
朝食スキップは基礎代謝を著しく低下させるか
言われていること
朝食重視の栄養指導・一般的な健康常識
朝食を食べないと体がエネルギー不足と判断して代謝を下げる。一日中代謝が低い状態が続き、食べた分が全部脂肪になりやすくなる。朝食を食べないと痩せられない。
研究が示すこと
- まず前提を正しておくと、この論点を直接測った研究を本サイトは持っていない。 よく引かれる Dhurandhar ら(2014)の16週間RCT(309名)は基礎代謝を一切測定していない——測っているのは体重である。
- その体重については、「朝食を食べる」「朝食を抜く」「通常どおり」の3群で有意差が無く、もともとの朝食習慣との交互作用も無かった。
- ただしどの群も減少幅は1kg未満(−0.53〜−0.76kg)で、対象は減量を試みている過体重・肥満の成人に限られる。
- つまりこの試験が否定しているのは「朝食の推奨が減量に効く」であって、「朝食を抜くと代謝が下がる」ではない。
- 代謝の話をするなら、間接熱量測定などで代謝率そのものを測った研究が要る。
「朝食を抜くと代謝が落ちる」は、本サイトが示せる範囲ではまだ検証されていない。少なくとも、朝食を食べるか抜くかの指示が16週間の体重に影響しなかったことは分かっている。代謝率そのものを測った研究が出れば決着する論点である。
朝食スキップは昼食・夕食での過食につながるか
言われていること
朝食推奨派・カウンセリング系栄養指導
朝食を抜くと昼食や夕食でドカ食いしてしまう。空腹感が強くなって食べすぎるから、結果的に総カロリーが増えて太る。
研究が示すこと
- 朝食スキップ後の昼食・夕食の摂取量を調べた研究を、本記事は収録していない。
朝食を抜いた分を後の食事でどこまで補うかを調べた研究を、本記事は収録していない。補正が起きるとも起きないとも言えない。
訂正履歴訂正1回・撤回した原文3件
公開後に撤回・訂正した内容です。本文は現在の知見だけを書いています。何をどう直したかを確かめられるように、経緯をここに残しています。
- 朝食スキップ後の摂取量について書いていた「昼食・夕食のカロリー増加につながる傾向は一部の研究で示されているが、完全に打ち消すほどの過食は起きないケースが多い」「昼食のカロリーが増加したが1日トータルではスキップ群のほうが少なかった(Levitsky & Pacanowski 2013)」「個人の食事パターン・食欲調節能力・習慣により大きな差がある」「意図的なIFとして実践する場合と習慣的に食べ損ねる場合では反応が異なる」——をすべて撤回した。Levitsky & Pacanowski(2013)を本記事は収録しておらず、残る3点も出典を示せない。
撤回した原文3件
公開されていた本文の文字列です(運営者による要約ではありません)。現在の本文に残っていないことは、ビルドのたびに機械で検査しています。過去の公開内容に含まれることは、変更履歴の全体と突き合わせる検査を用意していますが、これは全履歴が必要なため公開ビルドでは自動実行していません。どちらの照合も、また上の表示も、強調の印(アスタリスク2つ)と改行・空白の違いは無視します。1件に複数の記述が含まれる記録もあるため、件数は原文の件数であって撤回した主張の数ではありません。
朝食スキップが昼食・夕食のカロリー増加につながる傾向は一部の研究で示されているが、完全に打ち消すほどの過食は起きないケースが多い
Levitsky & Pacanowski(2013)の研究では朝食スキップで昼食のカロリーが増加したが、1日トータルでは朝食スキップ群の方がカロリー摂取が少なかった
個人の食事パターン・食欲調節能力・習慣により大きな差がある。意図的なIFとして実践する場合と、習慣的に食べ損ねる場合では反応が異なる
関連する研究
出典
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