体重が重い人ほど絶対筋力が高い ― 若年成人の横断研究
ten Hoor GA, Plasqui G, Schols AMWJ, Kok G
研究はまだ限定的で、今後の検証が必要な段階
サマリー
18〜30歳の68名を対象にした横断研究。体格(体重・BMI)が大きいほどレッグプレスとチェストプレスを合わせた最大筋力(絶対値)が高かった(BMIと最大筋力 r=.49, p<.001)。体重は除脂肪体重と強く相関し(r=.70〜.80)、その除脂肪体重が1RMと関連していた。つまり「重い人が強い」のは脂肪そのものではなく、体重に伴って増えている除脂肪量(筋肉)による。あくまで絶対筋力の話であり、体重比の相対筋力とは別である点に注意。
この研究で分かること
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体格(BMI)が大きいほど最大筋力の絶対値が高い(r=.49, p<.001)
- 2
体重の増加は除脂肪体重の増加と強く相関し(r=.70〜.80)、その除脂肪体重が1RMと関連
- 3
「重い人が強い」のは脂肪ではなく、体重とともに増える除脂肪量(筋肉)による
- 4
n=68の横断研究で因果は示せず、絶対筋力の話(体重比の相対筋力とは別)
関連する研究
ヒトの除脂肪体重の上限 ― 力士を対象にした研究
American Journal of Human Biology, 1994
プロ力士37名・ボディビルダー14名・非鍛錬者26名の体組成を比較した研究。力士の除脂肪体重はボディビルダーより有意に大きく、6名は除脂肪体重が100kgを超え、最大は121.3kg(身長186cm・体重181kg・体脂肪率33.0%)だった。体脂肪率は力士26.1%・ボディビルダー10.9%と力士のほうが高いが、脂肪の下の除脂肪量(筋肉・骨など)は力士が上回る。「太って見える」身体の強さの正体が脂肪ではなく圧倒的な除脂肪量であることを示す。除脂肪体重/身長比 0.7kg/cm付近がヒトの上限の可能性と示唆した。
全身骨格筋量の分布 ― 全身MRIによる468名の計測
Journal of Applied Physiology, 2000
全身MRIで468名の骨格筋量を計測。男性は総骨格筋33.0kg(体重の38.4%)、女性21.0kg(30.6%)。加齢による筋量減少は主に下肢で起こり、下肢は量的に最大の筋プールである。
握力と全死因死亡率・心血管疾患リスクの関連(大規模前向きコホート研究)
The Lancet, 2015
17カ国・14万人以上を追跡した大規模前向きコホート研究(PURE研究)。握力が全死因死亡率・心血管疾患による死亡リスクと強く逆相関することを示した。握力5kg低下ごとに全死因死亡率が16%・心血管死亡リスクが17%増加し、握力が血圧よりも優れた心血管リスクマーカーとなりうることを示唆。
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