)は、12週間のトレーニング後に筋力と筋量の増加がアクティブリカバリー群のほうが冷水浴群より大きかったと報告している(P<0.05)。
吉崎 槙吾
- 解説
フォームローラーについて、収録した出典が言える範囲
収録している Cheatham ら(2015)は、激しい運動後の筋パフォーマンスの低下と遅発性筋肉痛を軽減しうると述べている(「しうる」という限定つき)。 同レビューは、フォームローラーまたはローラーマッサージャーによる自己筋膜リリースが、筋パフォーマンスに悪影響を与えずに関節可動域を短期的に高めるように見えること、激しい運動後の筋パフォーマンスの低下と遅発性筋肉痛を軽減しうることを述べている。運動前の短時間の実施は筋パフォーマンスに影響しないようだとしている。 著者らは、この領域の文献はまだ出現しつつある段階で、方法の異質性のため最適なプロトコルについての合意は現時点で無いと結論している(エビデンスレベル2c)。
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- 解説
クルクミンは筋肉痛に効くのか? メタ分析が示せる範囲と吸収の問題
10件のRCTを統合したメタ分析(Beba 2022)では、クルクミン補給により筋肉痛(VAS −0.56)・血中CK(−65.98 IU/L)・TNF-α(−0.22 pg/ml)が低下し、最大随意収縮(+3.10)と関節可動域(+6.49°)が改善した。一方、IL-6 と IL-8 には有意な変化が認められていない。 用量反応解析では TNF-α について非線形の関連が示されており、増やせば比例して効くという関係ではない。著者らは「DOMSのいくつかの側面を改善しうる」という留保つきの結論に留め、長期的な影響と安全性にはより質の高い研究が必要としている。 吸収については、Hewlings & Kalman(2017)がクルクミン単体では利益が得られないとし、ピペリンとの複合体でバイオアベイラビリティが2000%増加したという報告を引いている。 NF-κB の機序、バイオアベイラビリティ約1%という数値、リポソーム型などの製剤、NSAIDsとの副作用の比較については、いずれも出典を示せない。 なお収録している抗酸化のレビュー(Yavari 2015)は、サプリメントではなく天然の抗酸化物質が豊富な食事を勧めている。
吉崎 槙吾